チャングム女優イ・ヨンエの13年ぶり復帰作!! 『師任堂(サイムダン)』に期待したいワケ
7月20日朝8時15分からテレビ東京で、とある韓国時代劇が放送される。韓国で2017年1月~5月に放送された『師任堂(サイムダン)、色の日記』だ。
主演は13年ぶりのドラマ復帰、イ・ヨンエ
主演は、13年ぶりにドラマ復帰したイ・ヨンエ。日本でも人気を博した『宮廷女官チャングムの誓い』で、主人公チャングムを演じた美人女優だ。
(参考記事:卓越した美貌と演技力で世界を虜にした“酸素のような女性”イ・ヨンエ)
『チャングム』が世界的に大ヒットしたことで韓国を代表する女優となったが、『チャングム』の後に出演した映画『親切なクムジャさん』(2005年)以降、出演作はなかった。
なぜならイ・ヨンエは2009年に結婚し、2011年には男女の双子を出産して母となったからだ。彼女の復帰を望む声は大きく、同時に『チャングム2』が製作されるという話が何度も浮上したり霧散したりしてきた。
そんなイ・ヨンエが満を持して選んだ作品が『師任堂』なのだ。それだけでも一見の価値はあるだろう。
中国美人女優と破局したソン・スンホン
また、この作品でイ・ヨンエとダブル主演を務めたのは、ソン・スンホン。日本ではドラマ『秋の童話』を通じてブレイクし、その後もアジア中で長年人気韓流スターとして愛されている俳優だ。
今年1月には、3年間交際していた中国人女優との破局も伝えられたが、作中では堂々とした姿を見せている。
(参考記事:“中韓大型カップル”がついに破局!! ソン・スンホンと中国美人女優、3年間の熱愛と別れの理由)
日本でも知名度の高い韓流スターが出演するだけに興味は尽きないが、時代劇ドラマであるだけに、史実について少し知っておくほうがドラマを楽しめるはずだ。
史実における師任堂とは?
まずイ・ヨンエが演じる主人公は、実在した人物だ。申師任堂(シン・サイムダン1504-1551)は朝鮮王朝時代を生きた女性で、良妻賢母の鑑とされている。師任堂は後に与えられた号で、本名は申仁善(シン・インソン)だという。
韓国紙幣としては最高額の5万ウォン札に彼女の肖像が使われているので、ご覧になった人もいるかもしれない。4男3女の母で、5人目の子供は朝鮮王朝を代表する儒学者・李珥(イ・イ)だ(李珥も5000ウォン札の肖像画に選ばれている)。
申師任堂は歴史上でも有名な人物であるだけに、これまでにも時代劇の主人公になっていてもおかしくないだろう。
実際に朝鮮王朝時代を代表する美女チャン・ヒビンなどは、彼女が主人公の作品だけでも数種類あり、主人公ではなくても『トンイ』などのように存在感を示していた。
(参考記事:ドラマと史実でここまで違う!! チャンヒビンよりトンイが「悪女」である“3つの根拠”とは)
申師任堂を“ドラマ化”できなかった理由は、『師任堂』の制作会社関係者がこう明かしたことがある。
「韓国国内の有名作家たちが“もっともドラマ化が難しい人物”として選ぶのが師任堂。良妻賢母の人生で、史実では大きな山も谷もない人物だからだ」
事実、彼女の人生にはドラマになりそうな出来事は起こっていない。それだけに『師任堂』では、フィクションが数多く盛り込まれている。
チャングムと同時代を描く
ちなみに、物語の舞台となるのは朝鮮王朝中期、第11代王・中宗(チュンジョン)の統治時代だ。奇しくも『チャングムの誓い』と同時代となっている。
チャングムは 歴史書『朝鮮王朝実録』に数行のみの記録が残されているだけでほとんど謎に包まれた人物。それだけに自由な設定を作りやすかったといえるだろう。一方の師任堂は絵画や詩まで残っているだけに、どのようにドラマ化されるのか興味深いところだ。
日本でも大ヒットした『チャングム』と同じ時代背景ということは、視聴者にとってもドラマの世界に入っていきやすいかもしれない。
いずれにしても韓国時代劇が地上波で放送されるのは興味深い。
現在、NHK総合テレビで毎週土曜日に『オクニョ〜運命の女(ひと)』が放映中だが、『師任堂(サイムダン)、色の日記』はそれとはまた違った世界観が描かれている。
ただ、共通するのは奇しくも女性が主人公。『チャングム』もそうだったが、そこに韓流時代劇の面白さもあるだけに、注目してみたい。