ニキビ治療薬の危険性!ベンゾイルペルオキシドに発がん性物質が含まれる可能性
【ニキビ治療薬に潜む危険性】
皆さん、ニキビに悩んでいませんか?多くの人が使用しているニキビ治療薬に、実は危険が潜んでいるかもしれません。最近の研究で、ニキビ治療によく使われるベンゾイルペルオキシド(BPO)を含む製品から、発がん性物質であるベンゼンが検出されたのです。
ベンゾイルペルオキシドは、殺菌作用があり、ニキビの原因となる細菌を減らす効果があります。そのため、処方薬や市販薬として広く使われています。しかし、この成分が分解されてベンゼンになる可能性があることが明らかになりました。
ベンゼンは強力な発がん性物質で、アメリカ環境保護庁(EPA)は「ベンゼンへの安全な曝露レベルはゼロ」と述べています。つまり、少量でも健康に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
【研究結果から見えてきた問題点】
アメリカの独立系検査機関Valisure社が行った研究では、111種類のBPO製品を調査しました。その結果、38製品(34%)から、アメリカ食品医薬品局(FDA)が定める制限値2ppmを超えるベンゼンが検出されました。
最も高濃度だったのは35.30ppm、最も低濃度でも0.16ppmでした。これらの数値は、製品が店頭に並んでいる状態で測定されたものです。つまり、私たちが購入して使用する時点で、すでにベンゼンが含まれている可能性があるのです。
さらに問題なのは、BPO製品が熱や紫外線にさらされると、ベンゼンの生成量が増加することです。研究では、37度で4週間保管すると、ベンゼン濃度が19〜60ppmまで上昇しました。
ニキビ治療は長期間にわたることが多く、慢性的なベンゼン曝露のリスクが高まります。特に、若年層や妊婦など、影響を受けやすい人々にとっては深刻な問題となる可能性があります。
【安全な使用のための対策】
では、どうすればBPO製品を安全に使用できるのでしょうか?以下に対策をまとめました。
1. 冷蔵保存:研究によると、2度で保管すると、ベンゼンの生成が抑えられました。
2. 日光を避ける:紫外線がベンゼン生成を促進するため、日焼け止めの使用や日光を避けることが重要です。
3. 使用量と頻度の調整:必要最小限の量を、医師の指示に従って使用しましょう。
4. 代替治療の検討:サリチル酸やレチノイドなど、他のニキビ治療薬の使用を検討してみてください。
5. 製品の選択:ベンゾイルペルオキシドの濃度が低い製品を選ぶことで、リスクを軽減できる可能性があります。
最後に、この問題に関しては更なる研究が必要です。私たち消費者も、自分の肌に使用する製品について、より注意深くなる必要があります。
参考文献:
1. Kucera, K., et al. (2024). Evaluation of Benzene Presence and Formation in Benzoyl Peroxide Drug Products. The Journal of Investigative Dermatology. https://doi.org/10.1016/j.jid.2024.09.009
2. Environmental Protection Agency. (2024). National Primary Drinking Water Regulations. https://www.epa.gov/ground-water-and-drinking-water/national-primary-drinking-water-regulations#two
3. Food and Drug Administration. (2017). Q3C – Tables and List Guidance for Industry. https://www.fda.gov/media/71737/download