新鋭フェザー級サバイバルを制したドミニカン
16戦全勝(7KO)のフィリピン人ファイター、ベルナルド・アンジェロ・トーレス(26)と、13勝(10KO)1敗のドミニカン、フレンシー・フォルチュナート(24)とのフェザー級10回戦は、2-1のスプリット・ディシジョンでフォルチュナートが勝利した。
採点は97-92、95-94、94-95であった。ジャッジの見解が割れたように、ドローが適当ではないか? という声もある。
米国のリングに上がるのが2度目となったフォルチュナートは、自身のスキル、パワーを駆使した。トーレスもコンディションを作り上げ、アグレッシブに前に出た。
第4ラウンド40秒、フォルチュナートはトーレスに右ストレートをヒットし、ダウンを奪う。対サウスポーの鉄則通り、前足を相手よりも外側に出した、腰の入った一発だった。
試合後、ドミニカンは言った。
「勝利を確信していた。ジャッジの仕事ぶりにも敬意を払う。2~3ラウンドはポイントを失った気がするが、他は俺が取っただろうね。今回がキャリアを通じて最高の状態だった。自分のパフォーマンスにも満足している。トーレスは速いが、パンチ力に欠ける」
5ポイント差という採点に納得がいかない様子のトーレスも話した。
「接戦だった筈です。そんなに差があるとは思えません。序盤はエンジンが掛からなかったですが、中盤以降は私がリングをコントロールしました」
アマチュア時代に前フェザー級王者であるマーク・マグサヨに、3度勝利しているトーレスの実力は本物に見えた。
9ラウンド終了間際、トーレスはフォルチュナートを倒したが、レフェリーはスリップと判断。最終の10ラウンドも、トーレスは思い切りよくドミニカンを攻め立てた。
実力伯仲の両者に、リターンマッチが用意されても不思議ではない。トーレスとマグサヨのプロでの対決も面白い。彼らの出世争いが楽しみになってきた。