申し訳ないです。私は、1,000回に1回弱の頻度で、クライアントを怒らせてしまいます。
こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。
私は、数年に数回、初めて来たクライアントを怒らせてしまいます。
そうですね、平均すると1,000回に1回弱ぐらいでしょうか?
どんなクライアントかと言うと、
黙って座ればピタリと当ててくれるような、
そんなカウンセラーを期待しているクライアントです。
喋るのが下手とかそういう意味では全然なく、
最初っから、話したいことも訊きたいことも全然ない状態でカウンセリングルームに訪れ、私が聴く姿勢を取り続けていると、いきなりブチギレるクライアントです。
親から、無理やり連れて来られた子どもなら、黙って座ったままでいるのもまだ理解できるのですが…、自分の意志で、予約してきた大の大人が、「話したいことも訊きたいことも全然ない」なんて、どういうことでしょうか? 私は一体、何をどうしたらいいのでしょうか?
たまらず私は、
「私は、何をすればいいですか?」
「私が何か、質問をしたほうがいいですか?」
「私に何を、期待してらっしゃるのですか?」
と訊くことがあるのですが…、
ブチギレるクライアントは、
「そんなこと、カウンセラーのお前が考えろ!」と言うのです。
私は、本当に困ってしまいます。
ブチギレるクライアントというのは、ひょっとすると、「カウンセリングというものは、カウンセラーが、常人には思いもつかないような、物凄い、曲芸のようなことをするものだ」と思っているのかもしれません。
本当に申し訳ないです。
私に出来ることは、話を一生懸命に聴いて、専門的知識を生かして、アドバイスすることだけです。
ええ、もちろん私は、来談者中心療法だけではなく、精神分析的療法も行動療法も論理療法もゲシュタルト療法も催眠療法も森田療法も条件反射制御法もやりますし、心理テストや性格診断もやりますが、それだって、クライアントのお話をよく聴き、クライアントのニーズに沿った形で実施するだけです。
私は、誰もが出来る、話を聞くということを、誰よりも上手に出来る人(カウンセラー)であり、誰にも出来ない特別なことを、特殊技能を使って、器用に出来る人(カウンセラー)ではありません。
どうぞ、お許し頂ければ…と思います。
ときおり私は、夫婦揃って訪れたクライアントから、いきなり、「私たち夫婦は、離婚したほうがいいですか? それとも、離婚しないほうがいいですか?」という質問をされることがあるのですが…、
それだって、詳しくお話を聴かなければ、答えようがありません。そう、私には、ろくに話を聴いてもないのに、「こうしたほうがいい!」と、ズバリ答えられるような、そんな特殊技能は持ち合わせていない…ということです。
心理臨床一筋、心理臨床をずっと真面目に一生懸命にやって、このザマです。
ホント、ごめんなさい。どうぞお許し下さい。
気力・体力がある方は、カウンセリングの効果的な受け方(賢いクライアントになるために)をお読みいただければ…と思います。
今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。