【長久手市】中学生以上の"大人専門"の老舗洋食店で味わう、絶品ハンバーグステーキ
昔ながらの洋食屋さんの醸し出す雰囲気がたまらなく好きです。
足繁く通うというわけにはいかないまでも、ちょっとした「ごほうび」に足を運びたくなる場所とでもいうべきでしょうか。長久手にもとっておきのお店があるんです。
閑静な住宅街の長い下り坂の先に
今回ご紹介するのがこちら。長久手西通りを名東区方面へ抜けていく、緩やかな下り坂の途中にある「グリルまどか」です。
シブめの茶色と白で仕上げられた看板が目印。ちなみに1Fは駐車場となっており、2Fが店舗となっています。通りを挟んだ向かい側、1分ほど歩いたところにも数台分の駐車場があるみたいです。
明朝体と丸みを帯びたフォントがまた味のある雰囲気を醸し出しています。今回はランチタイムにおじゃますることにしました。
大人の階段を登ってみる
お店の入口に向かう階段の右手、「営業中」の札の下には、こんな気になる注意書きが!
中学生以上の
大人専門店!!!
初見の人は思わず身構えてしまうかもしれない貼紙。私もササッと襟を正して、大人だけが登ることを許された階段を上がり、いざ入店です!
キッチンの目の前、カウンター席に着席。すぐにお水とおしぼりが出てきました。他にお食事中の方もいらっしゃったので自粛しましたが、L字型のカウンター席とテーブル席が2つあります。
牛肉を使った料理のおいしさが評判で、テレビで何度も取り上げられている「グリルまどか」。メニューをご覧いただければ分かる通り、この魅力を確かめる方法はいっぱいありますが、今日はハンバーグステーキをチョイスしました。
聴覚を研ぎ澄ませて料理の到着を待つ
注文を済ませ、水を口に含んで思ったのです。
((((店内、めっちゃ静かやーん!))))
AMラジオが控えめに流れるだけで、テキパキとはたらくご夫婦の会話も最小限。残るお客さんもみんなおひとり様ということもあってか、耳に入ってくる料理を作る音がやたらと大きく聞こえます。
かといって、「大人専門店」という響きが重く感じられるムードはありません。安らぎを与えてくれるかのような心地よい静けさです。
ということで、ハンバーグステーキが目の前に現れるまでの時間を敢えて視覚に頼らず、聴覚を研ぎ澄ませて楽しんでみることにしました。
心の声を実況風にお届けします
さて、軽快なタップ音とともに成形された私のハンバーグステーキ
まもなく私の胃袋の中に収まる運命にある期待の塊が、フライパンというフィールドの上に乗りました。
肉が焼ける音が店内にこだまします。ジーーーーッというロングトーンに始まり、ジュージューと徐々に短くなっていく。
パチパチと油が跳ねる音はまさにドラムのようでございます。
ジュージューパチパチ。
一段飛ばしで階段を登るかのように軽やかでリズミカルです。
おーっと、さてここで再びボリュームが大きくなりました!
ラジオの音をかき消さんばかりの盛り上がり!これはハンバーグをひっくり返したのでしょうか。
油が高らかにはねる音が1つギアを上げ、店内に響き渡っている!
ふと目を挙げると、そこには微動だにしない店主が
この直後ガコンッという音が聞こえ、突如静寂が訪れました。再びAMラジオの音だけが店内を支配します。
店主は微動だにせず、何かを待つように遠くを見つめています。私、気づきました!
(((ははーん、さては、オーブンで仕上げているんだな!)))
どうやら、タイマーを使わずにその時を待っています。長年の勘が養ったのであろうタイミングで、再びオーブンの扉を開ける音が!
いよいよ至高のアート完成の時が訪れようとしています!
芸術的ハンバーグステーキ、いよいよ登場
手際よく最後の盛り付けを施され、いよいよ完成したハンバーグステーキが目の前に。(この時、脳内でファンファーレを流しておりました!笑)
もう、思わずニヤリとしてしまいました。
だって、触ってもいないのに肉汁が溢れてくるし(しかも猛スピードでとめどなく!)、オーブンで伝わった熱のせいか、まだジュージューいってるんだもの。
これぞ洋食のランチ!
俯瞰で見てもうっとり。私が食べたかった本日のランチがここに完成しました。思わず拍手したくなるほどです。さて、冷めないうちにいただきましょう。
どうしても、野菜よりも先にハンバーグに手が伸びてしまいますよね。笑
お箸を入れて感じたのはハンバーグそのものの弾力。スッと箸が入っていく柔らかさもありますが、グッと力を入れることもありいい意味での「肉々しさ」を感じることができました。
滴る肉汁をちょっとだけごはんにタップして、口の中に入れると適度な弾力が感じられます。牛肉のうまみは言わずもがな。飲み込むのがもったいなくて、たくさん噛んで口腔内にチャージしておきたくなるような気持ちになります。
至高のデミグラスソースを味わうために
どうしても牛肉のうまみにフォーカスがいきがちですが、デミグラスソースもすごかった!!
ハンバーグステーキの魅力を倍増させてくれたと思うのですが、執筆している今も、その香ばしさがずっと記憶に残っているのです。わずかに感じられる「焦げ感」とでも言うべきか、絶妙に深煎りされた味わいがたまりませんでした。
たっぷりとハンバーグに絡めていただいたのですが、どうしても我慢できず、最後にとっておいた奇策がこちら。
秘技、ライス・オン・ザ・ソース!
見た目にも決して美しくないというのは重々承知。ひょっとしたら行儀が悪いかもしれないという思いもあったのですが、何より我慢ができませんでした!!
お箸とフォークを使ってソースでコーディングしたライスを口の中へ。
もう、「幸せ」以外の言葉が見つかりません。できる限りお皿をきれいにしたところで試合終了のホイッスルが鳴り響きます。
ごちそうさまでした!
大人の階段を降りながら思うこと
長久手の地で30年以上続く老舗洋食店。落ち着いて食事を楽しむにはぴったり、おひとり様ランチならなおのことよしといったところでしょうか。
牛肉を使った料理に関してはかなりの人気を誇っています。
ビーフカレー(1400円)、ハヤシライス(1500円)というお手頃メニューから、牛ロースたまり焼(2600円)やビーフシチュー(2900円)という手の届く範囲でのぜいたくが楽しめるメニューも。
ここぞ!というとっておきのぜいたくをしたい時には、やはりビーフステーキ(鉄板焼き、いずれも5000円以上)を注文するべきなのかな。そして、その時は果たしていつやってくるんだろうか。
いろんな妄想をしながら大人の階段を降りて日常へとカムバック。気持ちを新たに再び仕事へと戻ります!
営業時間こそ短くなりましたが、お年を召したご夫婦がまだまだご活躍。熟練の技を楽しむ選択肢はまだまだたくさんあるので、可能な限り足を運びたいところです。グリルまどかは、私はじめたくさんの人にとって「とっておきの場所」なんだから。
グリルまどか
住所:愛知県長久手市塚田503
営業時間:11:30〜13:30、17:00〜19:30
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
電話番号:0561-63-6900