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現役選手が試合前に国歌を独唱。過去には、歌ったその日にホームランを2本打った選手もいた

宇根夏樹ベースボール・ライター
スティーブン・ブロート(ピッツバーグ・パイレーツ)Mar 18, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ピッツバーグ・パイレーツのスティーブン・ブロートが、6月19日の試合前に国歌を独唱した。ブロートが大学で専攻したのは声楽だ。MLB.comのアダム・ベリーによると、マイナーリーグ時代に2度、国歌を歌ったことがあるという。

 これまでにも、現役選手が試合前に国歌を歌ったことはあった。ブロートは試合には登板しなかったが、ドワイト・スミス(トロント・ブルージェイズ)の同名の父は、メジャーリーグ1年目の1989年7月21日に歌い、「3番・レフト」として出場した。この日のスミスは4打数0安打ながら、ラマー・ジョンソンは1977年6月19日に、国歌を独唱した後、ホームランを2本放った。

 また、1972年6月18日のカーメン・ファンゾーンは、歌っておらず、途中出場した試合でも2打数0安打だったが、トランペットで国歌を吹奏した。

 さらに変わったところでは、1973年のワールドシリーズ第4戦に歌ったネルソン・ブライルズを挙げたい。この年のワールドシリーズで対戦したのは、オークランド・アスレティックスとニューヨーク・メッツ。当時、ブライルズはパイレーツに在籍していた。引退を決めていたわけでもなく、1978年までメジャーリーグで投げた。もっとも、国歌を歌った時のブライルズは、映像や写真は見つけられなかったものの、さすがにユニフォーム姿ではなかったという。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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