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史上最年少名人候補・藤井聡太竜王 2年連続名人挑戦者・斎藤慎太郎八段 10月12日、A級4回戦で対戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 2022年度(第81期)順位戦も中盤戦にさしかかっています。A級は3回戦まで終わり、これから4回戦が始まります。対局日程は以下の通りです。

10月11日

▲広瀬章人八段(2勝1敗)-△稲葉陽八段(2勝1敗)

10月12日

▲斎藤慎太郎八段(2勝1敗)-△藤井聡太竜王(2勝1敗)

△菅井竜也八段(2勝1敗)-▲佐藤康光九段(0勝3敗)

10月21日

▲豊島将之九段(2勝1敗)-△糸谷哲郎八段(1勝2敗)

10月28日

△佐藤天彦九段(1勝2敗)-▲永瀬拓矢王座(1勝2敗)

 すべてが好カードといって過言ではありませんが、中でも注目されるのは10月12日、愛知・名古屋将棋対局場でおこなわれる藤井竜王と斎藤八段の対戦でしょう。

 斎藤八段は2020年度、A級初参加。1期目にして8勝1敗の好成績をあげ、名人挑戦権を獲得しました。

 A級1期目にして名人挑戦権を獲得したのは斎藤八段で9人目です。

 斎藤八段は2021年度、A級2期目でも8勝1敗。2年連続で名人挑戦権を獲得しています。

 過去にA級で3期連続でトップの成績を収め、3期連続で名人挑戦権を獲得したのは羽生善治現九段(2011年度、12年度、13年度)ただ1人です。斎藤八段は史上2人目の3期連続挑戦を達成できるでしょうか。

 藤井竜王のこれまでの順位戦通算成績は51勝4敗です。

 史上最年少名人候補の藤井竜王は10人目のA級1期目での挑戦者となれるでしょうか。

 藤井竜王と斎藤八段の過去の対戦成績は藤井4勝、斎藤3勝です。

 両者はともに居飛車党。これまでの対戦ではほとんど、角換わりにおける現代最前線での戦いとなっています。

 藤井竜王の今年度成績は16勝5敗です。

 斎藤八段の今年度成績は8勝10敗です。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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