自律神経失調症の「原因」とは?診断されたら心がけてほしいこと
こんにちは、精神科医しょうです。
私は普段、精神科での外来を行い、7万人以上インスタやvoicyのフォロワーさんに対しHSP気質に関する発信、書籍の出版を行っています。インスタにも遊びにきてね(外部リンク)
季節の変わり目は寒暖差が激しく、気圧の変動も大きいため自律神経失調症になる人が多い傾向にあります。
天気が崩れる前や季節が変わる前には、決まって頭痛やめまいなどの症状を訴える方もいるため、特に物事を敏感に察知できる気質を持つ方は、自然現象によって自律神経が乱れる可能性も念頭に入れて、生活を送る必要があります。
では、何となく体の不調を感じる時や、精神的に不安定な日が続いている時には、自律神経失調症を疑った方が良いのでしょうか?
もし、医療機関を受診した場合、自律神経失調症とは主にどのような基準で診断されるものなのでしょうか?
今回は、症状や診断基準を中心に解説したいと思います。
自律神経失調症になると…
自律神経の一つである交感神経が活発な状態が継続すると、心身のエネルギー消費が増え、疲れやダルさを感じやすくなります。
体の疲労を感じた時点で、すぐに休息するなどの対処を取っていれば、症状が悪化することなく、健康を維持できるのですが、十分な休息を取らずに放置していると、症状が進行します。
では、症状が進むとどうなるのでしょうか?
身体症状としては以下のようなものがあげられます。
・不眠症状が表れる
・めまいやふらつきが起こる
・頻繁に頭痛が起こる
・動悸や息切れがする
・下痢や腹痛が起こる
・耳鳴りがする
・微熱がある
また、精神症状としては下記のようなものがあげられます。
・情緒不安定
・人間不信
・被害妄想
・自己嫌悪
自律神経失調症になると、どれか一つの症状だけが表れるのではなく、複数を併発することが多くあります。
また、一度自律神経が乱れると自力で治すことが困難な場合が多いため、一人で悩まず医療機関に相談するなどの対策を取りましょう。
自律神経失調症の原因とは?
先述したいくつかの症状は、普段から起こりがちなものもあるのではないでしょうか?
残念ながら、現時点では自律神経の働きを調べる検査方法がないため、個人の心身のコンディションについて、明確に診断することが難しい状況にあります。
そのため、医療機関を受診し検査をしても、原因が見つからないことも多く「気のせいだ」「大げさ過ぎたのだ」と判断してしまうこともあります。
しかし、体の不調には必ず原因があります。
その直接的な原因は特定することが難しいのですが、生活習慣やストレス、成長過程で生じるホルモンバランスが影響していることが多々あり、不快な症状は自身の弱い部分に表れる傾向があります。
かかりつけ医を持ちましょう
自律神経失調症は症状が軽くなったり、ひどくなったりを繰り返すことがありますが、症状にかかわらず、定期的に通院することをオススメします。
症状が悪化した時にだけ通うのではなく、普段からかかりつけ医を持つことで、ちょっとした変化に気づいてもらいやすくなります。
通院の際には、主治医に症状についてできるだけ詳しく話し、心配なことは何でも相談するようにしましょう。
診断されたら心がけてほしいこと
自律神経失調症はストレスや生活習慣の乱れによって、体が発するアラートです。
ある意味、正常なサインでもあると言えます。
原因がわからず、不快な症状が長引くこともありますが、規則正しい生活を心がけ、心身の負担となっているストレス要因から遠ざかることで、症状を緩和させることができます。
そこで、自律神経失調症と診断された時に、ぜひ心がけてほしいことをいくつか紹介しますね。
・生活リズムを整える
メリハリのある生活を心がけ、朝は太陽の光を浴びるようにしましょう。
また、睡眠不足にならないために、決まった時間に就寝・起床をしてください。
バランス良い食生活を意識し、普段から軽い運動を心がけましょう。
・ストレス解消法を持つ
誰にでも好きだと思えることは、何かしらあるのではないでしょうか。
時には、何かに没頭し心の充実感を得ることも大切です。
・自分の考えにとらわれることを止める
「絶対にこうでなければならない」などと自分の考えが確立し過ぎていると、そうならなかった時にストレスを感じる度合いが高くなります。
精神的に追い込まれてしまうことにもつながるので、柔軟な発想で気持ちを切り替える余裕を持つようにしてみましょう。
まとめ
今回は自律神経失調症の診断基準と診断されたら心がけてほしいことについて、解説をしました。
何らかの不調を感じる場合は、自己判断したり放置したりせず、必ず医療機関を受診し、医師の診断をあおぐようにしてくださいね。
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