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大掃除前に洗濯機の汚れを丸ごとリセット!見えない汚れとカビをごっそり落とすコツとクリーナーの選び方

平島利恵洗濯研究家

洗濯研究家の平島 利恵です。早いもので今年もあと少し。年末の大掃除で慌てる前に、洗濯槽はもちろん、洗剤ケースや糸くずフィルター、排水溝までしっかり掃除して、洗濯機の中も外もピカピカにリセットしませんか?洗濯機を清潔に保つことで、衣類もより清潔に洗い上がります。この機会に丸ごとキレイを目指しましょう!

手順1:洗濯槽クリーナーでカビを徹底除去

洗濯槽の裏側は、湿気や汚れがたまりやすく、黒カビの温床となりやすい場所です。放置すると嫌なニオイや衣類の黒ずみの原因になります。定期的に洗濯槽クリーナーを使って、目に見えない洗濯槽裏をしっかり洗浄しましょう。

洗濯槽クリーナーの選び方

  • 塩素系クリーナー
    強力な殺菌力があり、黒カビや汚れを徹底的に落とします。特に1年以上掃除していない場合やカビが酷い場合におすすめです。ただし、使用時は刺激臭があるため、必ず換気をしましょう。
  • 酸素系クリーナー
    酸素の力で汚れを浮かせるタイプで、刺激臭がなく扱いやすいのが特徴です。軽度の汚れ向きで、定期的にお手入れしている場合に適しています。

使用NGな掃除方法

  • 重曹や酢、クエン酸の使用
    重曹は洗浄力が不十分な上、大量に使用すると溶け残りが発生し、故障の原因になります。
    酢やクエン酸は酸性のため、洗濯槽内の金属部分を錆びさせる恐れがあるため避けましょう。

手順2: 洗剤ケース・柔軟剤ケースの洗浄

洗剤や柔軟剤を投入するケースには、溶け残りが溜まりやすく、洗剤・柔軟剤が詰まったり、黒カビが生える原因になることも。詰まった汚れをリセットしましょう。

掃除方法

  • ケースを取り外す
    洗剤ケースや柔軟剤ケースは簡単に取り外せるタイプが多いので、取り外して洗いやすい状態にします。
  • 柔らかい布や綿棒で隅々まで洗浄
    ケースに残った洗剤や柔軟剤の固まりを水で洗い流し、汚れが落ちにくい部分は柔らかい布や綿棒を使って丁寧に掃除します。黒カビが気になる場合は、中性洗剤を少量使うと効果的です。
  • 乾燥させてから戻す
    洗った後はよく乾燥させてから洗濯機に戻すことで、新たな汚れの発生を防ぎます。

手順3: 糸くずフィルターの掃除

糸くずフィルターは、洗濯中に衣類から出るホコリや糸くずをキャッチし、衣類にホコリやゴミがつくのを予防する重要なパーツです。でも、洗濯後の湿った糸くずが溜まったままだと、雑菌や黒カビ繁殖の温床に。フィルターは洗濯後、毎回掃除し、乾燥させてから戻す習慣をつけましょう。

掃除方法

  • 水でしっかり洗浄
    水で糸くずやホコリを洗い流します。目詰まりがひどい場合は、古い歯ブラシや柔らかいスポンジを使って優しくこすりましょう。
  • 乾燥させる
    洗った後は完全に乾かしてから、フィルターを元の位置に戻します。濡れたまま戻すと、カビや雑菌の発生を助長してしまいます。

手順4: 排水溝の清掃

洗濯機の排水溝は、洗濯中に流れ出たゴミや汚れが溜まりやすい場所です。これを放置するとドブのような悪臭や排水トラブルの原因になります。半年に一度は掃除し、排水溝も清潔に保ちましょう。

掃除方法

  • 排水溝カバーを外す
    排水溝のカバーを外し、内部のゴミや汚れを確認します。
  • ゴミを取り除く
    手袋を着用し、溜まったゴミや汚れを手で取り除きます。汚れがこびりついている場合は、ブラシを使うと効果的です。
  • 洗浄する
    塩素系漂白剤で排水溝のパーツを洗い、水でしっかり流します。
  • カバーを元に戻す
    すべて清掃が終わったら、カバーを元の位置に戻して完了です。

手順5: 洗濯機周りの拭き掃除

洗濯槽周りやドアパッキンは、ホコリや洗剤の残り、水滴が溜まりやすい場所です。放置するとカビや菌が繁殖し、洗濯物のニオイや汚れの原因になります。拭き掃除で清潔な状態を保ちましょう。

掃除方法

  • 柔らかい布で拭き取る
    水滴やホコリを、柔らかい布やマイクロファイバークロスで丁寧に拭き取ります。洗剤の跡が残っている場合は、中性洗剤を薄めた水を少し使うと効果的です。
  • ドラム式のゴムパッキンの溝を掃除
    ドラム式洗濯機の場合、ゴムパッキンの溝に汚れやホコリが溜まりやすいので、綿棒や小さなブラシを使ってしっかり掃除します。この時、竹串など尖ったものでゴリゴリ取ろうとすると、ゴムが傷んで故障の原因になるので、注意しましょう。

洗濯槽の換気と日常の心がけ

洗濯槽の中を清潔に保つには、湿気をしっかり取り除くことが重要です。洗濯後は以下の習慣を取り入れて、カビや雑菌の繁殖を防ぎましょう。

換気を徹底する

  • 洗濯後はフタを開ける
    洗濯終了後、洗濯槽のフタを開けたままにして、槽内をしっかり乾燥させましょう。湿気を逃がすことで、カビの発生を防ぎます。
  • 自動お掃除機能をONに
    洗濯機の「自動お掃除」や「風槽乾燥」などの機能を活用しましょう。

洗濯物はすぐに取り出す

  • 洗濯槽内での放置はNG
    洗濯物を放置すると、湿気による雑菌の繁殖やニオイの原因になります。洗濯が終わったら、すぐに取り出して干すよう心がけましょう。
  • 洗濯槽は洗濯カゴ代わりにしない
    洗濯機に汚れた衣類を溜めていると、衣類の汚れや湿気が洗濯槽の黒カビの繁殖を招きます。脱いだ服は必ず洗濯カゴに入れて保管してください。

清潔な洗濯機で清潔な洗濯を

どんなに丁寧に洗濯しても、洗濯機が汚れていると衣類を清潔に洗い上げることができません。洗濯槽だけでなく、洗剤ケース、糸くずフィルター、排水溝など、洗濯機を丸ごとを徹底的に掃除しましょう。清潔な洗濯機で気持ちよく新年を迎えませんか?

洗濯研究家

2004年武庫川女子大学を卒業。株式会社リクルートに入社し、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC事業を展開。2013~2015年NY在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国し、洗濯洗剤と布ナプキンプランド"Rinenna"を展開。現在、洗濯研究家として「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。クリーニング師。

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