でかっ!長っ! 盛岡の夜は大ぶりの焼鳥と料理で鶏三昧【好古/岩手】
今回、冒険するのは岩手県盛岡市大通の「好古(よしふる)」。盛岡駅から歩き、開運橋を渡り、大通りへ。東北随一の歓楽街とあって、飲食店もひしめき合うように集まっている。意外と多く目に入る「焼鳥」の文字。ただ、どうせなら炭火がいい。ふと気になって入ってみたのが、ここ「好古」だった。
一人でもグループでも、使い勝手よし
店の2階に上がると、まず目に入ったのがカウンター。その奥には少なくとも1m50cmはありそうな焼き台。テーブル席も座敷ある。これだけの大箱をまわすには、やっぱりこれくらいのサイズが必要なんだろうな。訪ねたのが遅かったこともあり、ずらり並んだ串が見られなかったのは、ちょっと残念。
メニューを見るかぎり、どうやら「好古もり」という串盛り4本セットが目玉のようだ。ただ、聞けば4本とも一皿に盛り込まれるよう……。うーん。お得とはいえ、串は1本ずつアツアツのまま食べたいのが焼鳥好きの本音。ここは、アラカルトで好きなように頼むことにした。
細長い串打ち、されど大ボリューム!
とりあえずは3本。まずは定番のささみからだ。長細く打たれた串は、焼き台の幅を広く設けて、1本でも多く同時に焼けるように……ということなんだろうな。1貫ごとのポーションは小さいものの、パサつきはそこまで気にならず、ふわっとした仕上がり。
続いては「はさみ」。要はもも肉にねぎを挟んだねぎまだ。確かに店によっては、はさみと呼ぶところもあるんだよなぁ。もっちりとして王道の味わい。これまた細長いネタではあるものの、食べてみると意外とボリュームがあることを実感。
独特な名称の「つる」。いわゆる、せせりだ。他にもそろばん、ネック、み、首小肉などと呼ばれることもあるネタ。いずれにしても、ほどよい脂とこのプリッと感が持ち味。これもこれとて、大ぶり。なるほど。このポーションは「好古」の個性というわけだ。
串以外に、鶏料理もいろいろ
ここらで一品料理を頼んで居酒屋タイム。とはいっても、つい鶏肉料理を頼んでしまうのは、我ながら病的……。ささみチーズフライは生パン粉ならではのふっくら、さっくり感。これがビールにピタリときた! この鉄板の味わい、ハズレなし。
そして、鶏の茶碗蒸し。いやぁ、これはあなどれない。鶏もも肉がゴロリと入った、まさに鶏肉が主役の茶碗蒸し。「15分ほど時間かかります」とメニューに書かれていたけど、確かにていねいな仕上がりを感じる一品。これはいい肴。それに、奇をてらったものよりもこういう料理の方が安心するわけだ。
砂肝×レバー×ハツ=?
もう少し焼鳥も食べないな、と。頼むかどうか迷ったのが、この「もつ」だ。メニューには砂肝とレバー、ハツを一緒くたに打ったものだと書かれていた。当然、焼鳥は部位によって火入れ加減が違うのだから、ふつうに考えれば「地雷ネタ」。それでもどうも気になって頼んでみれば……
お、いけるじゃないか! トップはシャリッとした砂肝。次に打たれたレバーはふっくらと。しっかり火が入っているものの、パサつきも臭みもない。串の真ん中はハツ。そしてレバーに砂肝。元の鶏の鮮度もいいのだろうし、「塩で味わって欲しい」という気概も感じられる。これだから焼鳥はおもしろい。
〆の鶏の茶漬けは肉がごろり
さぁ、〆は鶏の茶漬けでさっぱりと……と思いきや、肉がごろり。大ぶりの焼鳥も鶏料理も胃に収まった。さすがに腹もパンパンに膨らみ、梅茶漬けにしなかったことをやや後悔もしたものの、これも旅の醍醐味。「好古」の鶏尽くしを満喫だ。東北岩手旅。蕎麦や焼肉、冷麺もいいけど、焼鳥もね。
▼冒険のおさらい
①焼鳥はどれも長く大ぶり
②砂肝×レバー×ハツ=もつ串
③鶏料理の種類が豊富
店舗情報
【店名】好古 大通店
【最寄り駅】盛岡駅
【住所】 岩手県盛岡市大通2-7-26
【予約】019-629-3343
【定休日】日曜
【串のアラカルト】あり
【セット】900円