#Amazonの呪文『&emi=AN1VRQENFRJN5』でAmazon直販商品だけに絞れるウラ技
KNNポール神田です。
世の中はこぞって『ブラックフライデー』が開催中だ。本当に安くなっているかどうかは関係なく、ブラックフライデーには、人は飛びついてしまう…。
しかし、筆者は、今まで何度も『ブラックフライデー』や『プライムデー』で、型落ち製品や、海外製品の評価がアイコンのないカサ増しドーピングレビューの製品をつかまされてきた経験がある…。到着が、海外からなので極端に遅かったりしたこともある。
いわゆる『マーケットプレイス』だと、セラーのページで事業者の住所を確認しないと海外から発送されていてもわからないのだ。しかし、毎回、買おうとする製品のセラー情報までを確認してから購入するのはとっても面倒だ。
しかし、『Amazonの呪文』で検索すると『 &emi=AN1VRQENFRJN5 』という魔法のような呪文をよく見かけるようになった。
これは魔法の呪文やおまじないではなく、Amazonで検索した商品のURLをAmazon.co.jpが販売する製品に限定するといういわば、検索条件の絞り込みのパラメータである。
Amazonで検索表示された商品別URLの一番最後に、空白を入れずに、この『&emi=AN1VRQENFRJN5』をコピペすると、『Amazon.co.jpが販売&配送』で販売している製品のみが表示されるようになる。
つまり、Amazonが一般のセラーに開放している『マーケットプレイス』の商品はすべてはじかれてしまうというURLのパラメータでもある。
筆者は、Google日本語入力の単語登録で、『あま』とひらがなで日本語を変換すると、『&emi=AN1VRQENFRJN5』が表示されるようにして、直後のURLに打ち込む際に重宝させていただいている。
ただ、『マーケットプレイス』で販売してる『ANKER』のような筆者の大好きなブランドもはじかれてしまうという欠点がある。
例えば、『anker typeC 電源』でAmazonで検索すると…
ズラリと Ankerの製品が表示されている…。
というURLになる。
そこに、『_1_0_recent』の直後に『&emi=AN1VRQENFRJN5』を足して見ると…、
あらあら、不思議なことに、『Anker TypeC 電源』で検索だけど、『エレコム』だらけになっている。
つまり、エレコム側はAmazon.co.jp が販売配送しており、Anker側は『マーケットプレイス』で販売しているだけの違いであり、どちらが良くてどちらかが悪いというのではない。
そう、Amazonの呪文は、Amazon.co.jpの販売配送される商品だけを表示する機能なのである。
■なぜ?人々はAmazonで、呪文を唱えだしたのか?
Amazonで販売される製品には2通りの販売者がいる。
『Amazon.co.jp』か、『マーケットプレイス』の出品者だ。
Prime会員向けの送料無料には、現在『Prime』の表示がなされるようになっており、こちらは、送料無料である『マーケットプレイス』販売者も含まれている。
では、一般の人が、『Amazon.co.jp』か、『マーケットプレイス』を見極める方法はどうだろうか?
『マーケットプレイス』の製品には表示がいまだに微妙である。
さらに『マーケットプレイス』には、使用品・中古品も含まれているから、さらにややこしくなる。
https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=201999610
こんなややこしい、表記ではなく、単にシンプルに
『Amazonマーケットプレイスの出品者』
となぜ表記できないのだろうか?
■『マーケットプレイス』製品を堂々と検索できるようにすべきでは?
Amazonのヘルプページ読めば読むほど、マーケットプレイス商品を『カオス化』させている。
https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=GEF528GN65XSJ7V8
本来、Amazonのビジネスモデルは、直販モデルのみであったが、それが、『マーケットプレイス』というAmazonのすべてのインフラを活用した、『プラットフォーム』を公開することによって、さらなるビジネスが拡大してきた。
しかし、それは創業者のジェフ・ベゾスがナプキンに描いた『顧客の経験』がすべてのループの鍵となっていることを忘れてはならない。
一度でも、『マーケットプレイス』の混在在庫方式による偽物を掴まされたり、中古品と新品すら見分けがつきにくい『コンディション』表記だけで買わされたりすると、信頼そのものがゆらぐものだ。
ブラックフライデーで『Amazonの呪文』の『&emi=AN1VRQENFRJN5』から購入された売上は、『マーケットプレイス』を否定しているのではなく、『マーケットプレイス』のしくみの問題を気付かせてくれていると思い、Amazon側には、正しい、ループを描く『マーケットプレイスの仕組み』を考え直してほしい。
■Amazonにとって『マーケットプレイス』の手数料は、売上第二の柱である。
2021年のAmazonの年次報告書を読み解くと、『P.75』に興味ぶかいセグメント別売上の記載があった。
Amazonの2021年の年間売上は、4,698億ドル 51兆円(1年前は@109円レート)だった。
オンラインストアの売上は2220億ドル 24兆円で前年比率は112%
そして、2番目は、サードーパーーティーの手数料つまりマーケットプレイスの手数料が、1033億ドル 11兆円で前年比率は128%だ。
AWS622億ドル 6.7兆円やサブスクリプション317億ドル 3.4兆円を足した金額よりも『マーケットプレイス』の手数料の方が大きかったのだ。
売上順にグラフ化してみるとこうなる…。
すでにAmazonの全売上の21.9%を占めているのが、『マーケットプレイス』の手数料収入だ。それだけではない。わずか6.6%だが、同じく、『マーケットプレイス』の出品者などが出稿に関連する広告売上311億ドル 3.3兆円 がある。
『サブスクリプション』同等の売上が、『マーケットプレイス』関連売上とも考えられる。手数料で稼ぎ、広告でも稼ぎと2回稼げるのだ。
あわせると、全売上の28.5%となり、Amazonの売上の3割近くに、『マーケットプレイス』が関与しているといっても過言ではなさそうだ。
だからこそ、Amazonにとっては、『マーケットプレイス』はもはや、カスターマーよりも重要となりつつあるのではないだろうか?
今まで、楽天とAmazonはビジネスモデルが違うと思われていたが、もはや、楽天のビジネスモデルにAmazonが近づきつつあるといえるだろう。
いや、楽天はプラットフォームに徹しているが、Amazonはプラットフォーム手数料と直販と、プラットフォーマーからの広告とGoogleのようなビジネスモデルをアドオンしていたのだ。
■なぜ?アマゾンではニセモノが販売されてしまうのか?
https://news.yahoo.co.jp/byline/kandatoshiaki/20141226-00041826
■アマゾンジャパン家宅捜索!甘すぎる利用規約
https://news.yahoo.co.jp/byline/kandatoshiaki/20150124-00042517