「串団子メソッド」で愛猫を絵本のキャラ風にする方法
こんにちは。イラストレーターのかとう・さくらです。
「今日からあなたも絵描きさん」をテーマに、楽しく絵を描くアイデアやコツをお伝えしています。
寒くなりましたね…!
飼い猫たちの絵を描こうとしても丸まっていることが多くなり、最近はなかなかお顔が描けずにいます。
そして増えるニャンモナイトのスケッチ…。
どんな格好をしていてもかわいい猫ですが、リアルなスケッチばかりではなく、絵本に登場しそうな二足歩行のキャラクターにしてみるのも楽しいものです。
ぜひご一緒に挑戦しましょう!
本日のお題は「串団子メソッドで、愛猫を絵本のキャラ風に描く」です。
準備するもの
・下書き用のえんぴつ
・消しゴム
・黒のボールペンなど (消しゴムで消えないペン)
・色鉛筆、絵の具、カラーペンなど (お好きな着彩道具)
串団子メソッドとは?
さっそくですが、気になる「串団子メソッド」の説明から。
まずはこちらをご覧ください。
過去に私が描いたキャラクターたちです。
動物もいれば人間もいるし、線の引き方や色の塗り方も様々な6種類のキャラクターですが、どれを描く時にも共通して使ったのが、「串団子メソッド」です。
それがこちら。
キャラクターに重ねると分かりやすいでしょうか。
言葉にすると、串団子メソッドとは
串 = 体の軸 (どんな傾き?どんな姿勢?など)
団子 = 頭身 (頭と体の比率は?)
を表す考え方です。
もう一度、串団子だけ抜き出してみましょう。
青字で書いたのは、体の軸の形 (アルファベットorひらがな)。
黄字で書いたのが、頭身です。
串団子メソッドは、これを使ってキャラクターを描きます。
ポイントは、下書きの1番最初に串団子を描くこと。
まず串団子で
「紙のどこに、どんな大きさで、どんなポーズでどんな体型のキャラクターを描くか」
を決めてしまうのです。
これがバチッと決まれば、魅力的なキャラクターが描けたも同然です!
では、実際に串団子メソッドを使って、猫のキャラクターを描いてみましょう!
描き方
まずは、先ほどの例の右上のキャラクター(色の魔女ゼロ)と同じ串団子を描きます。
少し反った串に、お団子を2つ。
あとで消すので、薄く描くのがおすすめです。
説明用に水色の線を加えました。
これは描いても描かなくてもOK。
描けばそれがガイドラインとなって、目や口の位置を決めるのが楽になるので、初心者さんは描く方が安心かもしれません。
難しく考えず、上の線を真似して描いてみてください。
色は水色ではなく鉛筆で大丈夫ですよ。
ここまでが、串団子。
ここからは、串団子をキャラクターにしていきましょう。
ガイドラインも参考にしつつ、顔の輪郭と目や口を描きます。
輪郭は、角の丸いおにぎり型。
顔はまっすぐではなく、反らせた串に合わせて少し傾けて。
耳です。
先ほど描いた鼻から、V字型にガイドラインを2本引くと、耳の位置が決めやすいです。
(じつはこの耳のガイドライン、ディズニーのアニメーターさんが引いているのを見て覚えました。とても便利〜)
続いて体を描きます。
矢印の2箇所が凹んだ卵型です。
向かって左を凹ませることで胸とお腹が、右を凹ませることで背中とお尻が生まれます。
再びガイドラインです(黄色)。
少し面倒かもしれませんが、これを描いておくと胴体と手脚の繋がりに違和感が生まれにくくなるので、描くのがおすすめです。
左右の潰れた丸4個は腕と脚の付け根、上の小さな丸は首、下の小さな丸は尻尾の位置を表しています。
真似して薄く描いてみましょう。
ガイドラインに合わせて、手脚と尻尾を描きます。
尻尾は、実際に描くのはお尻より向かって右側の見える部分だけですが、付け根の丸から繋がっているつもりで描きましょう。
最後に、足元に四角を描いておきましょう。
足型の付いた薄い板を斜めから見た四角です。
これがあると、キャラクターが変に浮遊せず、地に足がついたように見えます。
後々、影を加えたり、背景に合わせる時に効果を発揮します。
下書きの串団子やガイドラインを消して、線を整えましょう。
胸やお腹などは一部破線にすると、毛のふわふわ感が出ますね。
あとは、描きたい猫ちゃんの毛色に合わせて色を塗るだけ!
模様は実物にキッチリ合わせるよりも、特徴を少し大げさに描くとキャラクターらしくなります。
例えばうちの子の場合は、尻尾の白いリング模様。
実際はもっと細いのですが、太くクッキリ描いてみました。
指輪(尻尾輪?)をしているお洒落キャット!
もちろん、色は想像で塗ってもOK!
秋色の猫にしてみました。
このように足元に影を足す時に、先ほどの板状の下書きが役に立ちます。
串団子メソッドによる絵本風キャラクターの描き方は以上です。
お好きな猫ちゃんを是非キャラクター風に描いてみてくださいね。
今後、他のポーズや違う毛色の猫も描いてみたいと思っています。
お楽しみにお待ちください。
それでは、また。
今回描いた絵、娘が気に入ってフレームを作ってくれました。
子供の色選びは私には思いつかない組み合わせのことが多くて、次の絵の参考になったりもします。
この4色で何か描こうかな?