クリスマスに台風26号フィリピン上陸か
現在「非常に強い」勢力にまで発達した台風26号は、クリスマスにフィリピンを直撃する見込みです。当局では差し迫った危険があるとして、警戒を呼びかけています。
台風26号と予想進路
日本時間24日(土)15時現在、26号は中心気圧915hPa、最大風速50メートルの、台風のカテゴリーの中で2番目に強い「非常に強い」勢力となっています。やや弱まるものの、非常に強い台風のままで、25日(日)午後ルソン島東部に上陸する恐れがあります。
さらに26日(月)には「強い台風」の勢力で、首都マニラに近づく可能性があります。マニラは1000万人以上が住む大都市であり、かつ低地のため、大雨が降れば深刻な大洪水が発生することが懸念されます。
クリスマス台風
フィリピンは、スペインによる統治の影響で、東南アジアで数少ないキリスト教国です。キリスト教信者は人口の9割とも言われ、クリスマスはその宗教上、最も大切な日の一つとされています。すでに航空機やフェリーなどに乱れが発生しており、多数の帰省客の足に影響を及ぼしています。
12月の台風
フィリピンでは平均で年に6~9個の台風が上陸しますが、過去大きな被害をもたらした台風のほとんどは秋以降に発生しています。死者行方不明者合わせて8000人にも及ぶ大災害をもたらした、2013年の台風30号も11月の台風でしたし、12月にも大きな人的被害が起きています。
例えば、去年12月14日には、台風27号(メーロー)が東部のサマール島に上陸し40名以上が死亡、またその前年の12月6日には台風22号(ハグピート)が同じくサマール島を直撃し、多数の死者が出ています。さらに、続く23号は29日に南部ミンダナオ島に上陸し、60名以上が亡くなりました。
ただ、今回の台風26号のように、年末のこの時期に、「非常に強い」勢力まで発達する台風は珍しく、これは2001年台風25号(ファクサイ)以来のことです。