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本田真凜、望結の妹の本田紗来。17歳になった末っ子の賢明さと1人でやりたいこと

斉藤貴志芸能ライター/編集者
撮影/保坂均

プロフィギュアスケーターの本田真凜、子役時代から活躍を続ける本田望結の妹として、幼少期から注目されてきた本田紗来。姉たちの背中を追うようにスケートと芸能活動を始め、今年で17歳に。モデルなどで1人での仕事を広げ、SNSの総フォロワー数は100万人超えと人気も高めた。高校では勉強に励み、来年は受験生となる中で、胸に秘めているものは? 所属するオスカープロモーション恒例の晴れ着撮影会の折りに聞いた。

モデルのお仕事が楽しくなりました

――今年は仕事の幅が広がりましたね。

本田 雑誌に1人で出させていただくことが増えました。もともとスチールには、少し苦手意識があったんです。笑ったときに「目が潰れている」と言われて、自分ではパッと開けているつもりなのに……となったり。でも、いろいろアドバイスをいただいて、かわいいお洋服も着られて、モデルのお仕事が楽しいと感じるようになりました。

――「少年サンデー」の表紙を飾ったりもしましたが、笑顔とか鏡を見て練習したりも?

本田 モデルさんのYouTubeを好きで観ていて、ポージングとか「こうやるんだ」と思ったりします。最近だと、アイドルさんのオーディション番組も多いですよね。そういうのもよく観ていて、私と同じ年代の方たちから学んでいます。あと、今年は「超十代」で初めてランウェイを歩かせていただきました。

――どんな気分でした?

本田 緊張はしましたけど、私の名前のうちわを持ってくださっているお客さんもいらっしゃって。フィギュアスケートでも似ている雰囲気はありますけど、競技の最中はじっくり見ることはできないので、嬉しかったです。

晴れ着提供/ジョイフル恵利、振袖ハクビ
晴れ着提供/ジョイフル恵利、振袖ハクビ

『家政婦のミタ』で現実と境目がわからなくて

――紗来さんは物心がついた頃から、望結さんがテレビに出ているのを観ていたんですか?

本田 そうです。家で番組が流れていたので、「お姉ちゃんはテレビの中にいる人」と普通に思っていました。

――『家政婦のミタ』も観ていました?

本田 お留守番のときもずっと観ていましたし、記憶にもあります。4話で(望結が演じた)希衣ちゃんがベランダから落ちるシーンがあって。お芝居と現実の境目がわからなかったから、「お姉ちゃんが落ちちゃった!」と大泣きしたんです。姉が家に帰ってきて「何で? 生きてる?」って不思議な気持ちになりました。今も4話は観られません(笑)。

――スケートは3歳から始めたそうですが、芸能の仕事も小さい頃からやりたいと?

本田 スケートもお仕事も、気づいたときにはやっていた感じでした。初めてのバラエティが『(人生が変わる1分間の)深イイ話』で、私の密着をしていただいたんです。そのときは8歳で、カメラがたくさんあるなと思いながら、自分の中では普通のことという感覚でした。今思うと、あんなすごい番組で自分の密着なんてビックリです。今度はありがたい気持ちを持って、また体験してみたいです。

言葉次第で伝わり方が変わってしまうので

――芸能界の中でも、どんな仕事をしたいと思っていたんですか?

本田 今はいろいろなことができたらいいなと思っている最中ですけど、モデルのお仕事が大好きです。今年はバラエティ番組に出させていただく機会も増えて、そういうことにも挑戦しながら、モデルのお仕事に繋げていけたら。

――今までテレビ出演して、失敗したようなことはないですか?

本田 小さい頃の番組を今観たら、恥ずかしいことだらけだと思います(笑)。多様性の時代で、テレビ番組も少しずつ変わってきていますよね。受け答えをちゃんとして、ひとつひとつの言葉を大切にしなければと、『24時間テレビ』でも思いました。言葉次第で、発言の伝わり方が変わってしまう。芸能活動をしているからこそ、内からの情報を学べるとも思うので、勉強にも繋げようと考えたりもします。

――本当にしっかりしてますよね。『24時間テレビ』で関西ローカル枠のytvサポーターを望結さんと務めたことは、大きかったですか?

本田 毎年観ていた番組に携われて嬉しい限りで、学びもありました。パラ卓球に密着させていただいて、勇気をたくさんもらいました。

演技のアドバイスは身近でもらえるので

――望結さんみたいに女優をやろうとは?

本田 まだ挑戦できる立場かわかりませんけど、いつかはちゃんとやってみたいと思っています。この前、お芝居っぽいことをさせていただいて、望結に「どうしたらいいかな?」と聞いたら、電話で的確なアドバイスをしてくれました。不安があっても、頼もしい存在が身近にいるのは幸せで、怖がらずに挑戦できると思います。

――自分でドラマや映画を観たりもしているんですか?

本田 大好きです。最近は『ドクターX』の映画を観に行きました、姉が昔出ていて、小さい頃からテレビで毎回観ていたんです。1人で映画館に行くこともありますし、姉の出ている作品を観ると、また不思議な気持ちにもなります。どうやって撮っているのかなと、裏側を考えることも楽しいです。

勉強は将来に繋がるので頑張れます

――晴れ着撮影会でも「毎日勉強で大変な日々」との話が出ていました。

本田 高校で勉強は思った以上に大変でした。進学校で隙間時間も勉強に取られて、余裕が持てない自分がちょっと悔しいです。でも、将来に繋がると思えば頑張れますし、大学もさっきお話ししたように、芸能活動やスケートをしているからこそ、学べるものがある学部に行きたいと思っています。

――試験1週間前とかだけでなく、毎日何時間かは勉強しているんですか?

本田 3時間はしていますし、塾にも行ってます。試験前はずっと机に向かっていて、いっぱい寝たいと思うときもありますけど、勉強が嫌いではないので、苦ではありません。

――基本、好きなんですか?

本田 スケートとかスポーツだと、練習で10回やって10回できても、本番で失敗することはあって。それもスポーツの面白さですけど、勉強はやればやるだけ確実に自分のものにできる。その感覚のトリコになります。

選挙や経済のことも学んで資格も取れたら

――得意科目は何ですか?

本田 文系ですけど数学が好きです。答えがひとつしかなくて、パズルみたいな感じがします。国語や社会は覚えることがたくさんあるのと違って、数学は解き方がわかればどんどん進められる。答えが合っていたときに「やったー!」となるのが楽しいです。

――でも、進学するのは文系?

本田 そうなります。情報系だったり、選挙や経済のことも勉強したくて。兄と姉が経済系の学部だったので、どんな授業があるのか聞いたりしている最中です。

――紗来さんは成績優秀なんですよね?

本田 人並みくらいです。中学の模試では1位を獲ったこともありますけど、高校受験はすごく苦労しましたし、入学してからも周りがみんな賢くて。地頭がいいというか、ちょっとやればできる感じでビックリします。自分の勉強の仕方がわかっていたり、オン・オフの切り替えがうまかったり、高校では「すごいな」と思うことばかりです。

――資格をいろいろ取りたいという話もありました。

本田 英検2級はもう取って、大学でやると思う簿記の2級か3級も高校のうちに取っておくつもりでした。でも、全然時間がなくて。大学で少しでも楽ができるように、ちょっとずつ勉強しておきます。母が持っている栄養系の資格にも興味がありますし、プロフィールに載せられるくらいのものを取りたいです。

家族みんながかわいがってくれます

――以前に望結さんに取材させていただいたとき、「負けず嫌いで何でもできるまでやる」と話していました。紗来さんにもそういうところはありますか?

本田 私も本当に負けず嫌いですし、本田家はみんなそうだと思います。ゲームをしても、今はみんな大人でムキにはなりませんけど、絶対自分が勝とうと戦略を考えていました。

――紗来さんとしては、末っ子の良さもありませんか?

本田 勉強のことは兄、スケートのことは真凜、お仕事のことは望結に聞けたり、みんなの背中を見て成長できたのは良かったです。家族が全員、かわいがってくれるのも嬉しいです(笑)。

――紗来さんが甘え上手でもあったり?

本田 だと思います(笑)。姉たちを見て「これをやったらダメなんだ」と覚えて、うまく母に怒られないようにもしています。

部活のゴルフがリフレッシュに

――勉強が大変という中で、高校生活の楽しさはどんなときに感じますか?

本田 部活でゴルフをするのはリフレッシュになります。もともと部活をやる気はなかったんですけど、ゴルフ部って珍しくて、将来仕事にも繋がるかなと入りました。

――本格的に取り組んでいるんですか?

本田 ゴルフ部と別にレッスンを受けている部員もいて、私はそんな時間は取れませんから、どんどんうまくはなれません。家族がみんなゴルフをやっているので、一緒に回れるくらいになりたいです。

――放課後に友だちと遊んだりは?

本田 遊んだり、映画を観に行ったりもします。最近は修学旅行もあって、青春でした。沖縄で本島と石垣島に行って、シュノーケリングやサイクリングをして、友だちといろいろな話もできて。他愛のない時間が本当に幸せでした。高校2年で大きいイベントが終わってしまって、あっという間だなと寂しい気持ちにもなりました。

――高3は大学受験にひた走る感じですか?

本田 本当に大事な時期で、踏ん張りどころだなと思います。

全部が中途半端に終わらないように

――仕事で「いろいろなことができたら」とのお話でしたが、そのうえに大学に行って資格も取って、ゴルフもやるとなると、紗来さんはどんな人になっていくのでしょう(笑)?

本田 どうなるんでしょうね(笑)。本当に今、事務所にも家族にもやりたいことをやらせていただいていて、大学に入ったら、またしたいことが見つかるかもしれません。挑戦することは大事だと思いますけど、今は一番好きなモデルのお仕事でも、モノにできているわけでなくて。いろいろやって全部が中途半端にならないように、ちゃんと成果は出したいです。

――真凜さんや望結さんの妹というだけでなく、いちタレントとしての自分を確立したい気持ちもありますか?

本田 三姉妹の末っ子と言われるのも嬉しいですし、それで皆さんに知っていただいたので。ずっと大好きな姉たちと、お仕事をしたいとも思っています。でも、最近は私を見てくれるファンの方も増えてきて、番組を観て、私と同じ洋服を買ってくださったりもします。1人のお仕事にもどんどん挑戦していきたいです。

――自分だけの強みだと思っていることも?

本田 望結は女優業が多くて、真凜はスポーツ番組のお仕事をしていて。私は今だとモデルを極めていけたらいいなと。身長も望結に追い付いてきて、まだ伸びてますから!

オスカープロモーション提供
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Profile

本田紗来(ほんだ・さら)

2007年4月4日生まれ、京都府出身。2016年よりCMに出演し、2017年ににアニメ映画『くまのがっこう&ふうせんいぬティニー』で声優。2024年は『オオカミ少年・ハマダ歌謡祭』、『種から植えるTV』、『漢字ふむふむ』などに出演。『24時間テレビ47 愛は地球を救うのか?』でytvサポーター。デジタル写真集『sara kitten』が発売中。

芸能ライター/編集者

埼玉県朝霞市出身。オリコンで雑誌『weekly oricon』、『月刊De-view』編集部などを経てフリーライター&編集者に。女優、アイドル、声優のインタビューや評論をエンタメサイトや雑誌で執筆中。監修本に『アイドル冬の時代 今こそ振り返るその光と影』『女性声優アーティストディスクガイド』(シンコーミュージック刊)など。取材・執筆の『井上喜久子17才です「おいおい!」』、『勝平大百科 50キャラで見る僕の声優史』、『90歳現役声優 元気をつくる「声」の話』(イマジカインフォス刊)が発売中。

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