京都駅ナカで見つけた、八月の京都らしい和菓子のお土産
暦の上では立秋を過ぎましたが、彼岸はまだ先の八月半ば、うだるような暑さの中、故郷に帰られる方の多い季節となりました。
京都で八月で行われる行事といえば、盂蘭盆会(お盆)に行われる五山の送り火が有名ですが、その前のお盆を控えた時期に精霊迎えや六道まいりと呼ばれる、お精霊(しょうらい)さんを迎える行事があります。
お精霊さんとは、他の地域で言うご先祖様の霊のこと。京都では親しみを込めお精霊さんと呼んでいます。
五山の送り火は、その精霊迎えや六道まいりの行事で呼び寄せたお精霊さんたちを、再びあの世にお送りするという宗教行事なのです。
今回は、そんな京都の八月らしい五山の送り火をモチーフにした和菓子、宝泉堂さんの「京の送火」をご紹介します。
和菓子「京の送火」は、東山の如意ヶ嶽(大文字山)の大文字が描かれた趣のある掛紙で包まれています。
箱は掛紙を裏切らないシンプルな色合いです。
箱を開けると、上から順に「船形」、右の「大文字」、下の「鳥居形」、左の「左大文字」、そして中央の「妙法」が描かれた五山が現れます。
大文字と描かれたお菓子と取り出すと。
フィルムを通して、金粉がちりばめられた丸いお菓子が見えます。
フィルムを剥がすと、夜空を思わせるお菓子が現れます。
外側の淡く白い部分は、お砂糖を煮詰めたすり蜜。指先ではじくとコツンと音がするほど固くコーティングされています。
お菓子をひっくり返すと、裏側もコーティングされていました。
お菓子を割ると、中央に色の違う部分があります。こちらはこしあんで出来ており、周りは羊羹製でした。外側のすり蜜と合わせ三層になっています。
口に入れると、和菓子の松露を思わせるシャリッとした独特の食感と中の瑞々しい羊羹、さらりとしたこしあんが交互に感じられ、食感の違いを楽しませてくれます。シンプルなお味なので珈琲にも合いそうです。
京都の夏の夜を彩る五山の送り火にちなんだ和菓子「京の送火」は、京都駅ナカにある宝泉京都駅店でも売っているので、お土産の買い忘れの際にも重宝しそうです。
今回ご紹介したお店とお菓子
宝泉堂(宝泉)
京の送火 1,300円(税込)