たっぷりの粒あんと花かごを模したカステラ生地が美しい京銘菓 京都の和菓子のお土産
ついこの間ソメイヨシノが見ごろを迎えたと思ったら、いつのまにか葉桜の見ごろ。今年はとくに季節の巡りをはやく感じますよね。もうすぐ和菓子屋さんに並ぶお菓子も春らしいお菓子から柏餅や粽、若鮎などに切り替わっていくころ。今回は若鮎の季節に入ると秋ごろまで見かけなくなってしまう京都の逸品をご紹介します。
ご紹介するのは京都にある大極殿本舗さんのつくる花背(はなせ)です。
花背は京都の洛北にある地名。鞍馬のさらに北にある地域です。掛け紙には洛北民芸菓という言葉があります。
箱を開けると竹かごが現れます。こちらは花背10個入、竹篭入りの品。個売りや箱入りもあります。背負い花篭を模したお菓子ということもあり、竹かごに入っているとよりお菓子の背景を感じられそうです。
原材料名は下の通り。シンプルな原材料が嬉しいですよね。
かごの上にあった紙を開くと花かごを背負った女性と花背の風景が浮かぶような言葉があります。
花背の風景のイラストを見た直後だからか、かごを開けると花が沢山詰まっているようにも見えます。
一つ取り出すと、こちらにも花かごが描かれ、中のお菓子がうっすら透けて見えます。店舗で1つ購入する場合はこちらのパッケージになります。
花背をパッケージから取り出しお皿に置いてみます。
花篭を模した網目状の生地に趣があります。黒い部分は海苔。職人さんが網目状の生地と小判型の生地を焼き上げ、網と小判型の間に海苔をはさみ、餡を入れて仕上げるのだそう。網目の形がひとつずつ異なるのが面白いです。
裏面はこのようになっています。
あんこがたっぷり入っているため、横から見ると厚みがあります。
手で割ってみた断面はこちら。たっぷり入った粒あんは艶があって瑞々しく、適度な柔らかさで皮とよく合います。
香ばしい薄焼きのカステラ生地は薄めなのにふんわり柔らかくしっとりとした食感。海苔の風味も良いアクセントになっていて、意外な組み合わせに驚かされます。お茶にも珈琲にも、ホットミルクなどにもよく合いますので、多くの方に愛されそうなお菓子でした。
今回ご紹介した花背は、五月中旬の若あゆが販売されるまで購入する事が出来ます。そのあとは若あゆの販売が終わる9月中頃から販売が再開される様子。公式サイトからのお取り寄せはできませんが、JR東海の「いいもの探訪」などからお取り寄せが可能です。
ショート動画(25秒)でもお菓子の質感を撮っています。購入される際のご参考にどうぞ。
今回ご紹介したお店とお菓子
大極殿本舗 花背竹篭入(10個入)購入価格 2,900円(税込)