白人警官不起訴に怒るデモ、バークレーで激化
12月6日に続いて、12月7日の夜もデモが発生したバークレー。抗議行動から歯止めがきかなくなった暴動は、駅前から大学周辺へと広がりました。駅前のChaseやWells FagoのガラスやATMは破壊され、TelegraphとAshbyの交差点にあるWhole Foods Marketも荒らされたようです。
Vimeoで日曜日のデモ活動がまとめられているので、ぜひご覧下さい。
Part 1: Berkeley police brutality protests, Sunday
Part 2: Berkeley police brutality protests, Sunday
警察とデモ隊との衝突が間近で収められており、何が起きていたのかを知ることが出来ます。
警察は完全武装し、催涙ガスなどを使いながらデモ隊のコントロールに努めていましたが、警察が武装した事に対しても、反発しているようです。最後のリンクはシアトルのデモ隊のものですが、「警察のバッジは人を殺すためのものではない」というメッセージに反論できる人は少ないでしょう。
一方で、混乱に乗じて破壊や略奪が起きてしまうのもまた、世界一の経済大国・先進国、アメリカの姿です。個人商店が狙われる、というよりは富の象徴となっている拠点が狙われているように思われます。
ただ、デモに参加しているのは黒人ばかりではなく白人も参加しており、間違ったことに対する怒りと抗議に燃えていました。地元のデモ隊参加者の中には、有名なアイスクリーム屋などのゆかりのあるお店が荒らされないように、デモ隊が通り過ぎるまで人垣を作っていたという、心温まるストーリーもありました。
ファーガソン、ニューヨークと、立て続けに、白人警察官による黒人の殺害事件が不起訴となり、警察に対する不信感や不公平感から全米でデモが激化していますが、バークレーはその1つの拠点になってしまったかもしれません。
バークレーは、カリフォルニア大学バークレー校を中心としたサンフランシスコ郊外の都市です。カリフォルニア大学だとドラマの関係もあってUCLA(ロサンゼルス校)の知名度もありますが、バークレーがカリフォルニア大学の本校になります。
1960年代、ベトナム反戦運動が盛んになった際、学生運動が始まったのが、1964年のバークレーだと言われています。映画「フォレスト・ガンプ / 一期一会」でも、ガンプが思いを寄せていたジェニーが反戦運動に参加しヒッピー生活を送っていましたが、そのシーンにもバークレーが登場しています。
そのため、バークレーでのデモは、少し異なる意味を持っている、と考える地元の人もいます。より社会的なムーブメントとしての拡がりや性格付けの可能性があるからです。それだけに、暴動化してしまったのは残念、と漏らす声も聞きました。