【愛知県】名古屋の新グルメスポット「円頓寺横丁」に穴場!焼鳥と自然派ワインがリーズナブルに楽しめる
今回冒険するのは、愛知県名古屋市の焼鳥屋「焼鳥hanauta」。最寄り駅は国際センター駅。名古屋で最も歴史のある商店街のひとつ、円頓寺商店街の中に店がある。大衆店と高級店の間をゆくミドルレンジの焼鳥屋で、地鶏を扱いながら価格はリーズナブルに。意外とこういう店は少ないんだ。
話題の「円頓寺横丁」の2階で焼鳥
商店街を歩いてみると、新旧様々な店が並んでいた。目当ての焼鳥屋があるのは、2023年にできたばかりのグルメスポット「円頓寺横丁」の2階。まぶしいくらいのオシャレ空間。言われなければ、こんなところに焼鳥屋があるとはきっと思わないだろうな。
小ぢんまりとした店内に入ると、まず釘付けになったのが焼き台。細い鉄棒が全面を覆うように設えられていた。しかも、高低差をつけず、フラットに。おお、これは珍しいなぁ。鉄棒からの熱伝導もいいだろうし、しっかり焼き上げるような焼鳥にはぴったりなのかもしれない。
「hanauta」はオールタイム、アラカルトOK。さらにコースも2種(3500円、5500円)用意されているので、軽めでもしっかりでも、シーンを問わず使えるのも魅力だ。いやぁ、すっかり腹ペコ。ここは、〆までいただける5500円のコースに決めた。
焼鳥は淡海地鶏の抱き身(むね肉)から
焼鳥の1本目は、抱き身(むね肉)から。大ぶりにカットしたむね肉を、しっかりとした火入れで。仕上がりはしっとりというよりは、ふっくら。1本目に食べるネタとしては王道だ。
店主の白井さんに聞くところ、「hanauta」では滋賀県の地鶏「淡海地鶏」や熊本県の地鶏「天草大王」、愛知県の銘柄鶏「三河赤鶏」を使っているそう。この抱き身はそのなかでも淡海地鶏のもの。どうりで、うまみが濃いわけだ。
また、ヴァン・ナチュール(自然派ワイン)を豊富に取り揃えているのもポイント。店の雰囲気的にも、やれブルゴーニュやらボルドーやらとフランスワインが出てくるよりも、こういう自然派ワインの方が合っている気はするなぁ。
ささみに付けた、意外な食材とは……
焼き台に目をやると、白井さんがささみの上に〝何か〟を付けていた。ささみといえば、わさびや梅しそなどは定番だけど、それとは明らかに違う質感……。
「ささみに、伊勢志摩産のあおさをのせました」と白井さん。これまで刻み海苔をのせたささみは食べたことはあっても、とろりとしたあおさは初体験。早速食べてみれば押し寄せる海のニュアンス。これは独特! こういう変化球も、たまにはおもしろい。
砂肝に合わせたのは、にんにくの芽?
ここで、にんにくの芽を挟んだ砂肝。一見、意外な組み合わせにも感じたのだけど、よくよく考えてみれば砂肝とにんにくの芽の炒め物は料理としても大定番。それを焼鳥に置き換えたってことだ。
うーん、ありそうでなかった発想! その相性は言うまでもなく、スパイシーな風味もいい。それに、にんにくの芽がはみ出しているのも個性的。これは、酒もバチっと合うなぁ。
「hanauta」名物は「皮付きせせり焼き」
そして、イチオシだという「皮付きせせき焼き」。せせりは焼鳥のネタとしてはメジャーだけれど、それを皮付きのまま出す店はかなり希少! 高級焼鳥で食べる機会はあるものの、まさか「hanauta」のようなカジュアルな店でも味わえるとは思いもしなかった。うーん、これはいいギャップ。
せせりのプリッとした弾力、豊かなうまみ。そこに皮目の脂の甘みが加わって、もう至福の味わい……。これはうまいなぁ。このネタがいつもあるとは限らないけれど、アラカルトでも頼めるというのだから、衝撃的。出合えたら、幸運のあかし。
「hanauta」の今後の成長が楽しみ
ほかにも数本、焼鳥を追加して、〆の鶏そばを食べてもう満腹。名古屋も数多くの焼鳥屋があるのだろうけど、「hanauta」は王道から独創的なネタまで揃っていて、名物の皮付きせせり焼きもある。それにワインは自然派ワイン推し。そう考えると、けっこう個性的な焼鳥屋なんだと思う。
何より、白井さんの底抜けに明るい接客がいい。その朗らかなキャラクターに惹きつけられる常連客が多いのも納得。まだオープンから1年だとか。焼鳥も一品料理もこれから良くなっていくだろうし、どう進化していくのか楽しみな一店だな。
▼冒険のおさらい
①名古屋の「円頓寺横丁」の2階
②アラカルトもコースも選べる
③名物は「皮付きせせり焼き」
店舗情報
【店名】焼鳥hanauta
【最寄り駅】名古屋センター駅
【住所】愛知県名古屋市西区那古野2-20-22
【予約】052-990-4387
【定休日】月曜
【串のアラカルト】あり
【コース(セット)】3500円~
【鶏メモ】淡海地鶏、天草大王、三河赤鶏