60試合の今シーズン、この選手は63試合に出場!?
新型コロナウイルスのパンデミックと、それに伴う労使の対立により、今年のレギュラーシーズンは1チーム60試合に短縮されている。けれども、この選手は、63試合に出場するかもしれない。
トレード・デッドラインの8月31日に、スターリング・マーテイは3選手(うち1名は後日指名選手)と交換に、アリゾナ・ダイヤモンドバックスからマイアミ・マーリンズへ移籍した。その翌日、マーテイはマーリンズの選手として試合に出場した。
ダイヤモンドバックスで、マーテイはセンターのレギュラーを務め、チームの35試合中33試合に出場した。一方、移籍後の初出場は、マーリンズの31試合目。ここからシーズン終了まで、すべての試合に出場すれば、合計出場は63試合となる。
マーリンズでは、開幕直に新型コロナウイルスの集団感染が発生し、7月下旬から8月上旬にかけて、試合が順延された。そのため、試合の消化が遅れている。
9月1日の試合で、マーテイは2三振と遊撃ゴロ(失策)の後、同点の8回裏に山口俊(トロント・ブルージェイズ)からソロ本塁打を打ち、決勝点を挙げた。これがシーズン3本目のホームランなので、他の選手より多くの試合に出場しても、本塁打王を獲得することはないだろうが、最高のマーリンズ・デビューを飾った。
なお、シーズン終了後にマーテイがFAになるかどうかは、まだわからない。来シーズンの契約は、1250万ドルの球団オプションだ。マーリンズはマーテイに100万ドルを払えば、オプションを破棄できる(マーテイはFAになる)。
ただ、昨シーズンも今シーズンの移籍前も、マーテイはセンターを守りながら、OPS.820以上を記録している。2018~19年は、2年続けて20-20を達成した。マーリンズがそれらを継続できると判断するなら、1250万ドルは必ずしも高額ではない。マーリンズとしては、オプションを行使してから、トレードでマーテイを「売って」見返りを得るという手もある。