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初詣の感染対策の注意点 「分散参拝」の方法は?

倉原優呼吸器内科医
(写真:イメージマート)

初詣はどうしても人出が多くなってしまい、密を避けられないかもしれません。そんな中でも、参拝するために私たちができる感染対策を一緒に考えてみましょう。

神社本庁から「神社における新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン」が公表されていますので、これを参考に場面ごとに対策を考えてみたいと思います。

境内ではマスク着用を

外出時のマスク着用は不要とされていますが、初詣は多くの人が参拝するので、密を避けられません。そのため、境内にいるときはマスクを着用することをおすすめします(図1)。

図1 初詣時の感染対策(筆者作成)(イラストは、看護roo!、イラストAC、いらすとやより使用)
図1 初詣時の感染対策(筆者作成)(イラストは、看護roo!、イラストAC、いらすとやより使用)

コロナ禍では屋台すら出ていない神社も多くなりましたが、りんご飴などはついついその場で食べたくなってしまいます。しかし、もし買うとしても、境内で飲食することは控えていただくほうがよいでしょう。

手指衛生をしっかりと

ご神前に進む前に、手と口を清める手水舎(ちょうずや)がありますが、多くの神社がひしゃくの使用を取りやめて、流水式の手水を採用しています。ひしゃくを使用する場合は、手指消毒などの手指衛生を心がけましょう。これはひしゃくに限ったことではなく、おみくじを引く、受付票を書くなどの場合も同じです。

三密をさけるために、ご祈祷自体がコロナ禍で中止されている神社もあります。しかし、体温測定や手指消毒などの感染対策を講じて、実施している神社も増えてきました。神社が提示しているルールを守って、ご祈祷に臨みましょう。

お賽銭とお参りのためにご神前へ進む場合、あまりに混雑している場合は少し離れた場所からお参りするなど工夫が必要かもしれません。鈴を振って鳴らす場合も、可能であれば手指衛生を心がけましょう。

分散参拝のために混雑を避ける

まず、三が日が最も混雑するので、日をずらすことを検討ください。大晦日のうちに初詣を済ませてしまう「幸先詣(さいさきもうで)」もすすめられます。

そうは言っても、すでに初詣の段取りが決まっているご家庭も多いと思います。となると、工夫できるのは参拝時間です。

地域によって差はありますが、初詣は13~15時がもっとも混雑するとされています(図2)。特に日本全国から参拝者がやって来る大きな神社は、午後に大混雑が予想されます。

図2. 初詣の人出の典型例(筆者作成)(イラストはツカッテより使用)
図2. 初詣の人出の典型例(筆者作成)(イラストはツカッテより使用)

夕方以降、次第に混雑が緩和されると思いますが、コロナ禍になって閉門を早くしている神社もあることから、朝一番のほうがましかもしれません。

小さな神社はともかく、大きな神社は混雑状況をウェブサイトやライブカメラで配信していることもあります。出かける前に、神社のウェブサイトをチェックしておきましょう。

Yahoo!乗換案内」ではルート検索された駅が、平常時と比較して多いかどうかがわかります。また「Yahoo!地図の混雑レーダー」ではどのくらい混雑しているかヒートマップで視覚的に分かるようになっています。こういったサービスを活用してもよいでしょう。

まとめ

初詣は混雑しやすく、普段よりも感染対策をしっかり講じる必要があります。手指消毒などの手指衛生を心がけ、できるだけ混雑を避けて、分散して参拝することが重要です。

呼吸器内科医

国立病院機構近畿中央呼吸器センターの呼吸器内科医。「お医者さん」になることが小さい頃からの夢でした。難しい言葉を使わず、できるだけ分かりやすく説明することをモットーとしています。2006年滋賀医科大学医学部医学科卒業。日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医・代議員、日本感染症学会感染症専門医・指導医・評議員、日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本結核・非結核性抗酸菌症学会結核・抗酸菌症認定医・指導医・代議員、インフェクションコントロールドクター。※発信内容は個人のものであり、所属施設とは無関係です。

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