アマゾンジャパン家宅捜索!甘すぎる利用規約
KNNポール神田です!
国内のアマゾンジャパンが、児童ポルノ禁止法違反の販売幇助の疑いで家宅捜索となった。児童ポルノ商品が販売されていたという。これはアマゾンのマーケットプレイスの商品に対しての管理ができていないことをすべて物語る。つまり、業者にとっての制約は、単純にアマゾンのマーケットプレイス利用規約に明記されていることがすべてだ。
出品者は、Amazonマーケットプレイスのサイトに掲載する商品が、すべての地域法、国内法、国際法に準拠するかどうか確認するために適切な調査を行ってください。Amazon.co.jpが出品リストの商品に対し出品禁止と判断した場合、出品に伴う手数料を返還することなく即座に削除、変更を加える場合があります。
罰則規定のない利用規約
この利用規約では、amazonは違反者に削除、変更しかできない。出品者に対する罰則もない…。
この利用規約の問題は、販売する出品利用者側にすべての判断を委ねているところだ。そしてアマゾン自らが出品品目を精査することなく、買い手である利用者側の利用後のクレームの通報によってはじめて、商品出品者の商品の精査を追求をはじめるところだ。
アマゾンのコスト削減策が、結果として、児童ポルノ販売幇助というプラットフォーマーとしての価値をみずから下げている。悪徳業者たちが「アマゾンなら、出品規制が甘いので、出品できる」となり、購買利用者も「アマゾンなら違法でも買える」という悪循環を生んでいる。
買い手を守るためのマーケットプレイス施策が必要
ここは、これを機会にし、法令順守企業のもと、ニセモノ販売も駆逐する意味で、アマゾンは、マーケットプレイスおよびFBA(フルフィルメント・バイ・アマゾン)の混在在庫商品システムのありかたを再検討すべきであろう。
提案だが、一度でもアマゾンジャパン独自の悪徳業者のブラックリストに掲載されると、3年以上の販売アカウントが付与されないとかの罰則も可能ではないか?。また、それに伴い、出品時に本人確認のセキュリティレイヤーを上げ、運転免許やパスポート、携帯電話番号、会社の登記簿などのヒモづけも売り手アカウントを限定するのに必要だろう。
アカウント停止までいかなくても、クレームが多い場合、イエローカードとしてすべての出品を一時、表示しないという出品サスペンド方式のペナルティ案も考えられる。
Googleのプログラムポリシーに学べ!
これは、GoogleがAd Senseの利用者に対して、突然広告の配信をストップする方法だ。Googleは、掲載不可の理由を個別に告げるのではなく、ポリシーを再度確認し順守してくださいという方法に近い。どこがダメだったという個別の指摘でなく、ポリシーに反しているということで、すべての表現のモラルを向上させている。どこが問題かはわからないがGoogleのポリシーにあわないと思う部分を利用者側が自ら、浄化しようとするのだ。これが一番コストをかけずに出品者ユーザーを健全化させることができる。利用者は健全化し、改善を加えてからGoogleに申請し、審査を待つというしくみだ。これはGoogleが広告主を守るためにおこなっている施策だから、Amazonも購買者を守るというスタンスであれば一考すべきはamazonのポリシープログラムではないだろうか?
利用規約にそれらを明記するだけで、アマゾンのマーケットプレイスの質は担保されると思うのだが…。
なぜ、そんな単純なことができないのかが、これだけ複雑なことができるamazonなのに、不思議である。