アメリカで季節外れの巨大竜巻発生(映像あり)
現地時間水曜(23日)、アメリカ南東部で複数の竜巻が発生し、多大な被害を出しています。ミシシッピ、アーカンソー、テネシー州などで計22個の竜巻が発生。少なくとも、7歳の子供を含む計6名が死亡、40人以上がケガをしたもようです。また、大粒の雹が広い範囲で降り、多数の家屋や車に被害を及ぼしています。
長距離竜巻
特に被害が大きかったミシシッピ州では、計12個の竜巻が確認されています。
その中の一つは、異常に長い距離を移動しました。その距離は230キロ以上とも伝えられています。(参考:東京~浜松間は約250キロ)アメリカの竜巻の平均移動距離は約8キロで、160キロ以上移動する竜巻は全体の0.1%しかありません。こうした移動距離の長い竜巻は強いものが多く、人的被害を出す確率もあがります。
季節外れの竜巻
アメリカの竜巻シーズンは春で、このようにクリスマス時期に竜巻が大量に発生するのは珍しいことです。12月の全米の平均竜巻発生個数は24個ですので、およそ一か月分の竜巻が一日で発生したことになります。
アメリカ東部ではこの冬記録的な暖かさとなっていて、桜が咲くなど春のような陽気が続いていました。そこに北から冬の寒気が降りてきたために、前線の活動が活発となり、こうした季節外れの竜巻の大発生が起こったと考えられます。
この時期の竜巻で注意すべきは、照明やデコレーションが飛ばされるといった、被害が大きくなることです。
24日の天気
寒冷前線はゆっくりとしたペースで東進する見込みで、24日もなお竜巻が起こる可能性があります。また雨量も多くなる見込みで、多いところ12月の月間降水量を上回る130mmの雨が予想されます。今年は大荒れのクリスマスイブとなりそうです。