ヨーロッパの拡大と分離
10月にカタルーニャ州のスペインからの離脱を求める住民投票が行われた。投票者の大半は独立に賛成の票を投じた。これを無効かつ違法とする首都マドリッドのスペイン政府と独立を求めるカタルーニャ州の対立は広く報道されている。ヨーロッパの国家の一部が分離独立を求める動きはカタルーニャに限られない。良く知られているのはスコットランドのイギリスからの独立運動である。2014年にイギリスからの分離独立を問う住民投票が行われた。結果はイギリス残留派が多数となってスコットランドの分離の夢は、夢に終わった。しかし、独立派は、その2年後の2016年にイギリス国民が投票でEU欧州連合からの離脱を決めると、再投票を求め始めた。というのはスコットランドのイギリス残留はイギリスのEU残留が前提であったからだ。その前提が変わった以上は、新たな投票が必要だとの議論である。
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