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いますぐにでも結婚したい! 31歳の男性看護師が新登場~お見合いおじさん活動月報(16)~

大宮冬洋フリーライター
気がつくと周囲は次々に結婚。急に焦り始めた男性の話です。イラスト:つぼいひろき

 自分も楽しくて他人の役にも立てる趣味がほしいと思ったのです。恋バナと会食が大好きな僕が見つけたのが、お見合いおじさん活動:略称おみおじ。自分の周囲にいる独身男女に声をかけて引き合わせる活動です。

 僕は友人でもあるイラストレーターのつぼい氏と組んで、2014年の春からおみおじを楽しんでいます(今までの活動レポートはこちらこちら)。僕の人脈をオネット(大宮ネットワーク)、つぼいさんの人脈はツヴォイと称して、男女それぞれ4人の会員に良さそうな独身者を紹介しているのです。

 僕たちのおみおじによって結婚した人は今のところ1人のみ。でも、いまだ独身の会員からも感謝されていますよ。友人知人のお墨付きの独身異性と出会えることって、年齢を重ねるごとに少なくなっていくからです。おみおじで恋愛感度を向上させ、別の場所で見つけた相手と結ばれた「卒業生」は過去3人います。「私は婚活に向いていないことがわかった」と去って行った人は5人もいますが、それもまた有意義な自己発見ですよね。

 結婚願望がある独身男女に優しくお節介する! 愛すべき隣人の婚活を結婚相談所やネットだけに任せておかない! 全国に広まってほしい「おみおじ」の実例をリポートします。

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趣味はマラソンとビール。キレイめのシャツ。香水もつけるオシャレ男子

「いま婚活を頑張らないと結婚できないと焦り始めました。高校時代に親しかった仲間は8人中5人が既婚者です。最近は後輩まで婚活を頑張り始めています」

 41歳の独身男性のつぶやきではありません。愛知県三河地方にある居酒屋で僕に真情を語っているのは31歳の男性看護師、北村伸雄さん(31歳)です。趣味はマラソンとビール。頭髪はやや後退していますが、スマートな体にキレイなシャツやカーディガンを着こなしています。香水までつけちゃうオシャレさんです。

 高校時代は柔道で体を鍛え、専門学校を卒業してから看護師として前のめりで働いてきました。10年間は仕事と遊びにまい進してきましたが、周囲がどんどん結婚していき、焦燥感を募らせています。

 伸雄さんに言われてみれば、僕も30歳過ぎてから同じような気持ちになったことを思い出しました。合コン仲間が次々に結婚して取り残された気分になったんです。焦って結婚して大失敗に終わっちゃったんですけど……。

 病院ならば女性の職員も多いので、出会いには事欠かないのではないでしょうか。実際、伸雄さんは同い年の薬剤師さんと付き合っていたこともあります。

「職場のスポーツサークルで親しくなりました。仕事に向き合う姿勢も似ていて、お互いに応援できていたと思います。でも、4ヶ月後ぐらいに『やっぱり友だちにしか見えない』と振られてしまったんです。2人で食事をするだけでいろんな噂が立ってしまう職場なので、仕事仲間である僕と恋愛するのが窮屈に感じてしまったのかもしれません。後になってやり直したいと言われましたが、僕の気持ちは戻りませんでした」

相手に求める第一の条件は「いろいろ一緒に楽しく話せること」

 伸雄さんはいま、できるだけ仕事に集中したいと思っています。愚直に患者さんに向き合えばよかった新人時代は終わり、現在は新人教育の役目も担っています。昇進に向けて結果を出さなければなりません。

「患者さんが一日でも早く元気になって退院できるように、メンバーを引っ張っていくこと。これが僕に求められている結果です」

 仕事にまい進するためにも、できるだけ早く良き相手と結婚して家庭を築きたいと思っている伸雄さん。もちろん、自助努力もしています。名古屋で開催されているお見合いパーティーにも4回ほど参加したそうです。

「総当たり方式なので、1人の女性とお話しできるのは5分間だけです。その短時間で高評価を得るのはとても難しいですね。一緒に飲んで仲良くなるのとは違います。僕と地元が同じ2歳年下の会社員女性とカップルになれたこともありますが、メールをしたら返信がありませんでした」

 伸雄さんが相手に求める第一の条件は、「いろんな話ができること」。好奇心も向上心も旺盛なので、知的な女性が合うのでしょう。

「美人だと嬉しいです。僕は面食いなので……。3、4歳ならば年上でもいいのですが、バツイチの方は避けたいです。僕の実力では背負える気がしません。できれば共働き希望です。僕の給料は500万円ほどなので、その収入でやっていけるのであれば専業主婦になってもらってもかまいません」

 現在は実家暮らしの伸雄さんですが、実家でも洗濯や掃除は自分でやっているとのこと。飲食が大好きなので、お酒が飲める料理上手な女性だと相性が良さそうですね。なお、現在の病院を辞めるつもりないため、自家用車で病院まで1時間以内の範囲の場所に住みたいとのこと。

「月に4回は夜勤があります。夜8時に出勤して、翌朝9時過ぎまで働きます。慣れてはいますが体に負担がかかっているのは確かです。眠気を抑えながら長距離運転して事故を起こすことだけは避けたいと思っています」

 誠実で働き者で遊び心もある伸雄さん。我がオネットにはちょっと若いけれど、お世話させてもらいますね。優しくてしっかり者の美人を探してあげたい!

(僕とつぼいさん以外の登場人物は仮名です)

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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大宮冬洋が自分の周囲にいる独身男女に声をかけて引き合わせる、お見合いおじさん活動「オネット」(大宮ネットワーク)の舞台裏をご紹介。オネット会員の匿名のプロフィールやお見合いの様子、成婚&退会者インタビューのほか、チームメンバーの婚活講師マチコ先生による婚活必勝アドバイスもお届けします。また、本連載の購読者は無料オプションとして、会員とのお見合いを希望することもできます。

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