米ニューオーリンズ ハリケーンに続き、今度は巨大竜巻直撃
ニューオーリンズを襲った、巨大竜巻
ジャズの発祥地として名高い、アメリカ南部ルイジアナ州の最大の都市ニューオーリンズで、火曜日(7日)巨大な竜巻が発生し、甚大な被害が起きています。多くの家屋が損壊し、少なくとも25人が負傷したとのことです。
またスペースシャトルなどの組立てを行う、アメリカ航空宇宙局(NASA)のミシュー組立工場にも被害が出ているもようです。
なお、同市では去年8月にも竜巻が発生しています。
(火曜日の竜巻の映像。気象局の直後の調査によると、この竜巻はEF2で、推定風速50~60メートル)
ハリケーン・カトリーナ
ニューオーリンズは、メキシコ湾に面しているため、ハリケーンの直撃を受けやすいところでもあります。中でも最悪の被害を出したのが、2005年8月のカトリーナでした。
カトリーナはアメリカ史上最大級のハリケーンで、死者行方不明者は合わせて1800人、その中でもニューオーリンズでの被害は大きく、死者は少なくとも700人以上といわれています。被害が拡大した原因は、高潮により堤防が破壊され、街の80%が浸水したことです。
現在のニューオーリンズ東部の人口は6万5千人ですが、カトリーナ以前は9万人でした。
度重なる被災
7日の竜巻の際、気象局は竜巻注意報及び警報を発令し、避難を呼び掛けていたこともあって、今のところ死者は伝えられていません。
しかし悲しいことに、今回の竜巻で家を失ったある女性は、12年前にもカトリーナの被害にあい、全てを失っていたといいます。彼女は、仕事先で竜巻の警報が出ていたのを知り、家に戻ると家の4分の3が無くなっていた、その被害はまるで映画「ツイスター」のようであったと惨状を語っています。