ワシントンD.C.の桜開花、満開は来週。2023年は東京とかぶるお花見シーズン
14日、東京の桜が開花しました。いつもの年より10日も早く、観測史上1位タイの早さとなりました。
折しも同じ頃、米国ワシントンD.C.のソメイヨシノもまた開花し始めました。下は14日のポトマック河畔の桜並木の様子です。数輪の花がかわいらしく開いています。
この桜並木は、今から111年前、当時の東京市が友情の証として贈ったものです。それが今や、世界中から100万人以上が訪れる春の絶景スポットとなっています。
(↓14日の桜の様子)
アメリカ特有の観測
アメリカでは、満開日の予測は出されますが、日本のような開花の発表は行われません。「標本木に5,6輪の桜が咲き始める」のが開花日だと几帳面に決めるのは、繊細な日本人ならではのアイディアといえます。
とはいえ、アメリカは日本とは別の方法で、ち密な作業を行っています。それはつぼみの成長段階を5つに分け、それぞれに達した日を2004年から細かく記録しているのです。(↓図参照)
2023年の満開予想日
今年、ワシントンの桜はいつ頃満開を迎えるのでしょうか。
なおアメリカの「満開」の定義は7割以上の桜が咲いた状態で、日本の定義である8割よりも少ない状態です。
満開日の予想は、桜並木のある国立公園のほか、ワシントンポスト紙、さらに放送局のNBCが独自に計算しています。それぞれの予想は、国立公園が3月22~25日、ワシントンポスト紙が19~23日、NBCが15~20日となっています。
差はあるものの、満開の平均日(過去30年間)が3月31日であることをかんがみると、今年はいつもより1週間~10日ほど早く見頃を迎えることになりそうです。
一方で東京の満開予想日も同じく来週のようですから、今年の桜シーズンはワシントンとほぼぴったり重なるようです。
日米の架け橋
ところで、ワシントンの桜は日本からの贈り物と述べましたが、戦時中は日本の桜がアメリカに救われたこともありました。
もともとワシントンに贈られた桜の木々は、荒川沿いに立っていました。しかし日本では、第二次大戦などで消滅してしまいました。そこで戦後ワシントンから再び木を分けてもらい、桜並木が復活したそうです。まさに桜が日米の架け橋としての役割を果たしてきたといえるでしょう。