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熱いMLSのLAダービー

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 昨年の今頃は、カタールW杯で優勝を飾ったアルゼンチン代表の背番号10が、米国のプロリーグ、MLS(メジャー・リーグ・サッカー)、インテル・マイアミのユニフォームを着てピッチを駆け抜ける様が話題になった。メッシが加入した折、インテル・マイアミは東地区15チーム中、最下位だったが、アルゼンチンのスーパースターが勝者のメンタルを伝えた。

写真:つのだよしお/アフロ

 メッシ合流直前の2023年7月4日(火曜日)、カリフォルニア州パサディナのローズボウルで行われたLAギャラクシーvs.LAFC戦は、リキ・プッチが挙げた73分のゴールで、ギャラクシーが2-1の勝利を収めた。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 同ゲームには82,110人のファンが詰めかけ、MLS史上最高の観客動員数となった。それまでの最高記録は、2022年3月5日に行われたシャーロットFCのホーム開幕戦の74,479人で、この試合もギャラクシーとの対戦だった。

今季のギャラクシーを牽引するプッチ Photo:LA Galaxy
今季のギャラクシーを牽引するプッチ Photo:LA Galaxy

 LAの"エル・トラフィコ"と呼ばれる昨年のライバル対決は、リキ・プッチの決定的なプレーがハイライトとなった。

 1-1の同点で迎えたこの試合、パスがファーサイドのタイラー・ボイドに渡ると、プッチはLAFCの2人の選手を振り切ってフィールドの中央を駆け上がる。ボイドのクロスをプッチがスライディングで捉え、決勝点となった。

 プッチは好プレーを見せていたものの、昨季のギャラクシーは8勝14敗12分で西地区14チーム中13位に終わった。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 ところが今シーズンは見違えるチームになっている。昨季終盤に吉田麻也、今季の頭からはカタールW杯に出場した山根視来を獲得し、プッチは背番号10を付けて躍動中だ。

 今季ギャラクシーは、15勝7敗5分で西地区の首位を走る。それを追う2位が、一昨年のMLS王者で、昨シーズンもファイナルまで進出したLAFCだ。8月25日に終了したMLSとメキシコの1部リーグがミックスして戦うリーグスカップでも、LAFCは決勝まで勝ち残った。

2024年4月6日のLAダービー
2024年4月6日のLAダービー写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 両チームは今季、4月、7月に対戦し、共にLAFCが2-1でギャラクシーを下している。そして、9月14日にも相まみえる。

Photo:LAFC
Photo:LAFC

 LAFCは、ロシアW杯で優勝、そして2022年カタール大会で準優勝した元フランス代表のキャプテン、ウーゴ・ロリスがリーダーとしてチームを束ねる。一方、ギャラクシーの主将はご存知の通り、吉田麻也だ。

 半月後のLAダービーも見逃せない。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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