【京都市上京区】地域「らしさ」を取り戻せ! お寺と京都人、アーティストらがコラボしたパフォーマンス
脳内情報を整理して、気分をリフレッ シュするための「ぼうっとする時間」、焚き火はまさにうってつけ です。都市空間では焚き火ができな いので、代替として「ろうそくの灯」と 「お香の煙」、「宇宙線の灯り」と「幻想 的な石庭」が用意されました。それぞれの間で、入場時に渡された座布団を敷いて、ぼうっとしていると確かに無の境地に引き込まれた感じがして、時間を忘れていました。
2021年11月14日(日)〜2021年12月5日(日)にかけて、京都市上京区の妙蓮寺、妙覚寺、妙顕寺で、京都人とアーティストらがコラボした、寺社仏閣の特別拝観とアートの鑑賞・参加を同時に楽しめる複合型・地域発信型の展覧会が行われています。11月27日(土)に本門法華宗の大本山 妙蓮寺で行われたパフォーマンスでは、お寺の本来の機能を再度見つめ直す 「at Temple」と、まちなかでの焚き火の可能性を思索する「 焚き火 Lab」の共同ワークショップが行われました。
「まるごと美術館」(外部リンク)はまちづくりから生まれました。主催する実行委員会(菅 真継実行委員長)のメンバーのほとんどが京都で生まれ、京都で育ち、地元で商売をする人たちです。同実行委員会では、「ガレージになる町家、衰退傾向にある寺院、祭事がなくなる神社、住民同士の接点の減少、シャッターが多くなる商店街、歩く人が少ない町、経済を支えていた産業が衰退していく地元に、地域『らしさ』がなくなる危機感を感じている」と言います。
28日には、嵯峨御流総司所石川 利佳甫教授と花文字作家の楊 海峰さんが、文化資産「四季の襖絵」の前でいけばなと花文字のコラボパフォーマンスを行います。「ふたつの伝統芸術と文化が思いを融合できるか」という問いをキーワードに、視覚と聴覚によるオーバーラップを試みます。 いけばなのパフォーマンスでは、参加者も作品の一部を構成する参加型の作品を制作します。
11月23日にはバレーと舞踊のパフォーマンスが行われた他、12月4日(土)、5日(日)にもトークセッションなどが予定されています。
妙蓮寺のコーディネートを担当した実行委員会の中川直幸さんは、「コロナ禍でダメージを受けた人たちがたくさんいる中、お寺のご住職や、地域の伝統産業に関わる人とアーティストをつなぎ町の課題や地域資源の魅力を可視化・感覚化して、西陣の街を盛り上げていきたい」と話していただきました。
寺の内通り近辺の妙覚寺と妙顕寺でも境内の見事な紅葉の鑑賞とともに、融合するように展覧会が開催されています。ぜひ西陣織の街に足を運んでみてください。
本門法華宗の大本山 妙蓮寺(外部リンク)京都市上京区妙蓮寺前町寺之内通大宮東入875