うつ病の原因は1つではない!?HSPさんは要注意!?2つの見分け方とポイントとは?
こんにちは、精神科医しょうです。
うつ病を患うと、喜びの喪失や憂うつな気分が持続し、日常生活に大きな支障をきたしてしまいます。
些細なことで落ち込みやすく、イライラとしてしまうなど、感情をコントロールすることが難しくなり、重症化するにつれ希死念慮を抱くこともあるため深刻な病と言えます。
うつ病になる原因は明確には分かっていません。発症のきっかけとして最も多いのはストレスと言われています。
人生においての「転機」つまり、入学や卒業、就職や転職、退職、結婚、出産、子育て、死別など、大きなライフイベントは自身が感じているよりも心身に負担がかかります。
その他にも、日常生活の中で感じる住環境や対人関係、仕事のこと、お金のこと、将来のことなど、生きていく上でストレスと感じるものは意外に多くあるのではないでしょうか。
特に何事も深刻に受け止めてしまいやすいHSPさんの場合は、性格との関連性も含め、うつ病になりやすい傾向があるのかもしれません。
そこで今回は、HSPさんとうつ病について考えてみましょう。
うつ病の原因は1つではない!?
うつ病を患う人の多くは「原因が分からない」という場合があります。
意外だと思われるのではないでしょうか?
「ストレスとなる対象があるからこそ、うつ病を発症するのではなのか?!」と思われている方も多いと思います。
しかし、うつ病を発症する人はたくさんのことに悩み、苦しみ、考え、脳がエネルギー不足になってしまっている状態です。
では「そんなにも本人を苦しめた対象は一体何なのか?」と特定しようにも、原因があり過ぎて分からないということもあるのです。
うつ病になる原因は1つではありません。
その背景には、もっと多くの深刻な環境や事情があります。
その人が持つ性格はもちろん、幼少期の家庭環境や家族との関係も大きく影響している可能性もあります。
もし、周囲でうつ病を患った人が仕事を休職するに至った場合には、原因は仕事だけにあるのではないということを、理解しておく必要があるのではないでしょうか。
うつ病の2つの見分け方とは?
気分の落ち込みは誰にでもあるため、うつ病かどうかを見分ける方法が知りたいという声を多く聞きます。
医療機関では、うつ病かどうかを診断するための性格検査や絵を見て答えたり、文章を完成させたりする質問票や診断表などで判定を行う場合もありますが、うつ病を患った方が取り組むのは厳しい場合もあります。
そこで、簡単な見分け方として2つあげたいと思います。
①気分の落ち込みの持続
気分の落ち込みが長く続いている場合には、注意が必要です。
憂うつな気分が半月以上続き、不眠(何度も目が覚める、夜中の早い時間に目が覚め眠れないなども含む)、食欲低下、体重の減少を感じている場合は、何らかの不調が心身に生じている可能性があります。
HSPさんの場合は、気分が落ち込んでいてもさらに我慢してしまう傾向があるため、無理せず医療機関を受診しましょう。
②興味・関心の喪失
これまで打ち込んできた趣味や娯楽に全く興味を示さなくなった場合は、うつ病の可能性があるかもしれません。
また、外見においては髪をといていない、何日間も同じ服装をしているなども、何らかの心身の不調が生じていると言えるでしょう。
上記で取り上げた2つの症状に思い当たる場合には、一度、医療機関を受診を検討してみることをおすすめします。
なお、2つの症状があるからと言って、必ずしもうつ病であるとは限りません。
詳しくは、医師の診断に従うようにしてくださいね。
うつ病と思われる人には周囲の協力が必要
うつ病になると、気分だけではなく、意欲や思考力の低下に加え、身体にもつらい症状が表れます。
また、さまざまな症状から体が動かなくなってしまうこともあるため、周囲の協力が必要だと言えます。
うつ病は年代を問わず発症リスクがあり、男性よりも女性の方がかかりやすいと言われています。
発症者の特徴としては、生真面目で責任感が強く、几帳面な性格の方が多くHSPさんも例外ではありません。
特に何事も抱え込むタイプの人や「助けて」「教えて」と気楽に言えない方は、思い悩んだ末にうつ病を発症してしまう傾向があります。
周囲で心身に不調をきたしていると感じる方がいる場合には、無理のない範囲で医療機関の受診や産業医、保健師との面談をすすめてみるのも良いかもしれません。
また、まずはゆっくりと休息をとらせるようにすることも、心身の回復に大きく役立ちます。その際には、決して本人が怠けている訳ではなく、治療が必要な病なのだと理解を深めていくことが必要になります。
まとめ
今回はHSPさんとうつ病について取り上げてみました。
うつ病の症状は個人差があり、そのつらさは本人にしか分からないため、孤独を感じてしまうこともあります。
しかし、発症者が孤立することなく、安心して治療に臨めるようにするには家族や職場、友人などの支援が必要になります。
うつ病を患う人は、十分に頑張ってきた人です。
これまで頑張ってきた人を支える立場として、周囲の寄り添いや理解が深まれば良いなと思います。
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