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年末にメンバー3人が卒業するSUPER☆GiRLS 「王道を楽しめてぜいたくなアイドル人生でした」

斉藤貴志芸能ライター/編集者
エイベックス提供

12月29日のライブでメンバー3人が卒業するSUPER☆GiRLS。初のミニアルバム『超絶☆HAPPY~ミンナニサチアレ~!!!!!』のリリースイベントも、各所で惜別も込めた盛り上がりを見せていた。卒業する長尾しおりと金澤有希、来年からより支柱になる坂林佳奈と萩田帆風に、現在の心境をロングインタビューで聞いた。

撮影が終わってから「最後だったんだな」と

――有希さんとしおりさんは最後のレコーディングやMV撮影で、胸にくるものはありましたか?

長尾しおり やることは6年間ずっと変わってないので、むしろ安心感があって。録っている最中は最後とはそこまで意識しませんでした。終わったあとに「お疲れさまでした」と声を掛けてくださって、「これが最後だったんだな」と実感した感じです。ブルーレイの特典映像を観ていただくと、顔がちょっと大変なことになっているかもしれません(笑)。

金澤有希 私も曲調が明るくノリノリということもあって、しんみりはしませんでした。レコーディングでもMV撮影でも、始まれば最後だと忘れていたくらいです。いつも通り良いものを作ろう、かわいく映ろうとしていて。終わってメンバーやスタッフさんがお花を持ってきてくださった瞬間、「最後なんだ」と気づかされました。そこで初めてウルッとしちゃいました。

――送り出す側は感慨はありました?

坂林佳奈 MVはいつものチームに撮っていただいて、スタッフさんから「これがラスト」という空気が滲み出ていて、寂しさを感じました。最後に集合写真を撮って、見返すとみんな良い表情をしています。

萩田帆風 私は一緒に活動していた先輩が卒業されるのは、初めての経験なんです。1年以上いろいろ学ばせてもらって、これが最後の曲、最後のMV撮影……と続くと、少しずつ実感が湧いてきました。

長尾しおり(ながお・しおり) 2003年11月9日生まれ、岐阜県出身
長尾しおり(ながお・しおり) 2003年11月9日生まれ、岐阜県出身

アイドル力を自己分析した結果です

――2人の卒業は、6月の結成12周年コンサートで発表されましたが、グループ内で初めて聞いたのは、どんなタイミングだったんですか?

坂林 ミーティングでみんなが集まったときに聞いて、寂しさしかなかったんですけど、活動してきた中で、いろいろ考えていたんだろうなと。私も12月までに心を整えて送り出したいと思いました。そしたら、ここまでの半年があっという間に感じました。

萩田 私は「エッ⁉」と、ビックリ以外なかった気がします。

坂林 固まっていたよね(笑)。

萩田 私たちが去年入ってスパガの5章が始まって、こんなに早く先輩が卒業するとは想像してなかったので。

――2人の卒業への想いはブログなどで発信されていますが、決心するに当たり、誰かに相談はしたんですか?

長尾 ほとんど1人で決めました。家族には、自分の中で7~8割方、決意を固めた段階で「卒業しようと思う」と話しましたけど、メンバーには相談しませんでした。

金澤 私も誰にも相談していません。活動していて悩んだことをメンバーに話したりはしてきましたけど、卒業に関しては親にも言ってなくて。自分で考えて自分で決めました。最初に話したのがスタッフさん、その次にリーダーの(阿部)夢梨ちゃんには、ちょっと先に報告しました。

――そしたら、有希さんとしおりさんがたまたま同じタイミングに?

金澤 そうなんです。しおりちゃんも卒業するとは知らなくて、ビックリしました。

――有希さんは29歳、しおりさんは19歳。年齢的な区切りを前に……という面もありました?

金澤 私はそうですね。30代の自分がスパガにいるのは違うかなと、どこかで思っていて。

長尾 私はそこまで年齢は気にしていませんでした。加入当時、12歳だった私はアイドルのお仕事にも東京の街にも慣れない部分が多くて。それから6年経って、自分の中で安定感を覚えるようになりました。ファンの皆さんには、成長し続ける姿をお届けしたいと思っていたので、頂点に達して降下し始める前に……という気持ちがあったんです。そのタイミングが今かなと。年齢的な要因もあるかもしれませんけど、自分のアイドル力みたいなものを自己分析した結果です。

向かい合って歌うところで「見ないで」と(笑)

――ミニアルバムのリリースイベントも、卒業を控えたメンバーが樋口なづなさんを含め3人いると、ちょっと違う気持ちでやっている部分もありました?

坂林 しおりちゃんとデュエットをさせてもらう機会があって、もう私、リハーサルから「ダメ。こっちを見ないでくれ。泣く」と言ってました(笑)。

長尾 10月の私のソロライブでも、ゲストでかなぽん(坂林)に来てもらって、『secret base~君がくれたもの~』を歌ったんですね。そのときも、向かい合って歌うところで「見ないで」とすごく言われました(笑)。

坂林 泣いて歌えなくなるので(笑)。

――佳奈さんって、そういうキャラでしたっけ?

坂林 キャラとかでなくて(笑)、意外に涙もろいところがあります。

――YouTubeチャンネルの有希さんプロデュース公演の密着では、しおりさんと夢梨さんがリハーサル中に泣いている映像がありました。

長尾 その日はGEMさんのコーナーがあって。解散から4年半ぶりでしたけど、私は6年前、当時のiDOL Streetの4グループの中で、GEMさんが特にカッコいいと思っていたんです。オーディションで歌ったのも『We're GEM!』でした。憧れだったGEMさんのライブをリハで4年半ぶりに観て、いろんなことを走馬灯のように思い出して。気づいたら涙がめちゃめちゃ出ていて、隣りで夢梨も泣いていました。

金澤 夢梨ちゃんもiDOL Streetを知るきっかけがGEMだったと言ってくれていたので、涙を見たときは愛おしすぎて。私も2人が加入したときのオーディションから観ていました。いろいろな縁があって、今一緒に活動している。そういうことを考えたら、私も泣きそうになりました。

――帆風さんは有希さんがリーダーを務めていたGEMは知らなかったような?

萩田 いえ、私がスパガに入る前、エイベックスの社内のカフェで仲良くしてくださった先輩が、GEMの方だったんです。だから、有希さんのこともその頃から知っていました。初めてパフォーマンスを生で観て、迫力に圧倒されました。

6年間ずっと隣りにいたので安心して踊れました

――ミニアルバムのリード曲『キミニサチアレ!!』では、しおりさんが同期の夢梨さんとWセンター。ひとつの夢だったわけですか?

長尾 そうですね。リリースイベントのとき、夢梨も「ずっとしおりとセンターをやりたかった」と話してくれました。私たちがデビューした『ラブサマ!!!』と同じ多田慎也さんの作詞・作曲で、いろいろな意味合いが重なっていて、エモな気持ちになっています(笑)。

――MV撮影でも幸せを感じました?

長尾 はい。夢梨と2人でのカットが結構多くて、6年間ずっと隣りにいたので、安心して踊れました。

――こういうミラーボール系のディスコチューンも、スパガのひとつの定番ですね。

坂林 みんなで踊れるような振付になっているので、イベントを重ねるごとにお客さんのダンスがキレキレになるのを、私たちが逆に見させていただいてます(笑)。

萩田 冒頭からノリノリな感じで、2サビで皆さんが決めポーズを一緒にしてくださったり。

金澤 自分にとっても5章でも最後の曲ですけど、私はしんみりしたイメージでなく、スパガらしいアップテンポな卒業ソングがいいなと思っていたんです。デモを聴いたときから、めっちゃ好きになりました。リズムが特徴的で、サビのメロがわかりやすくて。

長尾 「リード曲は『キミニサチアレ!!』です」と、タイトルだけ先に情報解禁したんです。このタイトルでディスコチューンとは思わないじゃないですか。リリースイベント初日にお披露目したとき、お客さんが驚いて固まっていました(笑)。

――そんな中でも、しおりさんと夢梨さんで歌う<次のドアを開けて 進み始めた君に幸あれ>はホロッとします。

長尾 ノリノリな曲の中で、このDメロでファンの方はエモくなって、いろいろな思い出が蘇るかなと。

坂林 そこは振付も真ん中に卒業する3人がいて、他のみんなが送り出すように手をヒラヒラさせて「行ってこい」って感じです。

歌ってみて良かったらセンターと言われて

――『青春のHONEY』は曲が来たときから、帆風さんがセンターと決まっていたんですか?

萩田 いえ、オーディションじゃないですけど、「歌ってみて良かったらセンター、ダメだったら他のメンバー」と言われました。

――それは燃えますよね。

萩田 もちろん気合いは入れて、必死に練習しました。でも、センターに決まったあとで、ちょっと不安になってしまって。嬉しいんですけど、私は先輩たちに比べると歌唱力もパフォーマンスもまだまだなので、足を引っ張らないように頑張らなければと。

――曲調的に自分に合ってる感じはしました?

萩田 どうですかね。聴いていただく方に「合ってるね」と言われるようになりたいです。

金澤 私はめっちゃ良いなと思いました。ほのちゃん(萩田)の声質には切なさもセクシーさも女性らしさもあって。この曲では、ちょっと切ない感じが合っています。

坂林 歌詞にはわりと同じ言葉が出てきますけど、萩田は全部違うように歌っています。レコーディングから自分で「ここはこうする」と決め込んで、ライブでも音源通りに表現できる。めちゃめちゃ努力してきたんだとわかって、初披露から出来上がっている感じでした。

萩田 それは言いすぎです(笑)。

初披露のステージでは勝負香水を付けました

金澤 その日は楽屋入りした瞬間、ほのちゃんと目が合って。いつもと違う雰囲気で、すごく気合いが入っているなと思いました。

坂林 いつもと違う香水も付けていて(笑)。

萩田 勝負香水でした。いい匂いで気に入って5年ぐらい愛用していて、緊張しぃな私が安心できるんです。

坂林 楽屋にも一番早く入っていたよね。髪型もいつもと違うポニーテールで。

金澤 声出しも普通に歌うのでなく、「ハアーッ!」みたいな発声を急にやり出しました(笑)。

萩田 そんなのやってました?

金澤 それで楽屋をチョロチョロ歩いていたから、落ち着かないんだろうなと。みんながまだ準備しているのに、「もう衣装に着替えます?」とか言ったり(笑)。

坂林 すごく急かしてきた(笑)。

金澤 気持ちはわかります。私も緊張しているときは、早く衣装を着たくなるので。ほのちゃんはいつもは「お菓子、お菓子」みたいな感じなのに、「のど飴が欲しい」と言い出したり、普段と違う姿が見られました(笑)。

――それで、ステージでは完璧に歌ったんですね。

萩田 完璧まではいかなったんですけど、出だしでずっこけて「大丈夫か?」と思われたくなくて。それは免れました(笑)。

萩田帆風(はぎた・ほのか) 2000年 9月29日生まれ、静岡県出身
萩田帆風(はぎた・ほのか) 2000年 9月29日生まれ、静岡県出身

コロナ禍でも熱いライブはしたくて

――コロナ禍を思わせる<青春を奪われた>といった歌詞は、皆さんもわかるところが多いですか?

長尾 コロナ禍の“密”と恋心の“蜜”とか、言葉が掛かっているのがわかったとき、ハッとさせられました。私たちもライブがなくなったり、ファンの方と直接お話しする機会が1年くらいなかったりもしたので、いろいろな想いがあって共感します。

金澤 歌詞に<生きろ>と入っていて、すごく強い言葉じゃないですか。アイドルとして新しい感じで、響きました。

――<僕らに必要なことは真面目さじゃなく リスクなんか恐れないバカになること>というフレーズは、どう受け止めました?

坂林 私のパートですけど、リスクはすごく恐れています。こういう時代ですから、感染は防がないといけない。でも、気持ち的にはこの歌詞ぐらいの熱量を持ってライブがしたくて。早くみんなで声出しやコールができて、自由にやれたらいいなと思います。

リスクを恐れていたら次に進めないので

――このご時世のライブとかに関しては、そういうことだと思いますけど、普段の佳奈さんはリスクを恐れないタイプでは?

坂林 失敗はあまり恐れません。恐れていたら次に行けない。成功したいからこそ、失敗するときもある。失敗したら成長もできますから。

長尾 “リスクを恐れずバカになる”というのは、制御する気持ちより感情が飛び出たときだと、私は捉えていて。天秤にかけたとき、リスクと感情のどちらが勝つか。私自身は五分五分だと思います。

――真面目な部分も強かったり?

長尾 最低限の真面目さは持ちつつ、アイドルとして感情も大事ですから。

金澤 私は常に「こうしたらこうなるな」とか、先々を考えがちです。どちらかというと慎重派。とは言え「やってみなければわからない」という精神もあるので、私も五分五分かもしれません。考えて考えて考えるけど、やっぱりやってみようとか。

萩田 私はめっちゃ真面目で、現実主義なんです。リスクは必ず考えます。でも、大きなチャンスが転がっていたら、次いつ掴めるかわからないので、1%でも可能性があれば賭けるようにしていて。いざやってみようとなったら、リスクを恐れず挑戦するタイプかなと思います。

坂林佳奈(さかばやし・かな) 1997年1月26日生まれ、兵庫県出身
坂林佳奈(さかばやし・かな) 1997年1月26日生まれ、兵庫県出身

水着のMVで体のラインを横から見ていて(笑)

――『SAY HELLO!SAY GOODBYE!』では昔の曲のタイトルが詞に入っていて、懐かしい気持ちになりますか?

長尾 この楽曲は私たちが込めたい想いを、会議室に集まってヒアリングしていただきました。なので、私たちのありのままの気持ちが入っています。

――しおりさんの想いが反映されたフレーズもあります?

長尾 私は“ひとつひとつのライブを忘れないでね”みたいなニュアンスを伝えたので、<今日は忘れられない日になったよ>という歌詞になったのかなと思います。

金澤 でも、ピンポイントでワードが入ったというより、それぞれにとってのニジスト(ファン)とは、ライブとは……みたいなことを、作詞のLitzさんがまとめてくださいました。言葉は少し変わっても気持ちは詰まっています。

――シングル曲の『Summer Lemon』も収録されました。当時の取材では、佳奈さんがMVの撮影で、しおりさんの水着姿をガン見したという話が出てました(笑)。

坂林 言ってましたね。しおりちゃんがいなかった取材で(笑)。

長尾 本人がいないのに話題にされていたんですか(笑)。

――「たぶん気付かれていたけど、構わず見ていた」と。

坂林 しおりちゃんの体のラインがすごくきれいだなと思って、水着の撮影ではよく横から見ていました(笑)。

長尾 恥ずかしい……。でも、かなぽんは結構見てくるなと思っていました(笑)。

坂林 チラ見は良くないと思って(笑)、「いいラインだね」と伝えるようにしています。

金澤 何か声が出ちゃうよね。「すごい!」って。

坂林 美ボディです。

「やめたい」と言ってから6年続けられました

――有希さんとしおりさんは、いよいよアイドル人生の大詰めになりました。有希さんはGEMが解散したとき、引退も考えたそうですが、改めてスパガに入ってからの時間は、どんなものでしたか?

金澤 不安や大変なことも多かった分、自分とたくさん向き合いました。「もっとこうしなきゃ」という想いが毎日あって、すごくいい時間だったと思います。

――スパガに入った時点で、すでに年齢もキャリアも重ねていた中で、アイドル歴では後輩たちのグループでやることに逡巡もあったと思いますが。

金澤 最初は「どうしたらいいんだろう?」と、自分の立ち位置に悩む日々でしたけど、メンバー全員に尊敬できるところがあって、頼りにした部分もそれぞれにあったので、そこは自然に考えなくなりました。しおりちゃんや夢梨ちゃんがたくさんイジって仲良くしてくれて、距離がどんどん縮まりました。

――GEMでアイドルを終わらせないで良かったと。

金澤 そうですね。私はもともと王道アイドルがすごく好きで、スパガは自分の今までのグループの中で一番王道だったので。ライブとかで「アイドルしているな」とすごく感じました。加入前から好きだった曲を自分がステージで歌えたり、MVをみんなでワチャワチャしながら撮ったり、楽しいことが多かったです。

――しおりさんも楽しいアイドル人生だったと思いますが、途中では今だから言えるような苦しいことや、やめようと思った時期もなかったですか?

長尾 小学校を卒業したばかりでスパガに加入する準備が始まって、リハーサルをしていたので、他のメンバーがすごく大人に見えました。スタッフの皆さんはさらに大人で、環境にあまり馴染めなかったり、自分の力不足を感じる場面が多かったんです。ここで続けるのは厳しいと思って、「やめたい」とスタッフさんにお話ししたことがありました。

――いつ頃に?

長尾 1年目の夏です。でも、そこからしっかり自分と向き合いました。当時も今もずっと、私を気持ち的に支えていただいたのは、ファンの皆さんだとすごく感じています。おかげで何とか6年半続けてこられました。

金澤有希(かなざわ・ゆうき) 1993年5月1日生まれ、北海道出身
金澤有希(かなざわ・ゆうき) 1993年5月1日生まれ、北海道出身

修学旅行がいっぱいできた感じもします

――有希さんはアイドル人生19年。今、アイドルでなくなる自分は想像つかない感じですか?

金澤 想像つかないですね。特に夏はどう過ごすんだろう? 19年間、アイドルの記憶しかないぐらい、毎日が濃い時間でした。幼い頃からいろいろな経験もさせていただきましたし、普通の学生だったら出会えない方々ともお会いできました。

――一方で、普通の人がしていることができなかった面もありますか?

金澤 学生時代も修学旅行や文化祭は経験ありません。参加してみたかったと思いつつ、メンバーみんなで遠征したり、海外にも行ったり、行事以上のものをアイドル活動の中でできたので。ぜいたくな人生だなと思います。

――青春時代にできなかったことを、改めてやりたいとは思いませんか?

金澤 ずっと修学旅行だけが心残りだったんですけど……。

長尾 それは今からだと、ちょっと厳しいですね(笑)。

金澤 そうだね(笑)。でも、4章の頃にタイに行ったのは、本当に楽しくて。MV撮影は暑くて過酷でしたけど、陽が落ちてから、みんなでごはん屋さんに行ったり、ホテルで大人組でちょっとお酒を飲んだり、それこそ修学旅行っぽくて。ファンクラブのバスツアーもそれに近い感覚で、逆に修学旅行がいっぱいできていた感じもします。

――タイでは佳奈さんが携帯をなくしたんでしたっけ?

坂林 そうです。朝方に半ズボンのポケットに携帯を入れて、全力で砂浜を走っていたので、それは落とすだろうと(笑)。でも、ドローンで探したら見つかって、草って感じでした(笑)。

――しおりさんも普通の青春をちょっとは送りたかったと思います?

長尾 私は修学旅行が東京だったんです。学校のみんなは岐阜から東京に来て、私はお仕事でずっと東京にいたから、合流して修学旅行にちょっとだけ参加して、そのまま残るという。それはそれで誰もしないような経験で、楽しかったです(笑)。

一緒に頑張ってきたから互いを尊重し合えて

――この1年のスパガの活動は、全体的にいい感じでした?

坂林 フェスだったり夏の遠征だったり、徐々に昔のように戻ってきました。スパガのライブらしく全力で楽しんでいただける世の中に、また近づいてきているのを実感した1年でした。

萩田 やっぱりファンの皆さんの声は聞きたいです。私は最近の対バンで初めてコールを耳にして、とても嬉しくなりました。

――オーディションで選ばれた6期の新メンバーが29日のワンマンでお披露目されますが、3人が卒業した来年以降もいい形でやっていけそうですか?

坂林 絶対にいい形で進みたいです。引っ張っていく先輩になろうね。

萩田 はい、頑張ります。

――佳奈さんは有希さんとなづなさんが卒業すると、同期が門林有羽さんと2人だけになります。

坂林 寂しいですね。やっぱり同期って特別だと思うんです。何をするにも一番一緒に時間を過ごして、同じ苦労もしてきたので。2人になっても頑張ろうと、門林と「エイエイオー!」をやりました。

――しおりさんも同期が夢梨さんと2人になっていました。

長尾 私たちも同期の卒業を見送ってきましたけど、それぞれの未来があるので。一緒に頑張ってきたからこそ、お互いを尊重し合って「頑張ってね」という気持ちでした。これからも夢梨がスパガを引っ張ってくれるので、応援していきたいと思います。

萩田 卒業してからもイベントにいっぱい来てください! アドバイスももらいたいので。

金澤 観に行きたいです。

長尾 呼んでいただけるなら(笑)。

体制が変わっても変わらないものを紡ぎ続けてほしい

――卒業する2人には、女性としての幸せも掴んでほしい感じですか?

坂林 もちろんです。金澤さんには結婚をしてほしい(笑)。

金澤 したいですね(笑)。

坂林 子どもが産まれたら、絶対かわいいじゃないですか。

金澤 いい報告ができるように頑張ります(笑)。

――2人から卒業後のスパガに望むことはありますか。

長尾 スパガは体制は変わりながら、変わらないものがあって。そういう歴史を紡いできたので、そこは変わらずいてほしいなと思います。

――先ほど有希さんから出た王道アイドルなところとか?

長尾 そうですね。

金澤 アイドルになりたい人はめちゃくちゃ多いと思いますし、自分ができている幸せを噛み締めながら、みんなでスパガの活動を楽しんでもらえたら。それはたぶんファンの人にも伝わると思うので。

――いつか子どもさんができたら、「お母さん、このグループにいたんだよ」みたいに話していそうですか?

金澤 そんな話ができたら嬉しいです。

坂林 それこそ「サチアレ」ですね。

SUPER☆GiRLS(すーぱーがーるず)

2010年6月に「avex アイドルオーディション 2010」で応募7000人から選ばれた合格者12人で結成。同年12月にエイベックスが設立したアイドル専門レーベル「iDOL Street」の第1弾としてアルバム『超絶少女』でメジャーデビュー。結成3周年の2013年6月に日本武道館公演を開催。メンバーの加入や卒業から2014年2月に第2章、2016年6月に第3章、2019年1月に第4章となり、2021年6月から第5章に入っていた。現メンバーは9人。

『超絶☆HAPPY~ミンナニサチアレ!!!!!~』

12月21日発売

CD+Blu-ray 2860円(税込)
CD+Blu-ray 2860円(税込)

CD only  1980円(税込)
CD only 1980円(税込)

芸能ライター/編集者

埼玉県朝霞市出身。オリコンで雑誌『weekly oricon』、『月刊De-view』編集部などを経てフリーライター&編集者に。女優、アイドル、声優のインタビューや評論をエンタメサイトや雑誌で執筆中。監修本に『アイドル冬の時代 今こそ振り返るその光と影』『女性声優アーティストディスクガイド』(シンコーミュージック刊)など。取材・執筆の『井上喜久子17才です「おいおい!」』、『勝平大百科 50キャラで見る僕の声優史』、『90歳現役声優 元気をつくる「声」の話』(イマジカインフォス刊)が発売中。

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