【京都市上京区】伊藤若冲と円山応挙の傑作を一挙公開 お寺の中の美術館で開催される企画展
相国寺は臨済宗相国寺派の大本山。1382年に足利義満によって創建されました。金閣寺(鹿苑寺)や銀閣寺(慈照寺)は、相国寺の山外塔頭にあたります。江戸時代の人気絵師・伊藤若冲と関係が深く、多くの若冲の作品を所蔵します。相国寺の境内にある承天閣美術館では、若冲との関係を軸に、若冲と円山応挙の作品を紹介する企画展「若冲と応挙」が9月10日(日)から開催されています。
お寺の中の美術館
中近世の墨蹟・絵画・茶道具を中心に、数多くの文化財を所有する相国寺(しょうこくじ)。
承天閣美術館(じょうてんかくびじゅつかん)は相国寺の境内に建設された美術館で、相国寺、金閣寺、銀閣寺、その他の塔頭に伝わる美術品を収蔵・展示しています。
承天閣美術館に行くには、京都市営地下鉄今出川駅から5分ほど歩いて相国寺へ。
相国寺に入り、境内をさらに3分ほど歩いた奥まったところにあります。
お寺の中だけあって、他の美術館とはまた違った独特の趣きがあります。
企画展「若冲と応挙」
江戸時代に京都で活躍した伊藤若冲と円山応挙は、現代においても愛好家が多い人気の絵師です。
今回、承天閣美術館で行われる企画展「若冲と応挙」は、相国寺と相国寺塔頭が所蔵する若冲と応挙の作品を公開。Ⅰ期は円山応挙の代表作とされる重要文化財「七難七福図巻」全三巻と画稿・下絵を、Ⅱ期は伊藤若冲の傑作である重要文化財の「鹿苑寺大書院障壁画」五十面が公開されます。
Ⅰ期のみどころ・応挙の代表作「七難七福図巻」
11月12日(日)まで開催されるⅠ期のみどころは、円山応挙の代表作「七難七福図巻」の公開。
この作品は、応挙の庇護者であった円満院の祐常の指示のもと「仁王教」という経典で説かれた災いと福を描き出したもので、重要文化財に指定されています。
今回は、この「七難七福図巻」全三巻を一挙公開。さらに、依頼者の祐常によって描かれた下絵、それを受けて描かれた応挙の画稿が展示されており、これらを完成した「七難七福図巻」と見比べることができるのがとても楽しい。
祐常の下絵が意外と上手い、というかとても味があっていい。
そして、応挙が描いた完成品は…えぐい!
「七難七福図巻」は人の七難七福のありさまをイメージ化したもので、「天災巻」「人災巻」「福寿巻」からなります。「福寿巻」はほんわかと幸せな気分になれますが、「人災巻」「天災巻」には人の不幸がえげつないほど描かれています。特に「人災巻」は目も当てられない。
ぜひ「福寿巻」と「天災巻」「人災巻」、そして完成品と下絵・画稿を見比べてみてください。
自分は何周もしてしまいました。
最後に この期間だけの特別御朱印もあります
企画展「若冲と応挙」は、2023年9月10日(日)から2024年1月28日(日)までの開催。Ⅰ期が2023年9月10日(日)から11月12日(日)まで、Ⅱ期が2023年11月19日(日)から2024年1月28日(日)までとなっています。
承天閣美術館
住所/京都市上京区今出川通烏丸東入相国寺門前町701 相国寺内
電話/075-241-0423
会期/Ⅰ期:2023年9月10日(日)〜2023年11月12日(日)、Ⅱ期:2023年11月19日(日)〜2024年1月28日(日)
休館日/2023年11月13日(月)~2023年11月18日(土)、2023年12月27日(水)~2024年1月5日(金)
時間/10:00~17:00 (入館は16:30まで)
拝観料/一般 800円、65歳以上・大学生 600円、中高生 300円、小学生 200円
※一般に限り、20名様以上は団体割引で各700円
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