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メンタルクリニックに併設されているカウンセリングルームへ行くメリットとデメリット。

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日のテーマは、「メンタルクリニックに併設されているカウンセリングルームへ行くメリットとデメリット」です。

最近は、カウンセリングルームが併設されているメンタルクリニックが数多く見られるようになりました。私が独立開業した26年前には、考えられなかったことです。この現象は、ゆっくり患者さんの話を聞くことが出来ない精神科医が始めた思いやり事業であると共に、もうひとつのお金儲けの手段・柱だと、私は思っています。

ちなみに私は、お金儲けが悪いことだとは思っていません。よって、私が、カウンセリングルームを併設しているメンタルクリニックを悪く言っているように聞こえたら、それはあなたの誤解です。と同時に、私の説明不足です。どうぞお許しください。

話を戻します。

さて、メンタルクリニックに併設されているカウンセリングルームに通われてらっしゃる患者さんが、よく誤解していることのひとつに、「精神科医とカウンセラーは、チームを組んで、情報を共有している」というものがあります。

違います。それは誤解です。
精神科医カウンセラーは、チームなど組んでいないし、情報など共有していません。精神科医とカウンセラーが、「○○さんという患者を、これから、どう治療していこうか? どうカウンセリングしていこうか?」等と話し合うことはほとんどないです。

私がこの話を初めて聞いた時(10数年前のことですが)、その時は、ちょっと驚いたものですが、考えてみれば当たり前のことです。患者さんに対し2~3分しか時間を割けない精神科医が、カウンセラーと何10分も話し合いをする時間を割ける訳がありません。
カウンセラーと10分話す暇があったら、直接 患者と、もう5分 余分に話すことが出来ます。そのほうが、カウンセラーから間接的に、また聞きという形で話を聞くより、よっぽど有益で利にかなっています。
よって、メンタルクリニックへ通ってらっしゃる患者さんは、「医師に話したことは、カウンセラーも知っているだろう」とか、「カウンセラーに話したことは、医師にも伝わっているだろう」とか、思わないほうがいいです。

もう1度言います。
医師に伝えるべきことは、しっかり医師に伝えカウンセラーに伝えるべきことは、しっかりカウンセラーに伝えるようにしてください。じゃないと最終的に困るのは、患者さん自身ですから、この部分は、本当に気をつけたいところです。

「メンタルクリニックにいる精神科医とメンタルクリニックに併設されているカウンセリングルームにいるカウンセラーは、情報を共有し合っている」というのは、ホント、非常に多くの患者さんが信じている誤解です。

精神科医とカウンセラーは、情報など共有していないし、互いに治療計画など相談し合ってない…というのが事実です。ごくまれに情報を共有し合うことはありますが、それはホントごく少ない例外的なお話しです。

私は、先ほども言いましたが、この話を10数年前に、現役の精神科医から直接聞き、驚き、そして納得した次第です。よって、繰り返しになりますが、患者さんは、くれぐれも、「カウンセラーに話したことは、当然、精神科医に伝わっているだろう」とか、「精神科医に話したことは、当然、カウンセラーに伝わっているだろう」とか思わないよう、ホント注意してください。

精神科医カウンセラーは、1日のうちに、ちょっと顔を合わす程度が関の山です。これが実態というか実情というか真実です。

よって私は、メンタルクリニックへ行くついでに、併設されているカウンセリングルームへ行くという考えは、大いにありだとは思うのですが、そのいっぽうで、クリニックはクリニックとして良い所を探し、カウンセリングルームはカウンセリングルームとして良い所を探したほうが賢明かと思う次第です。

メンタルクリニックに併設されているカウンセリングルームへ行くメリットは、
1.とんでもないカウンセラーがいる可能性が少ない…ということです。← 一応、資格を持っていることがほとんどですし、しっかり面接試験も通ってますからね。

メンタルクリニックに併設されているカウンセリングルームへ行くデメリットは、
1.カウンセラーが時給で働いているため、本気で真剣に治そうと思っていないことがある。
2.カウンセラーの実力が発揮できない勤務形態である。←7時間7人のクライアントのカウンセリングをしなければならないため、予習も復習もする暇がない。

独立開業したカウンセリングルームへ行くメリットは、
1.カウンセラーが命がけでカウンセリングしている。← カウンセラーは、自分と家族を養うため、カウンセリングルームを維持するため、いつも命がけです。
2.カウンセラーの実力が、思う存分発揮できる環境にある。← ちなみに、私(竹内成彦)は、1日10~12時間勤務ですが、毎日4人ぐらいのクライアントしかカウンセリングしていません。← それ以上しないよう努めているのです。
残りの余った時間は、予習(始まる前、「前回、何を話したか?」面接記録に目を通します。今日のカウンセリングのシミュレーションをします)と復習(今日終わったカウンセリングの記録を書いて、反省会をします。「次回のカウンセリングをどう進めるか?」計画を練ります。わからないことは、調べたり勉強したりします)にあてています。

独立開業しているカウンセリングルームへ行くデメリットは、
1.とんでもないカウンセラーである可能性がある。← 心理学の勉強も精神医学の勉強も実技演習も、「1ミリもしたことがない」という無資格カウンセラーである可能性があります。
2.通って欲しいため、強引に次の予約を取ろうとしたり、回数券チケットを売りつけようとするカウンセラーである可能性がある。

以上です。
如何でしょう? 参考になりましたでしょうか?

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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