大掃除前に再確認!死亡や失明のリスクも。漂白剤やクエン酸の危険な使い方と安全に使うために守るべきこと
洗濯研究家の平島利恵です。年末の大掃除シーズンには、漂白剤やクエン酸、重曹などを使う機会も増えますよね。しかしこれらは便利な反面、誤った使い方をすると重大な事故の原因にもなってしまうんです。年末の大掃除を安全に行うため、正しい使い方を今一度確認してみませんか?
1. 「まぜるな危険」塩素系と酸性は絶対混ぜない
漂白剤や洗剤のパッケージに書かれている「まぜるな危険」は、絶対に守らなければならない警告です。塩素系と酸性が混ざると有毒な塩素ガスが発生します。
クエン酸・アルコールも要注意
大掃除では、クエン酸やアルコールスプレーなどを使うことも多いと思いますが、これらも注意が必要です。塩素系に混ぜると危険なのは、酢・アルコール・クエン酸・アンモニアなどの【酸性のもの】です。最悪の場合、意識を失い、死亡事故につながることもあります。
万が一、混ざってしまった場合の対処法
- すぐにその場を離れ、換気しましょう。
- 新鮮な空気を吸い、顔を洗い、うがいをします。
- 目や喉に痛みを感じた場合は、すぐに医師の診察を受けてください。
安全に使うためのルール
- 単独で使うことを徹底し、掃除後は水でしっかり洗い流します。別々に使用していたものが排水溝で混ざり合い、有毒ガスが発生することもあるので注意しましょう。
- ゴム手袋や保護メガネを着用し、直接触らないようにしましょう。
- 換気をしっかり行い、長時間の使用は避けましょう。
- 体調が優れないとき、心臓病・呼吸器系疾患がある場合は使用を控えましょう。
2. 天井に漂白剤スプレーはNG!正しい使い方を
カビ取りのスプレーの注意書きには、「目線より上にスプレーしない」と書かれているのをご存知ですか?お風呂場の天井のカビなどに直接スプレーすると、液が目に入り、失明のリスクがあります。
引用:花王公式HP「製品Q&A」より
天井掃除はスポンジにスプレーする
天井など目線より高い場所のカビ取りは、柄つきスポンジに塩素系漂白剤をスプレーし、カビに塗りつけて数分放置した後、シャワーで洗い流しましょう。この時、流した水がご自身にかからないよう注意します。
掃除用具や洗剤を正しく使おう
- ゴム手袋・保護メガネを着用し、肌や目を守りましょう。
- 「用途・使えないもの」を確認し、適切な場所で洗剤を使用しましょう。金属製品に塩素系漂白剤を使うと、錆や変色の原因になります。
3. 洗濯機にクエン酸・重曹・酢はNG!故障の原因に
大掃除で洗濯槽裏の黒カビを掃除する方も多いと思いますが、クエン酸や重曹を洗濯機に使用するのは控えましょう。
引用:Panasonic公式HP「よくある質問」より
洗濯機に使用を控えるべき理由
- 重曹:水に溶けにくく、溶け残った粒子が固まり、洗濯機内部の故障を引き起こすリスクがあります。
- クエン酸・酢:酸性のため、洗濯機のゴムや金属部品を劣化・腐食させる可能性があります。
正しい洗濯槽の掃除方法
洗濯槽の掃除には、専用の洗濯槽クリーナーを使用しましょう。1年以上洗濯槽掃除をしていない場合は、より強力な塩素系漂白剤がおすすめです。必ず換気をしながら使用しましょう。
塩素のニオイが苦手な方は、酸素系クリーナーを。使用後も黒カビが出続ける場合は、何度かすすぎを繰り返しましょう。
年末の大掃除は、漂白剤やクエン酸などの取り扱いに十分注意し、安全で快適に新年を迎えましょう!