ノルウェーから期待の若手デザイナー5組!色と遊び心に溢れたファッション
8月末、オスロで開催されたファッションショー「オスロ・ランウェイ」(Oslo Runway)で、今後期待の若手デザイナーを後押しするBIK BOKランウェイ・アワードが開催された。
BIK BOKはノルウェーのアパレルブランドで、カジュアル&ストリートファッションを格安価格で提供する。1978年に首都オスロに最初の店をオープンし、北欧各国に200以上の店舗をもつ。
この賞は、ノルウェーのファッション業界に新しい刺激を与え、今後注目が期待される若手デザイナーに贈られる。今年は5人のデザイナーがノミネートされ、新作品を披露した。
ノルウェーの人々はアウトドアファッションにお金をかける傾向があり、普段着は無難で、みんなと同じようなデザインを選ぶ傾向が強い。
そのため、商業的な売り上げのために、デザイナーの作品もシンプルで白黒が一般的だ。今期のファッションショーでも現地の消費者の嗜好が影響してか、「クレイジー」で斬新なデザインはあまり見られない。
BIK BOKランウェイ・アワードのノミネートされた5人の作品は、確かに現地の業界に新しい風を吹き込みそうな予感を思わせた。
日常で着やすいか、というと別問題だが、ファッションショーらしい遊び心が溢れていた。雑誌の撮影などで好まれやすそうな、個性的なデザインが目立つ。
今年の優勝者はMichael Olestad。リンダ・カトリーネ・ホフスタ・ヘッレラン文化大臣が優勝者を発表し、約140万円が賞金として贈られた。
オスロ・ランウェイは他の文化事業と同じように、文化省から助成金を受け取っている。ショーの最も重要な場で、優勝者を発表する人が政治家という光景は、ノルウェーらしいといえる。
「この国では、ファッション分野はまだまだ卵のようにもろく、これから成長する段階なので、国からの後押しが必要」。この業界の人々はそう思っているのだ。
人口520万人という小規模な市場で、一般市民のファッションへの理解がまだ薄いノルウェー。デザイナーは国内を超えて、国際市場を視野にいれる必要がある。
個人的にはEdda Gimnesのデザインが印象に残った。数年後にこの5人がどのように成長しているか楽しみだ。