ひとり旅で後悔しないために…「ソロ温泉でやってはいけない」3つのこと
「こんなはずではなかった……」。ひとりで温泉旅(ソロ温泉)に出かけたものの、後悔して帰ってきたことはないだろうか?
「そもそもひとりでいるのが苦手」という人は、ひとり旅に向かないかもしれない。何事にも向き不向きがある。しかし、ひとりの時間を満喫する目的でソロ温泉に出かけるなら、温泉の選び方や時間の過ごし方で、「こんなはずではなかった……」を避けることができる。
そこで今回は、ソロ温泉で「やってはいけないこと」を3つ紹介したい。これらに気をつけるだけで、後悔するシーンを減らすことができるはずだ。
①有名温泉地を選ぶ
よくありがちな失敗は、多くの観光客が訪れる有名温泉地を選んでしまうことだ。たとえば、東京近郊なら箱根や熱海などが代表的だ。関西なら有馬や城崎。馴染みがあってアクセスもよいので候補にしがちだが、現在はインバウンドの盛り上がりもあって平日でも観光客が多い。土日祝日は人でごったがえす。
ソロ温泉の目的のひとつは、ひとりの時間をゆっくり過ごすことだろう。観光客が多ければ落ち着かないし、まわりの目も気になる。ひとり旅に慣れている人であれば気にならないだろうが、初心者の場合、まわりが家族連れやグループ、カップルばかりだと、さびしさを感じてしまいがちだ。ひとりの気楽さよりも、孤独感が勝ってしまったら、ひとり旅は楽しくない。
したがって、ソロ温泉の行き先は、有名温泉地を避けるのが無難だ。たとえば箱根や熱海ではなく、伊東温泉や南伊豆、西伊豆の温泉地のほうがひとり旅には向いている。
②食事でビュッフェプランを選ぶ
ひとり旅で最も悩ましい事柄のひとつが、「ぼっち飯問題」である。筆者のようにソロ温泉の旅に慣れてしまうと、ひとりでもおいしく食事をいただけるが、「ひとりでご飯を食べるのはさびしい」という人のほうが多数派だろう。
最もさびしさを感じてしまうシチュエーションは、ホテルや旅館のビュッフェスタイル。ひとつの会場に宿泊客が集められて食事をとることになる。グループや家族連れがワイワイ楽しそうに食事をしている横で、ひとり食事をとるのは余計にさびしさを感じるものだ。実際、まわりの人はひとり客のことをそれほど気にしてはいないが、本人が孤独を感じてしまったら、せっかくの食事も味気ないものになってしまう。ビュッフェに限らず、大広間にお客が集められて食事をとるのがデフォルトになっている宿は少なくないから要注意だ。
こうした事態は避けるためには、事前に食事の提供スタイルを確認しておくことだ。ひとり客にとっていちばんやさしいのは「部屋食」だろう。少なくともまわりの目が気になることはない。小さめの宿なら、食事のために個室を用意してくれるところもある。
もし部屋食が叶わないようなら、いっそのこと「素泊まり」にする方法もある。飲食店が充実している温泉街なら外食にしても楽しいだろう。筆者は地元の居酒屋や定食屋のほうが落ち着くし、リーズナブルに済ますこともできる。
どうしてもまわりの目が気になるなら、スーパーやコンビニで食料を調達して、部屋で食べてもいいだろう。せっかくのひとり旅なのだから嫌な思いをしないのが一番大切である。
③スマホに頼りすぎてしまう
ひとりだと手持ち無沙汰から、ついついスマホを必要以上にいじってしまう人が多い。もちろん、旅の情報収集や暇つぶしをするには心強い味方であるが、度を過ぎるのも考えものだ。旅先でスマホばかり見ていたら、家に一人でいるのと変わらない。
せっかく日常から離れて旅を満喫するなら、スマホとは少し距離を置きたい。旅先でしか感じられないものがあるし、移動中の車窓の景色も旅情をかき立ててくれるはずだ。
食事中も手持ち無沙汰でついスマホを見てしまいがちだが、せっかくその土地のものをいただくなら、目の前の食事に集中したい。スマホを見ながら食べるのとでは「記憶の濃さ」が変わってくるはずだ。
また、SNSなどからも距離をとりたい。日常の人間関係から離れて、じっくり温泉につかりながら自分自身と向き合う。それもひとり旅で得られる貴重な時間である。