心気症とは、病気不安症であり疾病恐怖症。
こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。
今日は、心気症のお話をしたいと思います。
心気症とは、医学的な診察や検査では、明らかな器質的身体疾患がないにもかかわらず、ちょっとした身体的不調に対して自分が重篤な病気にかかっているのではないかと恐れたり、既に重篤な病気にかかってしまっていると強く思い込む精神疾患の一つです。また、病気になることを必要以上に恐れる症状も心気症のひとです。
この記事を書いているのは、2023年の4月であり、もう収まりつつある新型コロナではありますが、「新型コロナが流行ったせいで、心気症の人は、増えてしまったのではないか」と私は思っています。2020年から2021年頃は、世の中は、新型コロナウイルスを必要以上に恐れる人が大変に増えてしまい、「自分は新型コロナウイルスにかかっているのではないか?」と不安に思い、検査に訪れる人が急増したとう経緯もあり、そういう人たちの一部は、今もなお心気症に罹っているのではないかと思う次第です。
心気症の方は、病院に行って医師から「異常ありません」と言われても、信じないことが多いです。「医者の言っていることは本当なのだろうか?」「自分の病気は、現代医学では解明されていない恐ろしい病気なのではないか?」と心配し、毎週のように次から次へといろんな科で検査を受けたりします。
心気症は、心の病ですから、心療内科に行くべきです。
他の科を転々と受診しても、自分の不安が消失することはありません。
心気症の方は、頭痛、腹痛、皮膚の異常など、ささいな心身の不調から、ガンや心臓病などの何か重い病気ではないかと強い不安・恐怖を感じてしまうことが少なくないです。検査を受けて、「病気ではない」と医師から言われても信じることができず、他の病院に行ってしまうことが多いです。
心気症患者は、実際に、頭痛、耳鳴り、しびれ、胃痛、食欲不振、吐き気、胸焼け、動悸、発汗、倦怠感、不眠などに苦しめられることが多く、とてもこれが気のせいだとは思えません。
続いて、心気症になる原因は、今のところまだ、ハッキリとはわかっておりません。ストレスや過労、または患者自身や家族・知人の病気体験や死別などがきっかけで起こることもあります。
次に、心気症が発症しやすい年代と性別ですが、特に発症しやすい年代はありません。若い人も年配の人も、なる時はなります。また、男女差も特にありません。
さて、心気症の方の治し方ですが、
1.まずは、クラアイント自身が、「自分は、身体の病気ではなく、心の病ではないか」と疑うことです。そして、「検査して異常なしと言われたのだから、これ以上検査を受け続けるのはやめよう」とあきらめるとことです。※「あきらめる」とは、「明らかに見る」という意味です。
2.精神医学に詳しいカウンセラーの許を訪ねることです。病院に行って、お薬をもらって飲むという手もあるのですが、薬を飲んでも効かない場合は、さらに病気の不安が増幅する恐れがあるので、まずは、カウンセラーの許を訪ねたほうがいいのではないかと私的には思います。
私は、心理カウンセラーとして、心気症の方に対しては、「取り組むべき本来の課題と向き合おうとしないことから、この病を発症させているのではないか?」という仮説を持っています。そして、「あなたは病気なんかじゃないよ!」等どクライアントの訴えを否定することなく、クライアントの苦悩に寄り添い、クライアントの話を聴くことから、カウンセリングは始まります。
ちなみに私(竹内成彦)は、心気症を抱えたクライアントに対しては、来談者中心療法や認知行動療法やトランス療法を使い、症状を緩和するお手伝いをしています。
ご安心ください。心気症は治る病気です。というよりかは、日常生活に負担が生じるほどは、気にならなくなると言い換えたほうが適切でしょうか。
あなたが行くところは、大学病院の検査室ではなくカウンセリングルームです。
どうぞ、勇気を出して、精神医学に詳しいいカウンセラーの許をお訪ねください。
今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。