【ガーデニング】球根の植えっぱなしOKを鵜呑みにしてはダメ。球根栽培のコツと注意点を知っておこう
こんにちは、グロ子です。
球根植えてますか!
秋植え球根を植える時期になりました。
球根を植えるにあたっていろいろなテキストを読み返してみましたが、「そんなキレイごと言ってらんねーし!」とか「もう、こんな時代じゃねーし!」ってことがとても多い。
球根栽培の現実をご紹介します。
植えっぱなし球根とは
植えっぱなし球根といわれている球根があります。
「一旦土に植えれば掘り起こす必要がなく、そのままの状態で翌年も花を咲かせる」
その定義は上記のようなものでしょうか。
手間をかけずに毎年簡単に花を楽しむことができますってことですね。
グロ子も毎年たくさんの植えっぱなし球根を植えています。
球根を植え付た初年度の開花はほぼ確実です。
けれど、数年経つと何故か消えてしまう。
球根を植えた場所を掘り返してみても、もう球根の影も形もありません。
これは私だけにおきる現象ではありません。
経験上、本当に植えっぱなしOKだったのはほんの数品種です。
ムスカリ、スイセンの一部、ゼフィランサス、ハナニラくらいでしょうか。
ハナニラはどちらかというと雑草なので、わざわざ球根を買って植える人は少ないかもしれません。
植えっぱなし球根として売られている、原種チューリップ、原種シクラメン、ラナンキュラス、アネモネ、フリージアは、植えて2年目くらいから徐々に消え始めます。
植えっぱなし球根というには大いに異論があります。
球根はなぜ土中で消えるのか
球根はなぜいつのまにか消えてしまうのか。
ラナンキュラスのような見るからにデリケートな球根ならともかく、ある程度の大きさの原種チューリップの球根などもあっさり消えます。
春植え球根は初夏に咲いて消え、秋植え球根は春に咲いて消える。
つまり球根は夏に消えてしまいがちなのです。
夏に土の表面は大変な高温になります。
球根の周囲の土も高温になり、水分を含んだ球根は蒸れてしまいます。
球根腐敗病という病気もありますが、新しい土でも丁寧に消毒した土でも球根は消える。
植えっぱなし球根であっても、もはや夏の高温に耐えられなくなっているのではと思われます。
掘り上げた球根であっても
球根の夏越しの難しさは、掘り上げた球根であっても同様です。
掘り上げた球根は風通しの良い日陰で保存するのですが、近年の夏は風通しが良くても日陰であっても大変に温度も湿度も高いのです。
せっかく手間をかけて掘り上げたのに、ダメになる確率がとても高い。
一見きれいに見えても、植えてみたら花芽が上がって来ないことも増えています。
上の写真の左側、外見はきれいな球根ですが、花芽となる部分が傷んでいます。
植えてももう芽は出てきません。
高温と湿度を避ける
球根を何年も咲かせるにはどうすればいいのか。
植えっぱなし球根の場合は鉢植え管理にし、夏の日差し避けて移動できるようにしましょう。
鉢やプランターなら、雨がかからないようにして湿度を調整することも可能です。
その場合に他の植物と混植すると水やりが必要となります。
植える時には、同じ球根のみを植えるようにしましょう。
ポイントは高温と高湿からいかに球根を守るか。
全く水を切ってしまうと干乾びるので、蒸れない程度の水分は必要なのが難しいところです。
掘り上げた球根も同様です。
高温と高湿から守るために一番確実なのは冷蔵保存。
新聞紙に包んで野菜室に入れておくと、簡単に良いコンディションで夏越しできます。
ただ植えっぱなし球根を鉢植え管理すると、地上部に何もない鉢を半年管理しなくてはいけなくなります。
球根を掘り上げても冷蔵庫が満員、球根を入れる場所なんてない場合もありますよね。
一年ものとわりきる
植えっぱなし球根であっても、一年しか咲かない覚悟をしておきましょう。
毎年咲くならといきなり大量に球根を購入してしまうと、こんなはずではなかったなーとお財布にも痛い結果になってしまいます。
これは掘り上げ球根にもいえることです。
凝った花の咲く高価な球根であっても、初年度だけしか咲かない覚悟をしておきましょう。
本やテキストには夏越し方法が書いてあっても、それが10年前に書かれたものなら、今は全く状況が変わっています。
安い球根を活用しよう
球根の長所は、何といっても植え付けてから開花までほとんど手間がかからないこと。
ゆっくり成長するので、植えたことすら忘れた頃に律儀に可憐な花を咲かせてくれます。
球根は同じ種類であっても値段の幅があります。
安い球根であっても、大量輸入などで安くなっているものならちゃんと花が咲きます。
こういった球根を利用して、球根栽培の腕を磨きましょう
夏越しをさっぱりあきらめて、一年草感覚で安い球根を活用すればいいと思います。
注意してほしいのは、管理が悪い球根が安く売られている場合です。
その場では分からなくても、カビ菌や腐敗菌がついている時があります。
その球根を庭に持ち込むことで、土に病原菌を植え付けてしまうことになります。
玉ねぎをうっかり台所で腐らせたことありませんか?
玉ねぎも球根、同じ現象が土の中でおきてしまいます。
高いものが安くなっているとつい買いたくなってしまいますが、球根に関してはくれぐれも気をつけてください。