佐藤ノア、見た目とは違う意外な素顔
読者モデルで、ガールズバンド「suga/es(シュガレス)」のボーカルも務める佐藤ノアさん、20歳。ツイッターでは“彼女感”あふれる写真&ツイートで爆発的なインプレッション数300万を記録。ツイッターのフォロワーは20万人超え、インスタグラムのフォロワーも17万人突破(2018年2月現在)と、注目を集めています。AbemaTV「Gossip Generation」のレギュラーも務める多彩な彼女、その素顔に迫りました。
戦略的に考えてる
ツイッターやインスタのフォロワーが増えたのは、いろんなことが重なって…だと思います。高校を卒業してお仕事で10日間東京に来たことがあって、その10日間で1万人増えたんです。いろんな人と会ったり、撮影のデータを載せたりして増えました。
私自身「絶対増える」って分かって、ツイートやポスト(投稿)しているので、わりと戦略的ではあるんです。SNSは、中国とか韓国の流行りが絶対こっちに来るので、その動きを見て“なんとなく次これが流行るだろうな”っていう感じで。
たとえば、中国でインスタのライブ配信が流行ったら、その半年後に日本でも流行ったり。だから中国の流行りをまねすれば、(フォロワー数やいいね数が)伸びますね。
韓国の流行りは、ちょっと遅れて日本に来て日本の女子高生の中で流行るので、私はすごく女子高生に注目しています。流行りって女子高生から広がっていくので。そんな流れを踏まえて、SNSでは発信するようにしています。
ナシでは生きていけない
私にとってSNSは“ナシでは生きていけないもの”です。お仕事も、SNSでもらっているものがほとんどだと思うので。私、やりたいお仕事があったらSNSで絶対に言うんですよ。前に「音楽番組のMCがやりたい」って発信した時には、ニコ生(ニコニコ生放送)のMCが決まったり、他にも今はまだ形になっていないけど…いろいろあります。だからSNSは、お仕事や将来につながるツール。とても大事にしています。
フォロワーも、「フォロワー20万人、2017年中に絶対いきます!」って昨年10月に宣言して達成したんです。有言実行ですね。目標がないと頑張れないタイプだし、人に言うことで自分にもいいプレッシャーがかかるし、声にするとファンの人も一緒に頑張って応援してくれるので、力になります。
ただ、SNSは自分のファンに向けて発信するものではなく、私のことを知らない人に向けて発信するものだと思っているので、ファン宛ての発信は絶対しないです。どちらかというと、大人が見てくれたらいいな~っていう感じで、「こういう仕事がしたいです」って発信するような。SNSは、そうやって活用しないと意味ないと思うし、そういう使い方は私の武器だと思うので、これからもそうやっていきたいなと。
SNSで失敗したことは、特にないです。気を付けて発信するようにはしています。時事ニュースにはツッコまない…とか(笑)。
直感を信じて行動する
芸能生活を始めて、もうすぐ2年になります。もともと高校生の時にバンド活動をしていて、札幌のソニーさんに声をかけていただいたのが芸能界入りのきっかけです。
声をかけられた時は正直“怪しい”って。私、めちゃめちゃ警戒心が強いので、ソニーの本社に電話して確認したら本物(の社員さん)だったんです。今、そのことはソニーの中でバカにされているんですけど(笑)。
ソロでソニーのライブに出たり、ぼちぼちそういうのはあったんですけど、プロになりたいとか全然考えていなくて、芸能界自体にあまり興味がなかったんです。
実は大学に進学したくて、そのつもりで勉強していたんですけど、大学受験の願書を出す当日になって“ちょっと違うな”って思って、「やっぱりやめる」って。それが、高校卒業のタイミングで「バンドしませんか?」みたいな話になり、直感で決めて上京しました。私はすごく自分の直感を信じていて、“これだ”と思ったらやる。大事なことを決める時は、親にも誰にも相談せず、直感を信じて行動します。
バンドの話が来た時、私以外のメンバーが決まっていたんですけど、メンバーを見て、直感で、その子たちと活動しているビジュアルが浮かんだから、「あ、これならやりたい」って。それで、高校卒業してからノリで段ボール5箱くらいだけで上京しました。だから最初の1ヵ月はベッドもなくて、部屋の中で寝袋で生活していました。
両親には反対されませんでした。母が音大を出ていて、父はもともとバンドをやっていたので、わりと音楽に対する理解は深くて。あと、私が突発的にそういうことをするっていうのは分かっていたと思うので、あまり反対されなかったです。
ただ、父には詳しく言わずに上京しました。いきなり段ボールに荷物をつめて“ちょっと行ってくるわ”みたいな感じで。だから、すぐ戻ってくるとは思われていたと思います。また思いつきでどっか行くんだろうな~って。
アイドルはやりたくない
私はロックが好きなんです。これは、バンドをやっていた父の影響が大きいと思います。初期の「ザ・ビートルズ」とかも好きだし、日本の古いロックとかも好きで。だから、事務所には「ロックがやりたいです」とは言ってあります。
見た目から「アイドルをやらない?」というのは何度も言われていて、今の事務所に所属する前にも何回かお話をいただいたんですけど、私が全然やりたくなかったので、そのたびに断って。
とはいえ、私はアイドルがすごく好きなんです。だから余計に…好きだからこそ、アイドルには完璧でいてほしくて、私はそうじゃない。自由にやりたいっていう気持ちがすごく強いので、縛られたりするのが嫌だから、アイドルはやりたくないなって。
「アーティスト」って呼ばれたい
今は、読者モデルとしては雑誌「bis」などに出させてもらっていますし、おしゃべりの仕事もニコ生とかでMCをやったり。でも、本当にやりたいのはバンドなんです。
私は将来的に「アーティスト」って呼ばれたくて、いろんな活動しているので、今は何と呼ばれても大丈夫です。YouTubeもやっているんですけど、もし「ユーチューバー」って呼ばれても嫌じゃないし。「読者モデル」って呼ばれても、いいかなって。でも、「アーティスト」って呼ばれるのが本望なので、そう呼ばれるように努力したいです。今の私の肩書は、見てくれている人が決めるものだと思うので、そういう意味でも何と呼ばれてもかまいません。
マイナスな気持ちを発信したい
バンドでは、作詞もやっています。もともと自分の気持ちは自分の言葉で伝えたいっていう欲が強かったので、私が歌うんだから私が感情移入できる歌詞でなくてどうする、っていう考えで。人の歌に100%は感情移入できないと思うんですよ。私だけが見た情景とか、そういうのを自分の言葉で発信しないと説得力がないかなって。だから、自分の言葉で伝えたいっていう思いがありました。
歌詞では、すごく自分の私生活(特にダークな部分)も赤裸々に歌っていたりするんですが、全然それは嫌ではないんです。そもそも、私が発信したいことしか書いていないので、逆に、むしろもっと知ってほしい。
インスタとかツイッターの“佐藤ノア像”は明るい感じがあると思うんですが、私はそうじゃない部分ももっと発信していきたくて。でも、その部分をインスタで発信するのはちょっと違うから、その思いを音楽に乗せていけたらいいなと。そこは音楽の力に頼ろうと。
実は、マイナスな気持ちが結構エネルギーというか原動力になる派なので、もっと発信していきたい。だから暗い曲ばっかり書いているんです。
止まっちゃいけないポジション
昨年、初めてバンドとしてワンマンライブをやって、私が思っている以上にファンの人の熱量がすごかったので「あ、ちゃんと伝わっているんだな」って安心しました。あと、音楽が好きな人が来てくれているなっていうのを感じ取れたので、それがもっと大きなところで形になればいいなって。
ボーカルを務める身としては、責任は感じます。私が悪く言われたら、たぶんバンド全体が悪く言われるんだろうなってプレッシャーもあるんですけど、でもボーカルって止まっちゃいけないポジションだと思うので、私はあんまり気にしないで前に進んで行こうと。だから、個人での仕事も妥協はしないし、私個人で有名になりたくないとかそういう気持ちは一切なくて、ボーカルは、目につくポジションだと分かっているので、私は“広報”だと思っています。批判とかも気にしないです。
「suga/es」として、2月11日に2ndワンマンライブがあるんですが、一皮むけたらいいなって。今回は、初めてバラード曲に挑戦します。私はすごくラブソングが嫌いで、毛嫌いしていてあまり書いてなかったんですけど、今回、初バラード曲で初ラブソングに挑戦したので、私の弱いところを見せられたらいいなって思っています。
うちのバンドは、みんな可愛くてビジュアルがすごくいいんですけど、たぶんみんな背景にちょっと“闇”や“影”があって。だからバンド名も「シュガレス=シュガーレス」で、甘くないっていう名前なんです。見た目から、J-POPみたいな可愛い明るい曲をやっているっていうイメージを抱かれがちだと思うんですけど、そうじゃないよっていうのを全面に出していければと。
大きな目標は作らない
先日、北海道に帰って振り袖を着て成人式に参加して、やっと二十歳になったんだなって実感しました。これから先も直感を信じて、やりたいことを素直にやり続けていきたいです。
今年も、すでにやりたことは掲げていて、「プリクラの外装になりたい」とか、「スタイルブックを出したい」とか、「パジャマの仕事がしたい」とか、「LINEスタンプを出したい」とか…、そういうちっちゃな目標がたくさんあるんです。たぶんこれからも、私はそういう目標が途絶えないと思うので、その目標に沿ってずっとやっていくんだろうなって。もちろん、クリアするための努力は惜しみません。そのために、うまくSNSも活用するだろうし、周りの人へのアピールもすると思います。
ただ、壮大な目標を立てちゃうと達成した時に燃え尽きると思うので、あまり大きな目標は作らないようにして、大きな目標はあえてアバウトなものにしています。小さくて明確な目標をどんどん達成して、それをステップにして1つずつ上がっていって、その先に「アーティスト」って呼ばれる自分がいたらいいなと。
今一番の目標は、みんなから「あの子はアーティストだよね」って言われることです。具体的に、私が23歳になるまでには達成したいです。
(撮影:KOZOクリエイターズ)
【インタビュー後記】
“読モ”として、あどけないかわいい笑顔を見せる一方で、番組で共演する際に、ノアちゃんがはしゃいだり、大笑いする場面を、一度も見ていないように思う。何でだろう…。その答えはガールズバンドのボーカルとしての彼女を見て、初めて分かった。自分のことを歌っているからか、ノアちゃんの歌詞や歌声はココロに刺さり、と同時に、彼女の歩んできた道と笑わない彼女が交差したように感じた。佐藤ノア、二十歳。その強い瞳の中に、いくつもの野望が潜んでいそうだ。
■佐藤ノア
1997年7月9日生まれ、北海道出身。2016年4月に北海道より上京。読者モデルとして活躍する一方、4人組ガールズバンド「suga/es(シュガレス)」のボーカルも務めている。爬虫類好き、かわいい女の子の画像集めが趣味。料理が劇的に下手で、クックパッド有料会員にもかかわらずレシピを見ても作れないという…。Abema TV 「Gossip Generation(ゴシップ・ジェネレーション)」にレギュラー出演中。「suga/es」として、2月11日に2ndワンマンライブを東京・渋谷のWWWにて開催する。