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大谷翔平がシーズン5本目のホームランを打ち、トップの選手は大谷のかつてのチームメイトから9本目

宇根夏樹ベースボール・ライター
マーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)Apr 21, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月21日、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)は、シーズン5本目のホームランを打った。メジャーリーグ通算176本目のホームランだ。

 通算本塁打は、松井秀喜を抜き、日本人選手の単独最多となった。ここから、あと42本のホームランを打つと、アジア出身の選手では最も多い、韓国出身のシンス・チュー(現SSGランダース)に並ぶ。

 チューのシーズン本塁打は、2019年の24本が最多ながら、2005~20年の16シーズンに218本のホームランを積み上げた。そのうちの2シーズン、2005年と2007年は0本塁打だ。松井は、2003~12年の10シーズンに175本塁打。大谷は、7シーズン目を迎えたところだ。なお、チューの16シーズン目と大谷の3シーズン目に当たる2020年は、新型コロナウイルスのパンデミックにより、レギュラーシーズンが1チーム60試合に短縮された。

 ポストシーズンの通算本塁打は、チューが7試合で2本、松井は56試合で10本だ。

 一方、今シーズンの本塁打ランキングにおいて、大谷は、ナ・リーグ9位タイに位置している。

 トップのマーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)は、4月21日にシーズン9本目のホームランを打った。大谷が5本目を打ち、オズーナとの差を3本とした後、オズーナがその差を再び4本とした。ちなみに、オズーナが9本目のホームランを打った相手は、2年前にロサンゼルス・エンジェルスで大谷とチームメイトだったマイケル・ロレンゼン(テキサス・レンジャーズ)だ。

 ロレンゼンは、1回裏にオズーナのホームランで3点を取られたものの、その後はスコア・ボードにゼロを5つ並べ、白星を手にした。6日前のシーズン初登板は、5イニングを投げて無失点。こちらも、勝利投手となった。

 ナ・リーグで5本塁打以上の15人は、以下のとおり。

筆者作成
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 彼らのうち、4月21日にホームランを打ったのは、大谷とオズーナ、カイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)の3人だ。シュワーバーは、本数を5本から6本に増やした。

 クリスチャン・イェリッチ(ミルウォーキー・ブルワーズ)は、ホームラン1本当たりの打数がオズーナより少ないが、腰を痛め、故障者リストに入っている。

 また、この15人中3人は、1シーズンに15本以上のホームランを打ったことがない。ルーキーのマイケル・ブッシュ(シカゴ・カブス)は、今シーズンがメジャーリーグ2年目。昨シーズンは、ドジャースで27試合に出場し、2本塁打を記録した。ルーキーではないが、エリー・デラクルーズ(シンシナティ・レッズ)も、メジャーリーグ2年目だ。昨シーズンは、98試合で13本のホームランを打った。

 あとの1人、ブランドン・マーシュ(フィリーズ)は、メジャーリーグ4年目。過去3シーズンのホームランは、2021年が70試合で2本、2022年が134試合で11本、2023年は133試合で12本だ。こちらも、大谷とロレンゼンとはチームメイトだった。2022年の夏に、ローガン・オホッピーと1対1のトレードで移籍するまで、エンジェルスでプレーしていた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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