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NYタイムズ「2025年に行くべき場所」に選出!「一生に一度は入りたい富山県の温泉地」5選

高橋一喜温泉ライター/編集者

アメリカを代表する新聞『ニューヨーク・タイムズ』が世界各地の旅行先の中から選んだ「2025年に行くべき52カ所」を発表。日本からは「富山市」が選ばれた。どちらかというと、日本では地味な印象で語られがちの富山だが、世界的な有力紙に取り上げられて一躍脚光を浴びることに。

また、今週からNHKドラマ『コトコト〜おいしい心と出会う旅〜』の富山編がスタートしており、毎回、富山のおいしい食べ物が登場して食欲を刺激する。

いま、にわかに富山が注目されている。実は富山はすぐれた温泉が湧くことでも知られる。新潟、長野、岐阜、石川といった温泉が豊かな県に囲まれて存在感は薄いが、温泉マニアも納得の湯が多い。

そこで、今回は一生に一度は訪ねたい富山県の温泉を5か所紹介したい。

庄川湯谷温泉・湯谷温泉旅館(砺波市)

砺波市の庄川温泉郷に位置する一軒宿で、知る人ぞ知る温泉マニアに人気の秘湯だ。浴室は薄暗くて狭く、まるで洞窟風呂の雰囲気で、コンクリート造りの簡素な内湯のみ。だが、小さな湯船に注がれる源泉の量がすさまじい。湯船からあふれるどころか洗い場のスペースまで浸水するくらいの勢いで新鮮な湯が投入されている。ぬるめの透明湯は硫黄の香りとかすかな塩分が特徴で、肌に小さな気泡が付着するほど新鮮である。富山で一番、いや全国でもトップクラスの泉質といっても過言ではない。日帰り入浴のみ。冬季は休業。

凧温泉(高岡市)

高岡市の郊外にある温泉銭湯。地元客が中心の銭湯といっても館内はカフェのようにオシャレで、一般的な銭湯の雰囲気とは一線を画す。こんなにクールでセンスのある温泉銭湯を他に知らない。内湯には泉温の異なる湯船が3つ。約25度の源泉がそのままかけ流される湯船も備えるので、加温した湯との温冷交互浴を楽しめる。露天風呂もあり。カランやシャワーにも源泉が使われているのはうれしい。こんな銭湯が近所にあれば毎日通ってしまいそうだ。

宇奈月温泉(黒部市)

黒部峡谷の入口にある温泉街で、10軒ほどの宿が並ぶ。峡谷美が見事な黒部峡谷鉄道の拠点で、新緑や紅葉シーズンは深いⅤ字の谷を縫うように走るトロッコ電車が人気を集める(冬季は運行休止)。今の季節は旅館の雪見風呂が美しい。宇奈月温泉のほかにも、トロッコ電車と徒歩でしかアクセスできない黒薙温泉をはじめ秘湯が点在するので、春以降は湯巡りをするのも楽しい。

氷見温泉郷(氷見市)

富山湾に面した氷見市には温泉宿や施設が点在している。これらを総称して「氷見温泉郷」と呼ぶが、なかでも岩井戸温泉「うみあかり」は富山湾を見下ろす絶景露天風呂が人気。敷地内にある入浴施設「元湯 潮の香亭」は広々とした岩風呂に源泉がかけ流しにされ、温泉ファンからの支持も厚い。地元特産の白エビやブリ、ホタルイカなどの海鮮グルメも味わいたい。

神代温泉(氷見市)

氷見市の山中にある、知る人ぞ知る富山の秘湯。石油探査掘削の際に湧き出した歴史をもつ温泉で、かつては宿として繁盛したというが、現在は日帰り入浴のみ。鉄分や塩分が濃厚な源泉は茶褐色の濁り湯で、舌がしびれるほどの塩辛さ。パンチのきいた入浴感が特徴だ。もちろん源泉かけ流し。普通の温泉に飽きた人は、ぜひ一度は訪ねておきたい名湯である。

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温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3900超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『スーパーJチャンネル』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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