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「洗剤をたくさん入れた方が汚れが落ちる」は大間違い!洗濯を"無"にする残念な間違い 4選

平島利恵洗濯研究家

洗濯研究家の平島 利恵です。
洗濯をしたはずなのに「汚れが残る」「黒ずむ」「シワになる」「臭う」というお悩みがある方は、洗濯の仕方が間違っているかもしれません。

洗濯の目的は、衣類を清潔に洗い上げること。
間違った洗濯をし続けると、蓄積汚れが溜まるため、衣類が黒ずみ、臭い、シミだらけになり、頻繁に買い替えることになってしまいます。
せっかく手間・時間・コストをかけて洗濯をしているのですから、正しく洗濯をして、お気に入りを長く・キレイに着続けましょう!

間違い1. 洗剤・柔軟剤は目分量

洗剤が少ないとシミの原因に

意外と多いのが、洗剤や柔軟剤を「感覚で入れる」という間違いです。
衣類についた汚れは、水で洗うだけでは落とせない汚れがほとんどです。それを衣類の繊維から浮かせ、洗濯槽の水の中に溶かし出すのが洗剤の役割です。
洗剤が少ないと、汚れを浮かせて落とすことができず、シミが残ってしまいます。

洗剤の入れすぎが蓄積汚れの原因に

「洗剤が多いほうが汚れが落ちる」というのは実は大きな間違いです。

洗剤が多すぎるとすすぎ切れず、汚れを含んだ洗剤成分が衣類に残る=汚れが衣類に戻ってしまうのです。これは、蓄積汚れの原因になります。

当然、洗剤も無駄です。きちんと計測すれば40回分使えた洗剤が30回しか使えず、しかも衣類に汚れが戻ってしまうとなると、いいことが一つもありませんよね。

柔軟剤の入れすぎはニオイ・黒ずみの原因に

柔軟剤を多めに入れる方もいらっしゃいますが、余剰な柔軟剤は衣類の雑菌繁殖の原因となり、嫌なニオイを発生させます。また、汚れを引き寄せコーティングしてしまうため、黒ずみの原因にも。

更に洗濯槽に残った余剰な柔軟剤成分が黒カビの繁殖を招きます。

【正しい洗濯】洗剤・柔軟剤は計量する

規定量が異なるので、ブランドを変えた時は要注意!
規定量が異なるので、ブランドを変えた時は要注意!

洗剤・柔軟剤は水の量に合わせ、規定量を計測して使用しましょう。
最近は自動投入の洗濯機も増えているので、計量が面倒な方は活用しましょう!

間違い2. 衣類をギリギリまで詰め込む

蓋が締まるまで詰め込むのは絶対やめましょう
蓋が締まるまで詰め込むのは絶対やめましょう

衣類量は汚れ落ちを左右する

衣類の適量は縦型で8割まで、ドラム式の場合は5~7割まで。意外と少ないんです。
洗濯機は手洗いで行う、揉んだり擦ったりという動作を、水流や回転で再現します。衣類を詰め込みすぎると、その力が作用せず、衣類の汚れを落とすことができません。洗浄水に浸かっているだけの状態では、汚れが残るため、洗濯していないのと変わらない状態に…。
かけた時間・コストを無駄にしないためにも、量が多い時には2度に分けるほうが清潔に・優しく洗うことができ、衣類の寿命を延ばします

詰め込みすぎはシワ・傷みの原因に

衣類量が多すぎると、衣類同士が擦れ合い、絡まり合うため、衣類への負荷が大きくなります。
洗い上がりがシワシワになったり、衣類が毛羽立ちやすいという方は、詰め込みすぎが原因かもしれません。

【正しい洗濯】衣類の量を減らす or 水量を増やす

洗濯前に衣類量を減らすのが理想ですが、どうしてもあと数枚入れたい…という時は、水量を高水位に変更するのも一つの方法です。

間違い3. すすぎ1回で時短・節水

1回すすぎ(真ん中)では、汚れをすすぎ切れません
1回すすぎ(真ん中)では、汚れをすすぎ切れません

すすぎ不足は洗濯を"無"にする

すすぎの回数で汚れ落ちが変わります。
洗いの工程で、洗剤は衣類の繊維から汚れを浮かせ、洗浄水の中に溶かし出しますが、この汚れ(=洗剤成分)をしっかりすすがないと、衣類に汚れが戻ってしまいます

蓄積汚れ・黒ずみ・ニオイが気になるという方は、すすぎが不足している可能性が非常に高いです。

【正しい洗濯】すすぎの回数は2回以上

1回すすぎOKという洗剤を使っていても、すすぎは2回以上行う方が、汚れをしっかり洗い流すことができます。

【正しい洗濯】汚れが酷い時は注水すすぎ

泥や汗など汚れが酷い時は、注水すすぎを使用します。
規定量に達した後も、排水と注水を行い、通常の約1.5倍の水を使用して、衣類を清潔にすすぎます。

【正しい洗濯】お肌が弱い方は3回すすぎ

汚れ・洗剤残りが少なくなり、お肌への負担を減らすことができます。

間違い4. 洗濯槽のお手入れは年に一度

こんなカビだらけの洗濯槽で洗濯しているなんて…ぞっとしますよね
こんなカビだらけの洗濯槽で洗濯しているなんて…ぞっとしますよね

洗濯物に黒カビがつくようになってから、洗濯槽のお掃除をするのは大きな間違いです!

清潔な洗濯の基本は、清潔な洗濯槽で洗濯をすること。

洗濯槽は、皮脂や洗剤・柔軟剤などの汚れが蓄積しやすく黒カビが繁殖しやすい場所なので、月に1度、汚れが目に見えてくる前にクリーナーで掃除をしましょう。

【正しい洗濯】冬の時期はお湯を使うのも◎

酸素系のクリーナーを使う場合、40度程のお湯を使う方が洗浄効果が高まります。水温の寒い冬の季節は特におすすめです。

「洗剤・柔軟剤の量」「衣類量」「すすぎ」を見直すだけでも、衣類の汚れ・ニオイ落ちがぐんと変わります。
まずは洗濯槽を清潔にしてから、正しいお洗濯でお気に入りをもっとキレイに・長く着続けられるようになると嬉しいです。

洗濯研究家

2004年武庫川女子大学を卒業。株式会社リクルートに入社し、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC事業を展開。2013~2015年NY在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国し、洗濯洗剤と布ナプキンプランド"Rinenna"を展開。現在、洗濯研究家として「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。クリーニング師。

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