いま記録的な強さのハリケーン、ドリアン(Dorian)がアメリカ南東部に向かっています。

NASAはロケットの発射台を安全な場所に移動させ、軍は戦闘機や戦艦を他州に避難させるなど、広域で警戒態勢が敷かれているのです。

現地時間31日午後5時時点のドリアンの中心気圧は945hPa、最大風速は67メートルの、上から2番目に強いカテゴリー4の勢力です。昨日はカテゴリー2の勢力でしたが、急速に発達し、最大風速は24時間で20m/sも強まりました。

フロリダの反応

上の図はアメリカ国立ハリケーンセンターが30日に発表したドリアンの進路予想です。

12日(月)頃にはフロリダ東部に直撃する予想となっていました。フロリダと言えば、ウォルト・ディズニー・ワールドやマイアミといった有名なビーチがある上に、12日がレイバーデイ(労働の日)で祝日に当たるため、いつもより多くの人々がレジャーに訪れている状況で、被害が心配されていました。

ドリアンクッキーで賛否両論

そんな中、SNS上で話題になっているお菓子があります。

上の写真は、フロリダに本社を持ち、アメリカ東部に約1,300の店舗を持つスーパーマーケット「パブリックス」が販売しているドリアン・クッキー10.99ドルです。

大きなチョコレートチップのクッキーを土台に、アメリカらしい色鮮やかなデコレーションが施されています。青が海、緑がフロリダ半島、そして赤がドリアンです。

このお菓子がSNS上で紹介されてから瞬く間に話題となり、「これ最高！」とか「買い物リストに加えなきゃ」などの肯定的な声が上がっています。

その一方で、災害が懸念されているにもかかわらず不謹慎だといった声もあり、このクッキーを巡って賛否両論の声が上がっているようです。

北寄りに進路変更か

ただこのクッキー、今後はデザインの変更が必要なようです。

上は最新の予想進路図ですが、以前よりも北寄りの進路をとる予想に変わっています。フロリダ直撃のおそれもまだ残っていますが、フロリダ州をかすめて5日(木)頃にサウスカロライナやノースカロライナ州などに上陸する可能性も出てきたようです。

これらの州と言えば、昨年ハリケーン、フローレンスが直撃し、49人が死亡、240億ドルの経済損失が出た地域です。いまだにハリケーンの爪痕が残り、屋根にシートがかかったままの家も数多くあるそうです。2年連続でのハリケーンの直撃の可能性に、住民は不安を募らせています。