台風1号が発生し、フィリピン付近を北上する予想へ
熱帯低気圧が発生中
おととい15日(月)午前9時、フィリピンの東海上(日本のはるか南海上)で低圧部が発生し、その低圧部が昨夜16日(火)21時に熱帯低気圧に変わりました。
低圧部とは周囲より気圧が低く、低気圧性の循環は認められるものの、その中心がハッキリとしない熱帯擾乱のことで、循環の中心がハッキリと認められた(解析された)昨夜午後9時に低圧部から熱帯低気圧へと名前が変わりました。
熱帯低気圧は風が強まれば台風となりますので、いわば台風のたまごの誕生です。
今年になって熱帯低気圧はすでに1月20日にフィリピン付近で発生しましたが、その後消滅したため、台風1号とはなりませんでした。
今回発生している熱帯低気圧は、今後24時間以内に台風へ発達する見込みとの情報が気象庁から発表されており、もし発生すれば今年初めての台風1号となります。
台風1号の発生する平年値は3月半ば頃ですが、昨年は5月12日でしたから、発生すれば昨年と比べて、約3か月も早いことになります。
今後24時間以内に台風1号が発生へ
気象庁の発表によると、きょう17日(水)15時現在、熱帯低気圧はフィリピンの東海上にあり、中心気圧は1002hPa、中心付近の最大風速は15メートル、最大瞬間風速は23メートルとなっています。
今後は海水温が29度前後ある暖かな海面上で発達し、あす18日(木)15時には中心気圧998hPa、最大風速18メートル、最大瞬間風速25メートルに達し、台風の基準を満たすため、台風1号の発生となる予想です。
台風は発生後、予報円の真ん中を進むと、ゆるやかに発達しながら、21日(日)から22日(月)頃にかけて、フィリピン付近に到達し、その後南シナ海へ抜ける可能性が最も大きくなっています。
ただ5日後の予報円はかなり大きく、直径は1200キロにも及んでおり、種々の計算の中にはフィリピンから南シナ海へは抜けずに、フィリピンの東海上を北上してくる計算も若干あります。
ただそのような場合でも、北緯20度あたりまでくると海水温が低く、台風は衰弱する計算ですが、台風とともに湿った空気が北上し、沖縄付近に活発な雨雲が広がる計算もありますので、念のため、台風が発生した後の情報に留意してください。
参考:デジタル台風