台風13号、厄日8日に台湾へ
台風13号が台湾に接近し、明日にも上陸する見込みです。台湾にとっては今年初の上陸となります。
この台風の中心気圧は、月曜日900hPaまで下がり、今年最強の台風にまで成長しました。
その後、少し勢力を弱めたものの、今後また再発達する模様です。台風が発達するには、海水温が27度以上必要と言われますが、台湾付近の海水温は、30度と高いのです。
今後の台風の進路
13号は、明日8日午前中頃、非常に強い勢力を保ったまま、台湾に上陸する見込みです。台湾東部では土曜日の朝までに、600ミリ、11日までには1000ミリの雨が予想されています。
台風の厄日?
さて、8日に上陸と書きましたが、8月8日前後というのは、台湾にとって台風の厄日と言えるかもしれません。過去2回も、この時期に台風が襲来し、そのどちらも、台湾史上に残る大きな被害をもたらしたからです。
それらの台風は一体どのようなものだったでしょうか。
<2009年の場合>
2009年8月8日。台風8号が台湾を直撃しました。その日づけから、「八八水害」と言われています。
台風による降水量としては過去最大となる2700ミリを記録しました。高雄の山間部にある先住民の居住地では、大雨により大規模な土砂災害が発生し、村が土砂に埋まり壊滅、加えて約500人の村民が生き埋めになるという、悲惨な事故も起こりました。この台風により、760人以上が死亡または行方不明となっています。
台湾ではこの台風を境に、治水工事や防災対策ど、大規模な台風への備えが行われるようになりました。
<1959年の場合>
八八水害の起きた50年前の、1959年8月7日〜8日にかけては、それを上回る台風災害が発生しています。この災害は、「八七水害」と呼ばれ、死者の数は1000人を超えたとも言われています。
こうした、台風の特異日とも言える8月8日前後に、またもや襲来する台風13号。移動速度が過去の2つの台風より早いものの、勢力の強さから、被害が心配されます。
台風13号によるこれまでの被害
フィリピンでは、台風13号によりモンスーンの雨が強まり、洪水が起きています。外伝によると、少なくとも7名が死亡、2名が行方不明になっています。また、先週日曜日に13号の直撃を受けたサイパンでは、未だ数百人の方が避難所におり、また広範囲で電力が復旧できていません。
今回の台風は、夏台風にしては進路が比較的予想に沿って進行しており、事前の備えによっては、防ぐことのできる災害もあるように思います。これから13号は、人口の多い地域に向かってきますが、被害が最小限に抑えられるといいと思います。
※ 台湾の雨量の予想を更新しました。