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自信がつかないのはこれが原因!心理学者が教える、一瞬で自信がつく方法【自己肯定感】

赤田太郎の仕事に役立つ心理学常葉大学(静岡県)准教授 博士(教育学)公認心理師臨床心理士

こんにちは。赤田太郎の仕事に役立つ心理学です。

私は、普段大学で研究や心理カウンセラーとして、あなたの毎日に役立つこころの健康についてお伝えしています。インスタも遊びにきてください!(外部リンク)

今日は、自己肯定感がテーマです。

自己肯定感が高いメリットは、たくさん知られています。それなのに、なかなかうまくいかないなぁと悩まれていませんか?

なぜ、心のなかで「自分はよくやってるよね」と思うことが、こんなにも難しいのでしょうか。

ここでは、自己肯定感を身につけることが難しい理由と、簡単に始められる自己肯定感を高める方法について、お話ししたいと思います。

自己肯定感とは

自己肯定感とは、自分が行うことに対して自信を持っていることです。専門的に言うと、自分自身の行動に対して、肯定的に捉えている感覚のことを指しています。

要は、自分自身に対して肯定的な感情を抱いている、「自分ってよくやってるなぁ」と思える感覚のことです。

自己肯定感が高いメリットは、ストレスを感じにくくなったり、不安が少なくなる。また、こころが安定したり、思い通りの人生が歩めるようになるとも言われています。

一方、自己肯定感が低いと、卑屈になって自分の思ったことを人に伝えられなくなります。

自分の行動に自信が持てないので、常に不安になり、周りの人達の言いなりになることも増えたりします。自分の考えを素直に周りに伝えることができなくなってしまうのです。

結果、対人緊張が高まり、ストレスがたくさん貯まってしまいます。

自己肯定感を高める難しさの理由

一般的に自己肯定感を高める方法は、チャレンジをして成功体験を積むことと言われます。その経験が自信につながります。

自己肯定感を得る方法は、文字にするととても簡単な話なのですが、この成功体験を積むということが結構難しいのです。

それなりの仕事をしているつもりでも、なにか自信が持てず、周りの人がすごいと褒めたとしても、気を遣ってくれていると感じたり、嘘をついていると感じて素直に受け取れません。

努力しても成功体験をあまり感じられないのです。

心理学では、人から言われたことを素直に受けとることができない心の働きを認知的バイアスと呼びます。

こんな時、少し考えてみてください。

自分の目標設定が高すぎませんか? できない自分をいつも責めていませんか?

こうしたことは、成功体験を感じられない原因になっています。

到達出来ない目標は、常に自分を見下すことにつながります。客観的にみると立派な仕事をしているにも関わらず、自分の仕事の重要さや、素晴らしさに気がつきにくくなります。

周りの人がすごいと褒めたとしても、それを素直に受け取ることができなくなってしまうのです。

この認知的バイアスは、これまでの育てられ方など人生経験で長年積み上げられてきたものなので、修正することは容易ではありません。

最近よく言われている「毒親」も、この認知的バイアスの原因になります。これらが容易に成功体験を感じられない難しさになっています。

一瞬で肯定感を高めていきましょう
一瞬で肯定感を高めていきましょう

一瞬で自己肯定感を高める方法

自己肯定感を高めることの難しさについて述べてきましたが、ここからは、心理学的に認められている自己肯定感を高めるためのたった一つの方法についてお話ししたいと思います。

いつもどのような姿勢で仕事をしていますか?

心構えではないですよ。あなたの身体の姿勢です。

自己肯定感が低い人は、姿勢に特徴がみられます。

自己肯定感が低い人の姿勢の特徴

  • 背筋が伸びず、背中が丸まっている
  • 伏し目がちで、いつも下の方を見ている
  • 動きが小さく、話しているときも動かない
  • 胸を前の方にすぼめている
  • 表情が乏しい など

と言われています。

このような姿勢が与える印象は、卑屈に見えたり、自信がないように見えます。さらに、話している内容の信用度も低くなります。

これらに当てはまっていませんか?一度自分の姿勢をチェックしてみましょう。

私の場合は、とにかく人と話をするだけで肩がこります。対人緊張のあまり、無意識に気を張り、身体が硬直してしまうのです。

こんな時、私自身も実践している有効な5つの手順について、順を追って説明していきましょう。

とても簡単な方法で誰でもできます
とても簡単な方法で誰でもできます

身体の姿勢から自己肯定感を高める方法

身体の姿勢から自己効力感を高める方法は、5つの手順からなります。それぞれ、とても簡単なものなので、誰でも、すぐに、いつでもできる方法です。

それでは一緒に行いましょう。

①自分の姿勢に気づく

まず、自分がどのような姿勢になっているのか自覚する必要があります。

今、自分がとっている姿勢に注意を向けて、背中が丸まっていないか、目線が下がり気味でないか、表情が平板ではないか、ボディランゲージなどが十分にできていないかなどについて、意識します。

②足のひらをしっかりと地面につける

次に、足を肩幅に広げて、(状況に応じて足は閉じたままでも構いません)しっかりと地面につけます。

この時にしっかりと足の裏全体で体を支えるように意識してください。両足に均等に体重をかけて、大地をしっかりと踏みしめるイメージを持ってください。

立っている場合は、同時にしっかりと膝を伸ばしましょう。

③背筋を伸ばして重心を身体の中心にする

そして、背筋を伸ばしまっすぐ立ちます(座ります)。

背筋を伸ばすイメージは、頭のちょうど中心からお尻の尾てい骨にかけて、まっすぐの一本の鉄の棒を通したようなイメージを持ちます。

その時に、身体を前後左右に揺らすことで重心が真ん中になるように調整します。

座っている場合、背もたれは使いません。

④自然と胸を開き、余分な力が入っていないか確認する

次に胸を開きましょう。

胸を開くイメージは、背中の肩甲骨を内側に差し込むイメージです。そして、腕を体の側面に自然に沿わします。もし、肩に余分な力が入っているようであれば、その力を抜きます。

⑤口角を上げて目線を上げる

伏し目がちな目線は、自信のなさを象徴する行動そのものです。その行動をまず改める必要があります。

まず口角を上げて、相手に表情を伝えましょう。表情の豊かさは自信の表れです。

しっかりと相手の目を見て話すことで、自分が伝えたい内容を、自信をもって伝えることができるようになります。

自分ひとりでできて、見える世界が変わります
自分ひとりでできて、見える世界が変わります

さらに素晴らしい効果がついてくる

いかがでしたでしょうか。

私がまさにそうなのですが、気がつくと背中を丸めていて、目線を下にしている自分がいます。対人緊張が高い自分にとって、しっかりと伝えないといけない時に、どうしても肩の力が入り、背中を丸めてしまうのです。

自分の姿勢、大丈夫かな?と感じた時に、この5つのステップを順に行っています。

この姿勢をとると、不思議と自信が高まるように感じます。身体とこころは関連しているからです。これは心身相関と呼んでいます。

人と話すときや、自分の考えに自信がもてないときに、自分の姿勢がどのような状態かについて、少し、このように考える機会を持っていただけたらと思います。

姿勢が変わることによって、がらっと印象が変わり、周りからの評価も変わってくるはずです。

少し意識してみることで、あなたはきっと、周りから凛々しく美しく見られることになるでしょう。

ぜひ職場や日常でこ活用していただければと思います。

さいごに

このように、日常生活や仕事上で役立つ心理学の知識や解決方法について、情報をお届けしています。

この記事について、ご好評いただきましたら、解説動画をアップさせていただきますので、YouTubeについてもご確認ください。YouTubeチャンネル「赤田太郎の仕事に役立つ心理学」はこちらから!(外部リンク)

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最後までお読みいただきありがとうございました。

また次回お会いしましょう!

常葉大学(静岡県)准教授 博士(教育学)公認心理師臨床心理士

常葉大学(浜松)健康プロデュース学部心身マネジメント学科/常葉大学大学院健康科学研究科臨床心理学専攻 准教授。立命館大学/武庫川女子大学・大学院非常勤講師。働く人と家庭のメンタルヘルス・ストレス・トラウマが専門。働くみなさんにこころの健康の大切さを伝えるために、誰でもわかりやすい心理学をYouTube・Instagramで発信しています。

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