オートバイのあれこれ『ドゥカティ・SuperSport950』
全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。
今宵は『ドゥカティ・SuperSport950』をテーマにお話ししようと思います。
最新/旧車、オンロード/オフロード、国産/外車、スポーツ系/クルーザー系…ジャンルを問わず、あらゆるオートバイについつい興味を向けてしまう私。
今回はドゥカティの『スーパースポーツ950』(以下、『SS950』)について軽く話してみようと思います。
SS950は、2017年にデビューしたツアラースポーツです。
簡単に言うと、ドゥカティのスーパーバイクシリーズ『パニガーレ』と、スポーツネイキッド『モンスター』の間の子のようなモデルですね。
パニガーレの運動性能と、モンスターの気楽さ・カジュアルさを兼ね備えた汎用性の高いバイクと言えるでしょう。
2021年に登場した最新型(現行型)は、ルックスがよりいっそうパニガーレ似となって、スポーティな印象が強くなりましたね。
私は以前『899パニガーレ』を所有していたことがあって、そのご縁で何度かSS950に乗ったことがありますが、乗った感想をひと言で言うと、「マイルドなパニガーレ」。
ライディングポジション、エンジンのフィーリング、旋回のフィーリング…。
パニガーレが“辛口カレー”なら、SS950は“中辛カレー”といったところ。
最も分かりやすいのは、乗車姿勢です。
パニガーレがいわゆる「ガチのセパハン(セパレートハンドル)」なのに対し、SS950はネイキッドに近いハンドルポジションです。
パニガーレは大体150〜200kmくらいの距離を走ると休憩したくなりますが、SS950は姿勢がラクなので、300km前後までならノンストップで走れちゃいます(個人差あり)。
またエンジンフィーリングも、パニガーレだと「速く走れ!」と急かされているような感覚がありますが、SS950のエンジンではそれが無く、ゆったりまったり走っても楽しいです。
あと、ワインディングだとパニガーレはコーナーでキレ味鋭くバンクしていく傾向が強いですが、SS950はどちらかと言うと安定志向で、ライダーの歩調に合わせてくれる性格です。
ドゥカティのエキサイトメントを求めるならパニガーレですが、ドゥカティを気楽に楽しみたいならSS950を選ぶと良いと思います。
ただ、“中辛”と表現したとおり、SS950は“甘い”バイクではありません。
ライダーがその気になれば、かなり高いパフォーマンスを見せつけてくれます。
やはり、根幹にレースの血が通うドゥカティが作ったバイクですから、トガった部分はきっちり秘められているのですね。
SS950でドゥカティライフを始めて、ドゥカティにハマったら、パニガーレに乗り換える。
この流れがドゥカティに馴染みやすいのではないでしょうか。