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平均は1時間21分…通勤時間の実情(2021年公開版)

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
↑ 通勤の毎日。長時間となると体力的にもツラい。(写真:Paylessimages/イメージマート)

多くの人は成人に達すると自らの糧を得るために就業し、自宅から離れた職場へ通う。これを通勤と呼ぶが、自営業者でもない限り、通勤にはそれなりの時間が必要となる。その通勤時間の実情を、NHK放送文化研究所が2021年5月に発表した2020年国民生活時間調査(※)の報告書から確認する。

今調査では就業者の就業形態について複数の区分が行われているが、今回は「販売職・サービス職」「技能職・作業職」「専門職・自由業・その他」に限定して精査を行う。

通勤時間の長さは短い方がありがたい。今調査結果では、直近2020年において平均1時間21分(通勤行為者平均時間)との結果が出た。これは片道ではなく往復の時間。概算では片道で40分ほどとなる。主な就業形態別の実情は次の通り。

↑ 通勤時間(平日、行為者限定、主要職種別・調査年別、時間:分)
↑ 通勤時間(平日、行為者限定、主要職種別・調査年別、時間:分)

通勤時間が片道40分ほどの時間とは短いと感じる人もいるかもしれない。今結果は自宅から近場で働いている人も多分に含まれているのが、短さを覚える原因と考えられる。

経年別に見ると通勤時間にほとんど変化はない。昔も今も、往復1時間以上を通勤にかけているライフスタイルは変わらない。就業形態による通勤時間の違いもほとんどないようだ。

これを多様な属性別で見ると、回答者の居住地域規模別の場合は大都市圏の方が通勤時間は長くなる傾向が確認できる。

↑ 通勤時間(平日、行為者限定、属性別、時間:分)(2020年)
↑ 通勤時間(平日、行為者限定、属性別、時間:分)(2020年)

東京圏や大阪圏のような大都市圏では1時間半以上が通勤に費やされていることになる。またそれ以外の地域でもおおよそだが人口規模が大きくなるに連れて通勤時間は長くなる。やはり東京圏や大阪圏では職場付近に住んでいるのではなく、周辺近郊に住み出勤するパターンが多いことや、圏内での移動時間が長くなるため、通勤時間も余計にかかってしまうようだ。

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※2020年国民生活時間調査

住民基本台帳から層化無作為二段抽出法によって選ばれた10歳以上の日本国民7200人を対象に、2020年10月13日から18日にかけて郵送法によるプリコード方式で行われたもので、有効回答数は4247人分。過去の調査もほぼ同様に行われているが、2015年以前は配布回収法によって実施されている。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

(注)本文中の写真は特記事項の無い限り、本文で記述されている資料を基に筆者が作成の上で撮影したもの、あるいは筆者が取材で撮影したものです。

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(注)グラフの体裁を整える、数字の動きを見やすくするためにグラフの軸の端の値をゼロではないプラスの値にした場合、注意をうながすためにその値を丸などで囲む場合があります。

(注)グラフ中では体裁を整えるために項目などの表記(送り仮名など)を一部省略、変更している場合があります。また「~」を「-」と表現する場合があります。

(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。

グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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