“スーパージャパニーズ”乾貴士の原動力は『あきたこまち』
「スーパージャパニーズがフランクフルトに首位をもたらす」
ブンデスリーガ第4節のニュルンベルク戦で決勝点をマークし、フランクフルトを無傷の4連勝へと導いた乾貴士選手を、ドイツ紙『ビルト』はそうたたえました。
'''決勝点の乾に独紙が驚嘆「スーパージャパニーズが首位をもたらす」'''
翌日バイエルンがシャルケを下したことで、フランクフルトの首位は“暫定”で終わってしまいましたが、フランクフルトのアルミン・フェー監督が「彼のように足の甲で空中のボールを自在に扱う選手を、私はかつて見たことがない」と語るように、新天地で高度な技術を惜しみなく披露する乾選手が昇格組のチームをけん引する原動力であることに疑いの余地はありません。
10月12日発売の『サムライサッカーキング』用のインタビュー取材で乾選手のもとを訪れたのは、彼がブンデス1部初ゴールを決めたハンブルガーSV戦の直前のこと。記念すべき“ファーストゴール”を現地で見届けることはできませんでしたが、「結果を出さないと評価されないので、アシストもそうですが、まずは点を取りたいです。それで(香川)真司もトップクラブに行きましたし、結果にこだわりたいですね」という言葉を聞いた直後の初ゴールだっただけに、その“有言実行ぶり”には驚かされました。
迎えた翌節のニュルンベルクで2試合連続のゴールを記録し、『キッカー』誌で初のベストイレブンにも選出された乾選手。「スーパーな日本人」とまで称賛された彼の“パワー”の源は、恐らく、とっても“日本人らしい”食へのこだわりにあるのではないかと思います。
インタビューで、「自分は日本人だなと感じるところは?」という質問を投げかけたところ、乾選手は「白飯がないと無理」と即答。
「子供のころ、残ったご飯を冷や飯にしておやつで食べていたらしいです。それぐらい好きですね。それから、小学校5年生ぐらいの時に秋田遠征に行ったことがあって、遠征先で食べた『あきたこまち』がすごくおいしかったらしく、家族へのお土産に『あきたこまち』を買って帰ったくらいですから(笑)。自分では覚えていなかったんですけど、最近、姉に言われて知りました。小さめのだったらしいですけどね。そこから我が家のお米は『あきたこまち』になりました。ドイツでも売っているので、今も『あきたこまち』です」
フランクフルトでも、もちろん「毎日、白飯を食べてます」という乾選手。貴重な独占インタビューは本誌の発売を待っていただくとして、「なかったら無理です」とまで強調する『あきたこまち』の存在が、取材後「ホテルまで送りますよ」と申し出てくれるほど優しい“スーパジャパニーズ”の華麗なパフォーマンスを支えていることは間違いないでしょうね。