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早咲誠和アマ(48)棋士編入試験・受験資格取得まであと1勝! 朝日杯で豊川孝弘七段(55)に勝利

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 9月4日。大阪・関西将棋会館において第16回朝日杯将棋オープン戦一次予選▲豊川孝弘七段(55歳)-△早咲誠和アマ(48歳)戦がおこなわれました。棋譜は公式ページをご覧ください。

 豊川七段先手で10時1分、対局開始。作戦家の早咲アマは中飛車を採用しました。

 角交換のあと、豊川七段が玉頭に手厚く金銀を配したのに対して、早咲アマは馬を作ります。

 中盤では豊川七段がペースをつかんでいました。しかし早咲アマが一瞬の間隙をぬって殺到。大駒2枚を切って豊川玉に迫る形を得て、早咲アマが逆転に成功しました。

 早咲アマは優位に立ったあと、着実にリードを広げていきます。攻防ともに見込みがなくなった豊川七段は、潔く投了。12時0分、134手で早咲アマの勝ちとなりました。

 豊川七段は福岡、早咲アマは大分在住。本局は九州勢同士の対戦でもありました。

 公式戦における早咲アマの直近の成績は、これで12勝7敗となりました。

 14時からおこなわれる一次予選3回戦(準決勝)でもし高崎一生七段(35歳)に勝てば13勝7敗(勝率0.650)となって、棋士編入試験の受験資格を取得します。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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