沖縄の南で熱帯低気圧が復活!日本の南東海上に新たな熱帯低気圧も…影響が出るのはいつ?:気象予報士解説
9日は沖縄の南で熱帯低気圧が発生し、沖縄本島地方では10日にかけて激しい雷雨になる予想です。
本州付近では、秋雨前線の影響で関東~東北南部で激しい雨が降りやすいほか、前述の熱帯低気圧周辺の暖湿気の影響で太平洋側でにわか雨があるでしょう。
一方、日本のはるか南東の海上では、別の熱帯低気圧が発生する見通し。日本列島に影響が出るのはいつ頃なのか。今週の天気・気温の見通しも含めて気象予報士が解説します。
9日は広く晴れるも前線と熱帯低気圧の影響受ける
9日の天気分布予報を見ると、全体としては晴れるところが多い見込み。
ただ8日に関東北部に猛烈な雨がを降らせた秋雨前線が残る影響で、関東北部や東北南部、それに新潟県を中心に断続的に雨が降りそうです。全域で降るというよりところどころではありますが、激しい雷雨になる場所もあるでしょう。
また、沖縄では熱帯低気圧の雨雲がかかるほか、この熱帯低気圧周辺の暖かく湿った空気が九州~関東の太平洋側沿岸に流れ込み、昼過ぎから夜にかけて局地的に雨が降りそうです。雷を伴うおそれがあります。
復活した低気圧と新たな熱帯低気圧
今回、沖縄の南に発生する低気圧は、8日の段階では「低圧部」だったものです。(「低圧部」とは、雲の動きとしては一応、反時計回りの渦になってはいるけれども、あまり発達しなさそうな部分を指して言うことが多く、天気図上では「低」と書かれるので通常の低気圧とは区別がつきません。)
もともと9月1日に熱帯低気圧として発生し、当時は台風に発達しそうなコンピュータの計算もあったものの、その後あまり発達しない見込みになって6日には「低圧部」になりました。
それが今回、再び発達しそうな見通しになってきて、熱帯低気圧として"復活"することに。
実際、沖縄本島地方では少し前の予報よりも降水量が多くなりそうですし、東海や関東など離れたところにも雨を降らせそうです。この影響は11日(水)頃まで続く見通しです。
一方、日本の南東の海上に新たに発生する熱帯低気圧は、まだいつ・どのくらい影響を及ぼすのかはっきりしませんが、国内外のモデルの一部は来週にかけて発達しながら列島に近づく計算をしています。
晴れマークに雷雨が隠れた1週間
このさき沖縄以外では晴れ間が多い見込みとなっていますが、天気マークには描かれないような、局地的な雷雨が起こりやすくなっています。
週間予報では、雷雨が発生しそうな場所では多少低めの最高気温が予想され、そうでないところで猛暑が続く予想になっていますが、雷雨が発生する場所や日時の予測はもともと難しいため、これらの場所が逆転するようなこともありそうです。
引き続き最新の情報をこまめに確認するようにしましょう。
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